11月17日に行われた「国籍法改正案緊急対策会合及び記者会見」の場での話。呼びかけ人の一人である平沼赳夫代議士は、「ある人から電話がかかってきましてね」
と前置きした上で、こういった。「ある閣僚から昨日、電話がかかってきたんですよ。『閣議ではそんな重要なモノとは知らずにそのまま通してしまった。どうにか
阻止して欲しい』。国籍法改悪は絶対に阻止しなければならない!」…この閣僚とは、オフレコであるが、中川昭一財務金融大臣だ。閣僚の間抜けぶりを暴露した
ところで、さらに平沼代議士は続けた。「麻生総理は『国籍』という漢字が読めなかったから、そのまま国籍法改正を閣議決定してしまったのではないか?」
このように、痛烈に政府を批判。これは出席していた複数の記者が聞いている。平沼代議士が麻生政権を批判するのも無理はない。閣僚のほとんどが国籍法の改正が
なんたるかをわかっておらず、「最高裁で違憲だって言われたから」というところで思考停止してしまっているのだ。最高裁は、親子関係の証明にDNA鑑定を
用いる点までは禁止していないのに、全くそんなことは考えていないのだ。もっとひどいのは、やはり閣僚。閣議決定という重要事項を、ロクに中身も見ずに
サインしてしまっている点だ。もちろん、国籍法改悪に賛成する不届きな閣僚もいるだろうが。一方、「自民党よりマシ」と一部の人が期待する民主党だが、
国籍法改正にDNA鑑定を付け加えるなどの修正案は出さず、あっさり衆議院を通過させてしまっている。日本の危機に全く機能しないのが民主党であると言っても
過言ではない。いくら天下りがなくなっても、日本人以外に税金をやるならば、日本人の所得は増えない。いずれにしろ、この国籍法がザル法のまま衆議院を
通過してしまった理由は、ボーッとしていて閣議決定してしまった政府、つまり麻生総理の日本に関する危機管理能力がないからだ…と言わざるをえない。