落葉が踊る 北風に
コートの襟を たてながら
家路を急ぐ 人波に
はぐれて一人 赤提灯
やけに今夜は 心も冷える
親爺 熱燗 つけてくれ
やけに今夜は 心も冷える
親爺 熱燗 つけてくれ
時代の波の 激しさに
背中を向ける 意地もなく
押し流されて つぶされて
気概もなくて 愚痴の酒
俺の季節も いつかは来ると
燃えた若さは 今はるか
俺の季節も いつかは来ると
燃えた若さは 今はるか
おでんをひとつ ほおばって
熱燗いっきに 呑みほせば
ひとことボソリ 奢りだと
愛想もなしに ヒゲ親爺
酒を注ぎ足す 骨太指の
皺の深さが 胸にしむ
酒を注ぎ足す 骨太指の
皺の深さが 胸にしむ
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