[ 死刑判決 ] 法廷で死刑判決を聞いたのは何年ぶりだろうか。どんな内容かも忘れてしまったが、15年ほど前に大阪で司法担当記者をしていた時に死刑判決の
言い渡しを聞いた覚えがある。刑事裁判の判決では、通常は裁判の冒頭で裁判長が「懲役○年に処する」などと主文を言い渡し、その後に認定した事実や量刑理由、
情状など判決理由を読み上げていく。しかし、死刑の場合は冒頭で「主文言い渡しは後回しとする」と述べることが多い。最初に死刑と言ってしまうと被告が動揺し
判決理由をちゃんと聞くことが出来ないからだと言われている。ということは、死刑判決の可能性がある裁判の判決公判の冒頭では、主文を言うか、後回しにするかで
死刑判決がでるかどうかがわかってしまうのだ。この段階でメディアは通常、死刑判決という言葉を使わずに「厳しい判決が予想されます」とコメントする。きょう
広島高裁では山口・光母子殺害事件の差し戻し控訴審の判決が言い渡された。広島高裁で取材したのだが、幸運にも傍聴券を入手することができて2時間に亘った
公判のほとんどを傍聴することができた。しかも、事件の遺族である本村さんのすぐ斜め後ろの席を確保することができたので、本村さんの様子や、被告の元少年の
様子をつぶさにこの目で見ることができた。裁判の冒頭で法廷に入ってきた元少年は、思っていたイメージと違ってぽっちゃりと太っていた。皺だらけの紺色の
ジャケットに白色のカッターシャツ、白色のズボン姿だった。裁判長に「名前は」と言われると、傍聴席からは聞こえない程の小さな声で答えた。裁判長が
主文後回しを告げた時は、元少年はずっと裁判長の方を見たままだった。後姿だったので表情は分からない。胸に被害者である妻と娘の遺影を抱いた本村さんはじっと
目を閉じていたが、主文後回しが告げられた時は、目を閉じたまま一瞬下を見て、そして天をあおぐ様に上を見てフーッと大きな息を吐いた。およそ2時間判決文が
読み上げられる間、元少年は少し俯きかげんでじっと裁判長の方を見て聞いていた。 本村さんはずっと元少年の背中を見つめながら、時折目を閉じたりしていたが、
妻への性的暴行のくだりになると、閉じた瞼がピクピクと動いたり、頻繁に瞬きしたり、奥歯をかみ締めたりする様子が見て取れた。そして公判の最後で裁判長が
死刑判決を言い渡した。判決を聞いた元少年は裁判長に二度頭を下げて、係官から退廷を促された時に検察側と弁護側に頭を下げ、そして退廷するドアのところで
傍聴席にいる本村さんの方を向き深々と頭を下げた。死刑判決が言い渡された瞬間も本村さんは元少年の背中を見続け表情を変えることはなかった。元少年が
頭を下げ退廷した後は、隣に座っていた妻の両親と顔を見合わせて少しだけ微笑んだ。判決の内容は、事実関係については最高裁判所が認定したとおり、ほぼ検察の
主張を認めた。その上で、被告・弁護側が2人への殺意も性的暴行目的もなかったと一転して否認した新供述について「信用できない」と否定し、「自分の犯した
罪の深刻さと向き合うことを放棄し、死刑を免れようと懸命になっているだけ」だと断罪した。そして「被告人が、当審公判で、虚偽の弁解を弄するなどしたことに
より、死刑の選択を回避するに足りる特に酌量すべき事情を見出す術もなくなったといわざるを得ない」として死刑判決を言い渡したのだ。それまで認めていた
起訴事実を一転して否認し、普通の感覚では首をひねりたくなるような主張を繰り返した被告・弁護側の法廷戦術だったが、もしも否認せずに二審までのように
犯罪事実を認め深く反省していれば死刑判決を免れたかもしれないとも読み取れる判決だった。その弁護団は、なんと読売テレビ系列、広島テレビ、日本テレビの
