〜 散策レポ 〜 東京・山梨 05.6.6 |
今年も山梨遠征に行く予定をずっと立てていた。 しかし、ここまで気温が涼しい日が続いていた。 例年数日ある30度以上の日も今年はここまで何回あっただろう? 一度くらいしかないんじゃないか? 地元でもクワガタの出現が一週間以上遅れている。 ノコやヒラタの姿はまだ確認できていない。 毎年行って思う事だが、韮崎周辺のクワガタはあの膨大な環境の中、 クワガタの絶対数が異様に少ない。 いろいろ話を聞いていくうちに、業者が片っ端から捕っていくということも聞いた。 それでも多少は残っているのだが、どう考えてもおかしいくらいに少ないからね… 基本的に趣味程度のお気楽採集な私にとっては、普通種であってもたくさん虫の 姿が確認できる方が楽しいに決まっている。 クワガタだけじゃなく他の虫も。 特別オオクワにこだわってるわけでもないし。 ま、オオクワがいれば嬉しいんだけど。 ということで、いつも回るポイントはサッと見るくらいで、今日は6・7年前に ノコがわんさかいた全く別のポイントに行ってみようと思った。 この場所は韮崎方面からかなり離れており、オオクワは期待できないが ノコはたくさんいたし、環境的にヒラタも期待できそうとずっと思っていた。 2年前の8月終わりに行ってみた時は、ノコさえも全く見られなかったけど… 発生時期が過ぎていたとも考えられるが、1匹もいないのは???だった。 だいたい9月に入っても姿が確認できるので、捕り尽くされちゃったかなと… 今回はちょうど発生した頃なので、改めて期待して… ここ数日の忙しさと極度の寝不足から、家を出発したのは午後2時過ぎ。 マイカー は高速に乗ることを車屋から許されなかったので、 カミさんの実家の新車をチャータして出発。 午後4時過ぎにインターを降りて、軽く飯を食って5時前にいつも行く ところの1ヶ所を下見する。 一昨年2匹目の♀をゲットし、知っているポイントの中で1番期待している場所。 いろいろ写真を撮りたかったが、あまり虫の姿は見られない。 オオムラサキはまだ少し早いかな? そういえば、もう夕方って事もあってハルゼミの声も聞けなかったな… 次回はもっと早い時間に来よう! |
![]() ハルゼミ 道路に落ちていた 生きている姿を見たい… |
しかしこのポイントも荒れてるというか、木が何本も倒されている。 これは採集者なのか? 違うのか? 削りまくられてた3mほどの木が根こそぎえぐられて横たわっていたり、 まだまだいい感じであった立ち枯れの大きい木がチェーンソーのようなもので 切られていたり… なんだかなぁと思いながら歩いていった。 何本目かの木でようやくクワガタの姿を確認できた。 |
![]() 君たちでも、数が少ないのでここで会うとなんか嬉しい… |
少し先の木では… |
![]() コカブト 何気なくたまに見かけるが、今までなぜか写真を撮っていなかった |
やっぱり全体的な数は薄いなぁ。 とても物足りない。 今日はスズメバチの数もあまり見られない。 もう少しすれば賑やかになってくるのだろうか… と、ある洞を見てみると、少し大きめのお尻が見える。 ん? でもなんかコクワっぽい。 ってか、コクワ!? 掻き出し棒を車に忘れてきたので、慌てずゆっくり取りに戻る。 さて、洞を覗くとまだお尻が見える。 一応写真を撮っておこうと思うが、フラッシュを焚いて奥に逃げられたら どうしようもないので、ちょっと暗いけどフラッシュ無しで撮ってみる。 |
![]() やっぱわからないか… |
あまり掻き出し棒の使い方はうまくないが、これもいざという時の練習という事で… そーっと棒を近づけて穴の奥に入れて中に入るのを封じ込めるようなイメージで! 「オリャッ!!」 お〜! 見事にすんなり出てきました。 ドキドキ… |
![]() やっぱりね〜 あはは… |
サイズは40前半ほど。 ダニがけっこう付いていた。 うん、でもいい緊張感だった。 練習にもなったかな? その後は近くの工事現場の人と雑談したりしながら見て回ったが、 これといって目新しい事もなかった。 やはり最近の疲れもあってか、体力的にちょっとしんどいので 少し仮眠して夜に備える事にした。 |
夜の部、1時間弱の睡眠をとり、後輩君の家に少しお邪魔して 9時半頃から活動を開始した。 まず最初に向かったのは予定通りノコ大量だったポイント。 今日のメインと考えていた。 ここは横に川が流れ、クヌギがけっこうたくさんある。 距離にしたら400mくらい見て回れる。 とりあえずノコ1匹とヒラタがいればいいなという気持ち。 環境・雰囲気からヒラタもいそうな感じだが… しかし、しばらく見て回るがクワガタの姿はない。 やっぱり毎年捕り尽くされてほとんどいなくなっちゃったのかなぁ… と思っていたら小さいコクワ発見。 ま、何もいないよかいいやね〜。 ちょっと元気になってきた。 100m程歩いた木の根元付近でけっこう樹液が出ている。 覗いてみるとコクワが数匹。 裏側を見ると… |
