[ 日経スペシャル「ガイアの夜明け」 2月2日放送 第402回 シリーズ「デフレと闘う!」 第3弾 外食のピンポイント戦略 ] シリーズ「デフレと闘う!」
第3弾は、外食産業を取り上げる。デフレの影響を真っ先に受けるのが、外食産業。消費者は外食を減らし、支出を抑え、安い食材を使って、家庭で調理する
“内食”へと舵を切る。それに対抗して、値下げ競争が激化。価格破壊が進行する。このような消耗戦を突破しようと、新たな戦略に打って出た外食チェーンがある。
その裏には、「ハンバーグ専門」、「立ち飲み」、「地方限定」と業態を絞ったピンポイント戦略があった。
[ ハンバーグに活路を見出せ! ] 今、街中で目に付くのがハンバーグ専門店だ。何故ハンバーグなのか。老若男女を問わず、万人に受ける、いわばニッポン人の
国民食。しかも専門店にすることで、メニューを絞り込む事が出来、コストダウンを図れるのだ。消費者が外食にカネを使わなくなった現在、異業種からの参入が相次ぐ。
後発組ながら、やはりハンバーグに目を付けたのが、国内に1000店舗以上のカレー専門店を展開するチェーン。カレーは国内ではいずれ飽和状態。それに続く、
新たな食材を開発しなければいけないのだ。新業態事業の担当者、新本周平課長(33歳)。その失敗を教訓に、王道メニューであるハンバーグに狙いを定めた。
[ 地方のアンテナショップに!快進撃する立ち飲み店 ] 外食産業にデフレの波が押し寄せる中でも、多くの店が参入する業態がある。立ち飲みスタイルだ。
勢いのあるのが、新橋や渋谷などで北海道の新鮮な魚介類を安値で提供するチェーンだ。立ち飲み店が乱立する状況の中、平山徳治社長が考えたのが、
地方とのタッグ。北海道の中でも小樽や函館など東京からの観光客も多い地域に比べて、観光客が年々減少していた、ある街に目をつけたのだ。東京での
アンテナショップと位置づけた平山社長は、その街との提携に成功。漁協や漁師との関係作りから、食材の仕入れや運搬にまで及び、新鮮な魚介類を、
立ち飲みならではの安さで提供することが出来るという。そして、年明け、新たな地方ブランドの食材に挑戦することになった。果たしてそれは…。
[ みんなで生き残れ!ファミレスの北関東連合 ] 北関東中心に和食ファミリーレストランを60店舗以上展開する外食チェーンがある。デフレ再来で外食産業が
値下げ合戦を繰り広げる中、一代で築いた青谷社長は「いい料理とサービスで自信を持って、お金をいただく。生産者も消費者もみんなが幸せを感じられる店を
つくりたい」と意気込み、人口数万程度の市町村で、地域密着の姿勢を打ち出す。実は、社長には全国に展開する大手外食チェーンと十分に渡り合える秘訣があった。
同じ北関東エリアに展開する、ラーメンやとんかつなどのローカル外食産業。彼らは、社長同士が情報交換し、勉強会を開いてきた。地場の外食産業同士が、
助け合ってデフレを乗り切ろうと言うのだ。大手外食産業とは一味違う、地方ならではの経営戦略を追う!