体の中でどこかに あると信じたふるさと
帰りたいと思っていた 心のふるさとは今どこに
緑の田んぼもあぜ道も 花火の河原流れの中
あまりに遠すぎた日々 初恋の人のゆくえを求めて
ふるえる指でめくる電話帳 ひとみの奥にはなつかしい
わたしのふるさと
若いというだけで 何をするのも許されたふたり
にげ水のゆくえ知りたくて 追いかけた日今遠く
やわらかな君の口もとの ほほえみさえ眩しくて
はるか遠くに思い届かない ふるさとにいた
あのひとの輝きは 消えていった心の奥にはなつかしい
わたしのふるさと
肩寄せ通った三つ目の ガード下とあなたの声
あの時のままに ラムネのビーダマの
ようにすきとおって心にしみる めくる電話帳ひとみの奥には
なつかしいわたしのふるさと
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