2008年11月07日(金)test viewing

[ 土砂崩れ勝利ではなかったオバマの当選 ] だーんだだだーだだだだだだだあ〜。(葬奏行進曲を歌ってるつもり、、、)かなり落ち込んでいるカカシの
朝である。夕べオハイオがオバマ当選確実になったところですでに結果は見えていたが、本当に残念だ。うちにいてテレビニュースを観ているのも嫌だったので、
コーヒーでも飲むかと外へでたら、あきらかなオバマファンたちがすでに町に繰り出してお祭り騒ぎ。スターバックスでは「投票した?投票した人はトールの
コーヒーただですよ。」と興奮した顔の若い女が言った。「選挙の話はしたくないわ、でもただコーヒーはもらってく。」とスタバを出たカカシ。
ここ数週間、週末らしい休みを全然もらっていなかったのを口実に本日は休みを取って自宅休養をすることにした。コメンターのziibra22さんがおっしゃるように、

今回の選挙におけるメディアのオバマへの肩入れはリベラル寄りのメディアとはいえ、これまでになくすさまじいものがあった。

オバマ一辺倒のプロパガンダ(情報操作)は、政治とは関係ないはずの主婦やファッションや芸能界情報の雑誌やテレビ番組に至るまで、オバマ、オバマで
満載されていた。スーパーのレジの横に置いてある雑誌はなにからなにまでオバマやミッシェルの顔だらけ。サタデーナイトライブを始め深夜のコメディ番組や
トークショーでおちょくられるのはマケインとペイリンのみ。オバマへの批判は一切なし。それに加えてオバマはアメリカ選挙の歴史始まって以来
最高の広告料を使っての選挙運動。メディアが一つの情報しか報道しないことの恐ろしさを改めて感じさせられた。

私と同僚がワイキキのスポーツバーで体験したことや、ziibra22さんがご近所の井戸端会議で体験したようなことは、今後はもっとひどくなるだろう。
リベラル連中は単に自分らが共和党バッシングをするだけでは飽き足らず、周りの人間も積極的に共和党バッシングをすることを強制する。
それに乗ってこない人たちは村八分。学校、スポーツバー、近所の井戸端会議、職場の休憩室など、政治とは無関係の場所でも言論の自由を迫害
しようとするのが最近のアメリカリベラル。反対意見は一切うけいれないのだ。しかしだ、考えてみれば、これだけ激しい選挙運動をした割にはオバマの勝利は
いわゆるランドスライド(土砂崩れ)と言われるような圧倒的な勝利というほどの大勝利ではなかった。ま、小差で勝とうが大差で勝とうが勝ったことに変わりは
ないのだから、なにを今更負け惜しみを、とお思いになるかもしれないが、大統領選も上下院議員のほうも、圧倒的に民主党が勝ったわけではないということには
今後のアメリカ政策には多いに影響があるのである。Power Lineのジョンがその点について指摘している。オバマは人気投票で52%を獲得し、マケインより
5〜6%の差で勝った。しかし土砂崩れ勝利と呼ぶにはほど遠い数字だ。例えばレーガンは1980年に10点、1984年には18点の差で勝っている。
ニクソンの1972年の勝利はなんと23点の差だ。パパブッシュの1988年の時でさえ8点の差で勝っている。マケインに比べてオバマが
どれほど有利な立場にあったか考えただけでも気が遠くなる。公共選挙費用のみを使うという公約を破って献金を募ったオバマは大統領選の歴史
始まって以来最高の献金を集めた。結果マケインの選挙費用の約二倍の金額をついやしたのである。先ほども述べたようにオバマは芸能界から
圧倒的な支持を受け若い世代を魅了し、黒人票のほとんどを集めた。オバマは主流メディアからほぼ100%の支持を受けていた。
そしてタイミングよく金融危機が訪れそれをすべて共和党のせいにすることに成功した。このような信じられない方度の有利な立場に立ちながら、オバマの勝利は
たったの5%差という結果だったのだ。議会選挙にしてもそうである。民主党は共和党よりずっと多くの献金をつぎこんで選挙運動に挑んだ。オバマ人気の
お裾分けを得て民主党議員候補らは共和党よりずっと優勢な立場にたっていた。にもかかわらず議会のほうも民主党の土砂崩れ勝利とまではいかなかった。
民主党は上院で5席、下院で20の増員。ま、かなり下院のほうは頑張ったが、これでも絶対多数の2/3には満たないので、民主党だけでなにもかも決めて
しまうということは出来ない。パワーラインのジョンはかなり楽観的な見方をしているが、私は下院の民主党議席20増員はちょっと問題だと思う。民主党はここ数年、
選挙の度に議席を増やして来ており、その傾向は全く変わっていない。共和党は次の選挙の二年後までになんとか自分らの方が国をよくすることが出来るということを
国民にアピールする必要がある。そうでないと民主党大統領と民主党の議会となってしまうとアメリカは完全にリベラル独裁国になってしまうからだ。しかしオバマは
選挙運動中圧倒的有利な立場に置かれていながら、国民の圧倒的支持を受けたとはいえない。ということはこの次に何か危機が起きた時、オバマに投票しなかった
43%を超える国民はオバマの対応を冷静な目で見つめることだろう。今度はリベラルメディアもなにもかも共和党のせいには出来ないのだから。(苺畑より)

2008年11月07日(金)15時32分14秒