〜 散策レポ 〜  東京・山梨  06.6.19



今日は、 『近所の雑木林』 管理人のナミクワさんと一緒に山梨散策へ。

ナミクワさんは免許を持っていなく、いつも電車で行っているらしいので、

それじゃあ回りたい所もなかなか行けないだろうと思い、

今度ご一緒にどうですかとお誘いしていた。

もし一人だったら行くかどうか微妙な体調だったけど、

せっかく遠いところ来てもらったしね。


午前11時頃、私の地元までお越しいただき初対面。

挨拶もそこそこに、まずは我が家へご招待。

おみやげに壱岐ヒラタ幼虫を3匹いただいた。 

ホーペのペアもどうですか?とのことだったけど、

外国産の飼育は私には無理なので、そちらはお気持ちだけいただいた。

昨年里子でいただいたアカアシ幼虫の成長具合なども見ていただき、

いざ出発となった。


相模湖に入る辺りから土砂降りの雷雨… 「帰ろうか?」 コールの連発(笑)

このパターン、笹子を越えれば大丈夫だろうと思っていたけど、

上野原で晴れてきて大丈夫だった。



さて、2時近くに現地到着。

まずはお馴染み、スズメバチポイントから。


今日の第一クワガタさんは、先日もいた極小のスジくんでした。

画像はピンボケのためにボツ。

ヒョウモン系の蝶が飛んでいたが、素早いので満足な写真が撮れなかった。






これが精一杯… ミドリヒョウモン



暑さ (推定30度以上) のせいか、虫の数が全体的に少ない。

目新しいものも見つからず…






ウラナミアカシジミ またお会いできました



この場を後にして、台場クヌギが数本あるところへ行くも、やはり個体数は少ない。






ヒオドシチョウ



次のポイントへ行く途中、山道で車を止めてクジャクチョウの撮影をする事に。

いないかな?と思っていたけど、2・3匹だけ姿を見せてくれた。






やっとそこそこ綺麗な写真が撮れた



ちょっと痛んでて特別綺麗な個体ではないけど… 贅沢は言えない。


2度目のオオクワ♀を捕った所に移動。

さっそくヒオドシチョウの蛹はどうなったかと覗いてみる…






おめでとう!



無事に羽化できたようだ。 この辺で飛んでいるどれかがそうかな?


ここは、いる時はけっこういろんな種類が確認できるけど、

今日はあまり姿が見えない。 やっぱり気温なのかな?






なんかブレてる…



場所を有名 (らしい) な場所に変えてみた。

ナミクワさんに教えていただいたが、ここはビデオでも紹介された場所らしい。

あっそ〜、有名なんだ… 初めてオオクワ♀を捕った所なんだけど。


でも今日は何もいなく… こいつを撮影するだけだった。






ホソミオツネントンボ 地味ながら青くて綺麗だった



その後も近くの数ヶ所を回ったけど、クワガタ自体の数が少ない。

いても極小個体ばかり…

これだけの環境でこの数、絶対におかしいといつも思う。

これは二人の一致した意見だった。


そして、気分を変えて大きく移動。

やや標高の高い地域に行ってみた。 入り口付近に蝶がいたので写してみた。






あなたのお名前は?



裏はこんな感じ



この手の蝶は判別が難しい…

おそらくメスグロヒョウモンの♂。 ♀は黒い。


しばらく観察した後、山の斜面に登ってみる。

小さいクワガタは少しいるものの、他にはあまり虫がいない。






相変わらずご立派ですな…



いろいろ観察していると、ナミクワさんが声をかけてきた。


「これって、オオクワですよね?」

??? そばに行って見てみる。






はい、たしかにそれはオオクワです!
























ピンボケでスミマセン…



♀のお尻だけ見えている状況。 こんなラッキーな状況はない!

