[ バロンドリロンド ] かつて有名馬主の娘として華々しくデビューしたものの、父の死などもあって乗鞍を減らしてしまい、生活も苦しい騎手・佐倉真子。
暗い部屋で、一人切なく食事をする彼女は七光りでもなんでも利用できるものは利用してやると決意。父の縁の血統馬で問題児のバロンドリロンドと出会う…。
新連載。巻頭カラー。なんだか、パーッと始まり、パーッと第一話が終了してしまった感じ。絵も内容もそれなりではあるのですが、そんなに印象に残らない。
主人公は女性なんだけど、少年漫画の主人公みたいな性格?ですね。競馬の世界で女性騎手が出てくれば、男性との腕力の差とか、騎乗数の差とか
女性だからという葛藤が描かれる事が多い気がしますが、この漫画では過去に浮かれてた自分、七光りへの挑戦みたいのがテーマ。
今までの定番とは、ちょっとだけ毛色が違うのが興味深い事は興味深い。でも、問題児に出会うとか、定番な部分は定番(しかも古い)競馬に関しては
何も知らない人よりは詳しいので、ちょっと辛口になりがちですが、一応は今後に期待します。
作者がちゃんと取材した上ですっ飛ばしたのではなく単に適当なだけだった事が判明した。競馬ファンから見る競馬漫画としては突っ込みどころが多すぎる。
バロンドリロンドの「突っ込みどころ」なんですが、いくつかあげてみますね。「中山芝1400」のレースが出てきますが、そんなレースは存在しません。
「入厩してすぐ〜馬体重マイナス何十キロなんて」という台詞が出てきますが、馬体重は「前走の体重」が基準。よって「デビュー前」の馬に増減は存在しません。
「今年16レース騎乗→稼ぎは52500円」騎手には賞金以外に、レースに出るだけで「騎乗手当」が支給されます。レースの内容によっては、支給されない
場合もあるんですが、よっぽどのことがない限りまず間違いなくもらえるお金です。それを踏まえた上で、16レース→52500円と言う数字はありえません。
「朝調教のバイト頑張ってるもん」という主人公の台詞がありますがとんだ暴言です。朝調教をつけるのは、騎手の立派な仕事です。「バイト」ではありません。
…なんて言う内容をぐるーりと目撃してみたりする。はぁそうですか。最近紙媒体に金を使う事がないんで俺。基本的には食費でゴー。な人間なんで俺。