[ 元外務次官が村山談話を「無用の自虐行為」として取り消しを求める ] 村田良平氏といえば、外務次官、駐米大使、駐ドイツ大使などを歴任した輝ける外交官
でした。その村田氏が『村田良平回顧録』という上下二巻の大著作を発表しました。その内容には注視すべき点が多々あります。同書の副題にはそれぞれ「戦いに
敗れし国に仕えて」と「祖国の再生を次世代に託して」とあります。カバーには「日本人よ、矜持を持て」「戦後とは何だったのか」とも書かれています。この書は
日本外交の貴重な資料となるだけでなく、外務次官まで務めた筆者の長い体験と深い知識に裏付けられた「日本観」が論理と熱情を基に雄弁に述べられている点が
衝撃的なほどインパクトを投げかけています。とくにいままた論議を呼ぶ「村山談話」を正面から否定し、その破棄を提唱している点には、注目すべきでしょう。
村田良平元外務次官の村山談話に関する記述の一部を以下に紹介します。「村山談話はその内容、表現について国会両院の圧倒的多数の支持がそもそもない状況で
出されており、またいずれの国も(若干のリップサービスを除いては)何の注目に値する評価も行わなかったから、日本の無用の自虐行為以外の何ものでもなかった。
それは当然であって、日本国総理が行ったことは誠意の表明のつもりであったかもしれないが、中国、韓国政府は、そういうものとして受け取る心の用意など
さらさらなく、この日本の愚行を先々、外交上の対日圧力に利用しようと考えただけだったのだ。原爆や焼夷弾攻撃で殺戮された人々を代表する権利など
村山総理にはない。沈黙以外にない」「日本国民は、60年以上前に終わっている大東亜戦争について謝罪めいたことを述べるのを今後一切やめるべきである。
既に出てしまった村山談話の引用も一切止めるべきだ。小泉総理が2005年のバンドン会議(アジア・アフリカ会議)で、村山談話に言及した。これが
日本首相による第18回目の公式謝罪だったそうだが、もとより不要であるばかりでなく、場ちがいですらあった。おそらく中国は、改めて小泉氏及び日本の
指導者への軽侮の念を深めたであろう。誰の進言によってこういうことになったのか、総理の側近なら何をかいわんやであるが、外務省が源であれば、
その担当局長は愚か者であり、臆病者だ。今後外務省は明確に『日本の謝罪は十二分に済んでいる』との信念の下に仕事をしてもらいたい」「私が村山談話の
取消しを主張するのは、起草者が、村山談話に対し、240万を超す英霊がどう思っておられるかを考えたことがそもそもあるのかとの深刻な疑問を抱くからだ。
村山であれだれであれ、海没し、あるいは餓死した将兵を含む240万の戦死者と80万の民間の犠牲者の名において、他国に『痛切な反省とお詫びの念』を
表明することなど決して許されることではないのだ」本書には以下のような一節もあります。「過去の日本の戦争についての評価」という章の冒頭です。
「過去の戦争について評価するには、あくまで昭和初年から開戦までの全世界的な雰囲気を知らねばならない。現在70歳以上の人は、おおむねこれを心得ている。
50歳以下となると、必ずも全面的ではないが、米国占領軍の導入した史観をそのまま受け入れている人々が多い。さもなくば、ひろくはマルキシズム思想一般、
狭くは戦前からのコミンテルン主導の妄説(ということは過去50年以上、朝日新聞等の偏向メディア、NHKの一部、岩波書店、人文系東大教授の半分以上の
唱えてきた史観や社会観や国際情勢観)の影響が直接、及ぶか、あるいは日本共産党、社会党、日教組、全共闘等、左傾した組合の説を信じこんだ教員の
教育によって過去の日本を誤った目で見てきた人々だ」(ステージ風発 2008/11/11 02:06)