余裕で掻き出せます。 ナミクワさん、存分にお楽しみください。






ナミクワ氏 オオクワ♀を取り出し中



簡単にゲット〜!!   と思われたが…




あれあれ、どうしたの? それじゃあ傷ついちゃうよ…

掻きだし棒を奥に突っ込んで、ちょんちょんすれば出てくる状態なんだけど、

ピンセットでつまもうとして滑ってパツンパツン…

だんだんと奥に入ってしまったようだ。


でも、奥行きは浅いし窮屈な穴ではないので、テコの原理を使えばすぐに

出る感じなんだけど…

穴からオオクワを出すのは初めてで要領がよくわかってないようだ。

しかも緊張してるだろうし。

自分で見つけたオオクワだから、自分で出した方が喜びも大きいだろう。

しかし、10分ちょっと格闘して状況の変化はナシ。

これ以上傷だらけになってもかわいそうなので、少しお手伝いしながら出し方を

アドバイスするとすんなり出てきた。


手にとって見てみるととっても大きい! う〜ん、羨ましいなぁ…

私のいつも回るポイントにこんなのがいたとは、ちょっぴり嬉しくなってきた。





 
オオクワ♀45ミリ 背中の傷がもったいない



しかし、ここに来る前にちょうどオオクワの話をしていた。


オオクワ=台場ってイメージだけど、意外とコナラとか普通のクヌギとかに

いたりするんじゃないかな。

みんな台場ばかり見るから、その方が案外見つかるんじゃない?

なんて事をほんの少し前に話してた。

言った本人が見つけられず、ナミクワさんが実践できた事は本当に素晴らしい。

しかし、画像でもわかるようにあんな細いコナラでもね…

う〜ん、今後に活かしたいと思う。


入り口付近にゼリーの一個入った昆虫マットが捨てられていた。

このケースの放虫じゃないのかなと心配されていたが、オオクワはオオクワだし

自力で捕ったし違うと思えばいいんじゃないの? 疑ったらキリがないしね。

記念写真を撮った後ガッチリ握手。 本当におめでとうございました!



オオクワを捕った興奮冷めぬまま、近くのポイントを見ていると、

車に乗った軽トラのおじさんがナミクワさんに声をかけていた。

どうやら、人の土地を勝手に見るなという事らしい。

確かに、最近は木を削ったりされて、地元の人にとっては良い気がしないだろう。

私たちはそういうことはしないけど、みんな一緒に見えてしまうだろうし…

マナーは大切だよね。


これで一気に気分が冷めてしまった。

疲れもかなりあるし、軽くご飯でも食べながら一服することにした。










夜の部


体調、暑さ、ずっと運転でけっこうバテてきたけど、

せっかくの機会だからもう少し頑張ろう。


昼に回ったポイントをもう一度見てみることに。

しかし、夜になってもクワガタの出は少ない。

そろそろ採集シーズンだから、週末で根こそぎ持っていかれたかな?

昼に回らなかった崖ポイントには毎週5cm級のコクワが数匹いたけど、

全くいなくなってしまっている。


ただ、個人的には今日の撮影目標だったカメ君がいたのでちょびっと喜んだ。






アカスジキンカメムシ



別個体 こちらの方が綺麗



そして、本日オオクワを捕った方面へ大きく移動。

2匹目のなんちゃらはいるでしょうか?











そうそううまくはいかないですね…






本日のちょっぴり気になった蛾… シロスジトモエというらしい



途中通った山道で大物発見!

たばこを比較に撮影してみることに…






目安をまたぐな!



こんなに大きいゲジはなかなか見れない。

気持ち悪がられる存在だけど、ゴキブリとかの害虫を食べてくれるので、

できれば大事にしてやってほしい。


こいつを撮影する時にデジカメが落下… 電池を入れる所が割れて壊れた。

押さえてなら撮影可能だが… 買い替えも考えていたし、決断の時か?

とりあえず、今日はテープで止めてなんとか使っていく。


あと数ヶ所回ってミヤマルートで帰ろう。



イナゴポイントに行くと、頭上6・7mの高さに…

ようやくお目にかかれました! 長かったぞ〜!

さて、撮影と思ったら 『ポトッ』 … 下を探したら見つかりました。






待ち人現る!



今年はいろいろと虫の出方がおかしい。

ノコとミヤマは特に出が遅く感じられたけど、ようやくお目にかかれました。

大きさはまずまずも赤いからけっこうお気に入り!

