[ 日銀副総裁に白川方明氏と西村清彦氏を任命 ] 政府は19日の持ち回り閣議で、日本銀行副総裁に白川方明京大大学院教授(前日本銀行理事)と西村清彦
日銀審議委員を任命することを決めた。発令は20日付。関係者によると、福田康夫首相の辞令交付などは21日になるもよう。(2008年03月19日 18:57 ロイター)
白川方明(しらかわまさあき)は、京都大学公共政策大学院教授。福岡県北九州市出身。福岡県立小倉高等学校卒業。東京大学経済学部卒業後、1972年4月、
日本銀行入行。シカゴ大学大学院経済学修士。大分支店長、ニューヨーク駐在参事などを歴任。2002年7月、日本銀行理事(金融政策担当)に就任。2006年まで
4年間務める。2007年7月、京都大学公共政策大学院教授に就任。2008年3月12日、日本銀行副総裁として国会の同意が得られたため、3月19日の持ち回り閣議を
以て日本政府より日本銀行副総裁に正式に任命された。日本政府が国会に提示した武藤敏郎(日銀副総裁)及び田波耕治(国際協力銀行総裁)の総裁人事案が
国会で同意を得られなかったため、3月19日で退任した福井俊彦日銀総裁が、3月20日付で新副総裁に就任する白川を「次期日銀総裁が就任するまでの間、総裁の
職務を代行する者」に指名した。これにより、白川は副総裁就任と同時に日本銀行総裁職務代行者となった。
[ 白川副総裁を総裁代行に指名、決着は4月にずれ込む公算 ] 日本銀行の福井俊彦総裁は19日、自らの任期が同日に切れ、戦後初の総裁空席になったことを
踏まえ、副総裁に就任する白川方明(まさあき)・京大教授(58)を総裁代行に指名した。福井氏の後任に元大蔵事務次官の田波耕治・国際協力銀行総裁(68)を
充てる人事案が、19日の参院本会議で民主党などの反対によって否決されたのを受けた措置だ。政府は総裁について別の案を提示する方針だが、民主党との接点を
探る作業は難航が予想され、決着は4月にずれ込む公算が大きくなっている。この日の参院本会議では、西村清彦・日銀政策委員会審議委員(54)の副総裁就任案
だけが可決された。一方、その後の衆院本会議では、田波、西村両氏の人事案が同意を得た。政府はその後の持ち回り閣議で、西村氏と、すでに同意を得ていた
白川氏を20日付で副総裁に任命することを決定。日銀法の「副総裁は、総裁が欠員のときはその職務を行う」という規定に基づき、白川氏が総裁代行に指名された。
福田首相は19日夜、首相官邸で記者団に、「責任を痛感している」と述べ、空席解消を急ぐ姿勢を強調した。ただ、民主党の小沢代表との党首会談については
「何度も申し上げている。お返事がないのが現状だ」と語り、実現の見通しがたたないことを明らかにした。町村官房長官は19日夕の記者会見で、新たな人事案の
提示時期について、「できるだけ空席が長引かないようにしたい」と述べた。白川氏を総裁に充てる可能性は、「副総裁として提示し、同意を得たものを、直ちに
総裁としてまたお願いする不見識なことができるか」と否定した。政府は税制関連法案の成立を巡る年度末の与野党攻防を控え、月内は新たな案の提示を見合わせる
方向だ。ただ、4月前半には日銀金融政策決定会合や先進7か国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が予定されており、こうした会議までには決着させたい考えだ。
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