取材班を公判後の弁護団の記者会見から閉め出したのだ。昨日、広島テレビの記者が拘置所を訪ね、広島テレビ記者という身分と取材目的であることを告げて元少年と
面会し、元少年に内容を報道することを伝えた上で話を聞いて夕方のニュースで放送した。その面会と放送に抗議した弁護団は、記者会見への参加を拒んだのだ。
ルールを逸脱しておらず、適正な取材であったにもかかわらず会見から閉め出した弁護団はいったい何を考えているのだろうか。表現の自由や報道の自由に関わる
問題であり、そういう事に精通しているはずの弁護士がとった行動とは思えない。きょう、ミヤネ屋で判決内容を生中継でリポートしたが、その記者会見への
出席拒否についても伝えた。あっという間の一日だった。各地へ取材や中継に出る際には、その地元局の皆さんに何から何までお世話になる。皆様ありがとう
ございました。お世話になりました。あー疲れた。ひかりレールスターはまもなく新大阪に到着する。(読売テレビ 春川正明 解説委員室 2008年4月22日)
俺もその一連の流れに関して。広島テレビの行動によって日本テレビ系列が取材から締め出された!と言う内容に関してはミヤネ屋で見た。関東でも放送されてます。
なんつーか「弁護団…お前らは本当にヒトデナシなんだな」としか形容出来ない。感想としてはそれ以外にない。こんな「頭の悪い行動しか出来ない弁護団」が
一体どの口で正義と言う言葉を垂れ流しているのか。理解出来ない。サヨクの考える事は全く理解出来ないな。そう思った。宮根?あー宮根自体はクソバカだとは
思っているんだが「平日午後のワイドショー番組」の中で今ん所「関東よりも規制が微妙に緩い関西」からの発信番組と言うのはミヤネ屋しかないからな。
そこだけ。だから「司会は死ね。宮根とかほざく情報弱者は今すぐに死ね」とは思うが「番組スタッフ」に対してはそうは思わない。司会がウザい。視界が悪い。
「被告人は、それまで長年の弁護士との接見では全く触れなかった事実(ドラえもん・ちょうちょ結び・魔界転生など)を、安田弁護士が担当するようになって、
突如、それが真実であると法廷で主張するようになったが、あまりに不自然である」「山田風太郎の魔界転生を読んで膣内射精により女性を復活させようとした
などと言うが、小説では、瀕死の男性が性交により、女性の胎内に転生し、生まれ変わるというもの。これは小説の根幹を成す設定であり、本当に読んでいれば、
勘違いなどするはずがない」「被告人は差し戻し審で突如、異なった事実を主張し始めるが、全く信用性の無い証言であり、自分の罪と向き合うことを放棄し、
死刑を免れようと懸命になっているだけである」「遺族に対する謝罪や反省めいたことを表明しているが、それは表面的なものであり、自己の責任の軽減を
図るための、偽りの言動である」「自己の責任を軽くするために虚偽の供述をしながら、他方では、遺族に対する謝罪や反省を口にすること自体、遺族を愚弄
(ぐろう)するものであり、その神経を逆なでするものであって、反省は皆無である」「旧1・2審当時は反省の意を表し、更生の可能性を見せていたが、
差し戻し審で供述を一変させ、虚偽の供述の構築にばかり精力を注ぐ姿には、反省が見られず、反社会性が増大している」「反省もせず、虚偽の答弁を繰り返す
被告人の更生はもはや困難であり、これにより、最高裁が求めた死刑を回避すべき理由を模索する術も、もはや今となっては存在しない」「思えば、先の最高裁
判決は、事実認定に誤りは無く、後はひたすら謝罪と反省の態度を示すことを求めたものだった。しかし被告人・弁護団は、反省も無く、新たに虚偽の弁解を
繰り返すことで、最高裁が最後に与えた、わずかな死刑回避のチャンスを、自ら投げ捨てた。もはや死刑しか無い」