これで気分的には満足できた。

あとは何ヶ所か回ったけど成果はなし。

山の灯下を見ながら帰ることにした。


この頃にはお互いに疲れて会話もあまり無くなってしまった。

そりゃそうだ、もう12時間以上車で走りっぱなし、歩きっぱなしだもんね。

ナミクワさんもそうとう疲れてると思う。

ホント、好きじゃないとここまでできないよね…


途中の気温は17度だったが、気温のわりに体感温度は涼しく感じた。

灯りにも飛来数はあまり多くない。






かわいい顔だけど、どことなくまぬけ



このクロシデムシ、クリクリおめめがかわいらしいけど、

触ると吐き気がするニオイがする。

カメムシとはまた違った香りを楽しみたい方にはお勧めです(笑)






ピンボケだけどいいや… 今日はあちこちで大発生



いつもの山に入ったところで動物がジーっとしていた。






イタチかな?



動くのかなと思ったけど、どうやら撥ねられたようだ。

掲載はどうしようか考えたが、この山ではこのような動物の事故を多く目撃する。

この山での生息確認種は、イノシシ、シカ、タヌキ、アライグマ、イヌ、ネコ、イタチ、

テン、野ウサギ、フクロウ、ムササビなどで、このうち数種類の事故を目にしている。

こういう事故が少なくなってくれる事を本当に祈りたい。



もうすぐ東京というところの灯下で、ナミクワさんが何かを撮影している。

形ですぐわかった、今年初確認のシンジュサン。

あるサイトに情報提供するので、私も撮影しようとするとナミクワさんが…


「これって生きてるのかなぁ?」 と触ると飛んでいってしまった。

その後、しばらく待っても姿を確認する事ができず… 残念。






ナミクワさんから画像を送っていただきました



時間も午前2時を過ぎて、主要ポイントだけ下車して見てみる。






けっこう大きめ も・もしかして、ヨコヤマさんでしょうか!?

※ いろいろ画像を見回ってみたが、センノキカミキリでした



あれっ? あなたはたしか… シラガタロウ



全体的に虫の飛来数が少なく、最後の橋も例外ではなかった。

結局ミヤマの姿は死骸すら確認できなかった。

轢かれてるのでも見ていれば、発生していると次回以降気合が入るんだけど。


とりあえず観察を続けていると… ん? 目の前にいました!!






とっても優雅です!



近くで見れば見るほど 繊細で綺麗だった。

手乗り撮影を試みてみるも、一度乗ったものの撮影の直前に飛び立ってしまった。

この蛾が好きな人の気持ちが判る気がする。


あとは…






ヒメヤママユの幼虫



蛾ついでに、定番のオオミズアオも



オナガミズアオ (希少種?) との区別は判りません!


時刻は午前3時半近く、この時間になってようやく本日生きてる初カブトを発見した。






かわいそうに、しばらくひっくり返ってたかな?



空は明るくなり始め、始発時間までの間に某河川敷に行ってみる事にした。

私は河川敷採集の経験はなく、ポイントは全く知らないので適当に。

ただ、やはり夕立が降ったらしく、けっこうビチャビチャの状態だった。


クワガタの確認はなかったけど、雰囲気は感じる事ができた。

この辺の住民さん (テントを張ってる方々) を起こさないようにけっこう気を使った。


午前5時頃、駅でナミクワさんとお別れすることに。

長い時間初対面でかなり気を使ったと思います。

ずっと車に乗ったままだったし、たくさん歩いたもんね。

本当に本当にお疲れさまでした。

免許を取ったらもう一人で行けるかな? 機会があったらまたご一緒しましょう。


最後にオオクワ♀を撮影させていただきました。






やっぱ大きいわっ!!



ご一緒して採集したので、できればこの子を育ててみたい気もしたけど、

ブリードしないで飼育するとの事。

もし気が変わったら少しだけ幼虫分けてね。


さすがに今回は私もくたばってます。

次回は7月下旬以降まで散策に行けないけど、

その頃はオオムラサキもエゾゼミもいるだろうし、

ガラっと変わって賑やかである事を期待したい。


 ※ この日の模様は、ナミクワさんのサイトでも採集記として紹介されています。

   こちらからご覧になれます。 
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