2008年10月21日(火)リードマン

[ クリアして次へ… ] 今回の秋華賞については色々とありましたが、全てを終了して次へ向かいたいと思っています。騒動はありましたが、何となく
納まるところに納まってくれた気がします。厩舎にとっては2頭が好走してくれたわけですが、どう考えてもブラックエンブレムの1着、プロヴィナージュの3着、
そのどちらが欠けても良くなかったわけで、本当に2頭に助けられました。結果を出せた事で厩舎は評価してもらいましたが、どんなに良い状態にしても
不利や展開によって違う結果になっていたこともあるというのが競馬です。今でも次々とコメントの書き込みが続いていて、お褒めの言葉をたくさんいただいていますが、
ツキをも見方にする必要がある競馬という事を考えると今後は皆さんの期待を裏切り続けるという怖さもあるのが辛いところ。どうかそんな事にならないよう
今後も身を引き締めてやって行きたいと思います。厩舎にとって好結果が出た事で、今回の一件を批判をされた方たちが肩身の狭い思いをしていることと思います。
今ではこんな偉そうな事を言っている私も、過去に人を傷つけた事がありますし、今でも『嫌な思いをさせてしまったのでは…』と反省することがあります。
どんな素晴らしい事を言われる人でも、よく考えてみれば『完璧ではない自分』に気が付くでしょう。人間というのはそういうものだと思いますし、気が付く事で
変わって行けるのではないでしょうか 人それぞれで意見の違いが有るのは悪いことではないと思いますし、自分が嫌な事をされれば、それを他人にはしないように
するという事が大切なのだと思います。私も人間ですから今回の一件を冷静に見ている反面、一部腹立たしさを感じる所もありました。でも基本的には少々表現が
悪くても個人の意見というものは否定する気が有りませんし、個人的には怒りもほとんどといっていいほど感じていません。ただ自分勝手な心や、人を思いやれない
気持ちを感じた時には怒りというより悲しい気持ちになったのは事実。今回の一件に関わった人の中で、(あまり個人名は出したくないのですが)角居師の対応には
温さを感じ、鹿戸師は『気にしないでいいよ』と、上村Jは『かえって迷惑掛けたみたいで・・・』とお互い恐縮しあってしまうような感じ。心の大きさを
体感することができました。だからできれば私も『馬にも人にも大きな心で接して行きたいな』と思い、皆さんにもそれをお願いしたいと思います。いつまでも
喜んではいられませんし、いつまでも怒っていてもしょうがありません。上手く行かなくても、いつまでも悲しんでいたり、恨んでいたり、悔やんでいたら
何も変わりません。私自身ここで書きたい事が無いわけではありません。でも一応は一人前として扱ってもらっている大人であり、社会的に認知されている
調教師ですから時間が心を静めてくれるのを待ちます。ひとつ言いたいのはキツイ書き込みには怒っていません。秩序のない書き込みは嫌でしたが、
もしキツイ事を書いたなと思っている人がいたら、あまり気にしないで下さい。幸い、渦中にいた2頭の頑張り屋の牝馬はレース後も問題無く、特に勝った
ブラックエンブレムは余程気分良かったのか飼葉もいつもより食べて獣医さんのチェックでは状態良し。プロヴィナージュは飼葉は食べたようですが、
初めてのGTで一生懸命走ってくれたこともあって少し疲れているようです。プロヴィナージュの激走が余計に評価を上げてくれた代わりに、今度は次走以降、
特に自己条件では凡走できないという十字架を背負いました。調教師というのは良くなれば良くなるほど大変なんですよ。コメントへの書き込みをたくさんいただいて、
本当はニックネームだけでも書いて御礼の気持ちを伝えられたらと思いましたが、とてもではありませんが不可能です。ましてコメントを返すことは絶望的なので、
今回のブログが皆さんへの返事だと解釈してください。しばらくは整理が付かないのでコメントへの返事ができるようになるには時間が必要ですが、一部新聞にも
載っていたようにGTを取ったらブログを止めようかなと思っていたのを我慢してもうしばらくは続けるつもりなのでそれでご勘弁を。懐かしい同級生や知り合い、
お世話になった人たちからのコメントも頂きましたが、本当に有難うございました。管理馬達のお陰で、こうした心に触れることができていることに感謝です。
次々にいただいている様々な形でのお祝いの気持ちにも、この場を借りて感謝させていただきます。昨日の競馬が終わってから今日まで、あちこちで色んな方たちと
会い、皆さんが秋華賞の話をしながら我が事のようにニコニコと笑顔で喜んでくださっているのが嬉しくて、本当に良かったと思います。今後も期待を裏切らないように
努力しますので、もし次回失敗しても大きな心でお願いします。明日栗東から美浦へ帰厩する各馬を確認して、夏から続いた出張のお疲れ様と、勝ち祝いを
今週中に行い、厩舎としても今回の大勝利はクリア。いつまでも浮かれていないよう気持ちをクリアにして、次へと向かいます。(小島茂之厩舎の本音 10/21 00:45)

まずは2頭の牝馬が怪我も無く無事に居ると言う事に安堵を覚える。怪我をしてしまっては元も子もない。食欲に関しては疲労が抜ければいずれは回復する。
俺がそうだからな。最近は俺の自転車における長距離トレーニングみたいな事で一時期気持ち悪くなってぐでーんとした感じで1時間程度ぐったりしてた。
結局それを過ぎれば食欲も回復した訳ではあったがぐったりしている間は食べ物も飲み物も何も摂取したくない。と言う気分だった訳で今はそれと似てる。
批判か。俺は批判も何もしてなかったが。と言うよりも無関心だった。ルールに従ってやってるんだったらそれでいいだろ。何を批判する事があんの?
と言う事で批判してる奴らを遠くからニヤニヤしながら眺めてただけだからな。言葉足らず?それに関しては調教師は文章家では無いのでどうでもいい。
それに関しては言葉のプロである聞き手側が誤解の無い様にきちんと補完を実行して埋めていく。と言う事をすればいい。最も。言葉足らずとは思わなかったけどな。

十字架とか言っているが別に負けても構わない。勝ったり負けたりしながら強くなっていくのが競馬。連勝なんてそう簡単に出来る事でも無いだろ。と言う事で。
まずは「無事で良かった」と思うだけ。そしてその後に「おめでとう」と言う言葉を送るだけ。あんまり考える事も無い。シンプルに普通にやるだけ。

2008年10月21日(火)01時51分21秒