![]() お〜!ようやく逢えましたね |
隣にいる足が速そうな方の事など全く気にせず、掴みあげたのであった。 今年初のノコちゃんとのご対面であった。 一緒にいた♀はかなり大きかった (40ミリ近かった) が、今年はノコのブリードは しない予定なのでそのままスルーした。 おそらくこの♂と交尾は済ませていると思うので、たくさん子孫を残してくれ。 これで気合が入ってきた。 更に念入りに見て回る。 途中こんなのもいたりしながら… |
![]() キマダラカミキリ よく見かけるお方 |
ちょっと先の木にまたノコが付いていた。 サイズは少し小さめかな? これは会社の人用にお持ち帰り。 奥の方に行くと、ヒラタもいそうな感じの木がまだ数本あるのを覚えていた。 さっきノコがいたところのような根元付近は捲れみたいな感じで、複雑な構造で 樹液が溢れているといういかにも!という木。 過去見た時はいても不思議じゃないのになぁと思っていたが、今日はどうか? う〜ん、コクワだけか… 反対側… ん!? |
![]() ドキっとしたのは一瞬だけであった… |
ノコはとりあえず2匹いるし、あとはヒラタが欲しいところだが、無理かなぁ? 期待できそうなのはあと1本。 ここが1番可能性はあると思うんだが… 奇跡を信じて… あれっ? なんだ? これって… どう見ても… 違う意味での奇跡??? 顎だけ見えるだけだが、その正体がなんであるのかは悩む必要がなかった。 大きさはコクワなんだけど内歯が根元にある。 で、大きく湾曲している。 見た瞬間えっ!? と思ったのだが… 掻き出し棒を車に置いてきている自分が悲しかった… ライトを当てたら奥に引っ込むはずが、その位置から微動だにしない。 どうやら奥行きがないようで、ここは焦らなくても大丈夫だろう。 心を落ち着けてゆっくりと車に戻った。 400mくらいかな、やけに長く感じた。 さて、まだいるか? いてくれよ! あれっ? どこ行った? いないじゃんよ〜… やっぱり少し焦ってるのかもしれない。 隣の洞を見ていた。 うん、状況は変わっていない。 ライトを当てても大丈夫だし、とりあえず写真を撮っておこう。 |
![]() 顎だけ見えている状態 もっとアップで撮ればよかったか… |
フラッシュを焚いても逃げられない… では、この初体験をじっくりと楽しませてもらいます。 ん? なるほど… これは難しい! こりゃなかなか出てこないわけだ! 涼しめの気温の中、約10分の格闘の末、ようやく出てきたのはこんな奴でした。 |
![]() 小さいけどオオクワはオオクワ |
午後10時過ぎ、生涯初のオオクワ♂ゲットの瞬間であった。 ヒラタなら顎に掻き出し棒を入れると挟んでくるのだが、 オオクワは全く挟まず足に力を入れて踏ん張ってる。 お尻の方に棒を差し込んでも、踏ん張る力が強くてなかなか動かない。 穴が奥まで続いていたら… もっと大きいオオクワだったら… みんなが何時間もかけてやっと捕れるのもよくわかる気がした。 でもこの場所でオオクワ? いても不思議ではない環境なんだけど、産地としては全く聞いたことが無い。 場所もそうとう離れているし… 放虫かなぁ? でも野外で採集できたんだから前向きに。 今後もここは要チェックしておこう! 約10分の格闘でTシャツまで汗びっしょり… でも、満足感からかとても爽快だった。 もう帰ってもよかったんだけど、夕方見たところだけ見て帰ることに。 しかしここでは何も無く… なんか有名産地がつまらなく感じてしまう。 オオクワだけを狙うわけではないので、今日みたいな採集がベストかな? ノコ・オオクワと捕れてヒラタは捕れなかったわけだが、 こうなったら帰りにミヤマでも見ていくか。 後輩君のところで少し休み、下道で帰ったためにいつものミヤマルートに 入ったのが午前2時過ぎ。 時間は遅いけど、この時間でも捕れたこともあったし、かなり涼しいけど 気分的にもノリノリだった。 しかし、蛾はそこそこ出ていたがクワガタの姿は皆無。 画像的には図鑑でしか見た事のなかったこやつだけを撮るに留まった。 |
![]() ヒゲコメツキ 立派なおヒゲです 裏っ返したらちゃんと跳ねた |
ミヤマは次回のお楽しみにしておこう。 次の遠征は再来週を予定。 ここで行かないと9月まで行けない予感… 今年は夏を存分に楽しみたい! |
![]() 左から オオクワ♂43ミリ、ノコ♂55ミリ、60ミリ |
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