[ ブラウン監督がチームに合流 3位以内へ一戦必勝 ] 母の葬儀で米国に帰っていた広島のブラウン監督が24日、チームに合流した。不在中は阪神に3連敗。
「打線は粘ったし、チーム状態も悪くない。あの3試合は忘れなければならない」。選手には気分一新を望むが、監督自身は今後の終盤戦が「弔い合戦」となることを
言外ににおわせた。この日のミーティングでは、投手陣に真っ先にこう告げた。「今までやっていたことをやろう」。阪神戦で投手陣が見せた四球連発が、やはり
最大の心配事だ。「技術的な問題か、打たれるのが怖いのか。どっちであろうとストライクは投げないといけない」。ストライク先行をあらためて徹底させた。
米国でもカープのことばかり考えた。葬儀には球団、選手会などから多くの花束やメッセージが届いた。参列者からは「日本には親切な人が多いね」と言われた。
帰国直前、石原慶幸捕手から渡された15日の巨人戦のウイニングボールは、ひつぎにしのばせた。「全選手の名前を書いた。母には私のチームのそばで、
眠ってほしいから」残り38試合で、いかに3位以内に食い込むか。「広島には優勝争いの経験がない選手が多い。今やっているように、先を考えず一試合一試合、
戦ってほしい。私も一日一日を必死でやっていく」。シーズン終了後には天国の母にも最高の報告ができるよう、監督は願っている。(五反田康彦)