2010年04月28日(水)パラドックス

未来はまばゆい輝きに満ちていると、信じて疑わなかった アイドルの菜月は信じていた事務所の社長にオートレースの選手として売り飛ばされてしまう。
しかもオートレース業界を盛り上げるためのコマとして!いままでアイドルとして売れるためだけに頑張ってきた菜月は、軍隊方式のしごきに耐えながら、
仲間に支えられ、オートレースを頑張ってみようと意決する。が、この競技はそんなに甘くなかった!第7回トクマ・ノベルズEdge新人賞受賞作。

[ エッジdeデュアル◆インタビュー 第45回 色川地球王先生編 ] 本日は『レーシング・ガールズ』で第7回トクマ・ノベルズEdge新人賞を受賞、デビューになりました
色川地球王さんにおいでいただきました! バイトさん:こにゃにゃちわ〜。今日は色川地球王さんにおこしいただきました〜。 髭編:こ、こにゃにゃちわって……!!
古いぜバイトちゃん。色川さん、今日はよろしくお願いします。 色川:よろしくお願いします。 バイトさん:では、もはや恒例ですが受賞したときの感想を
教えてください〜。 色川:とても嬉しかったです。でも嬉しかったのは一日だけでした。翌日からは「やっぱり取り消しです」とか「賞はあげますけれど売れそうに
ないので出版でません」とか言われたらどうしようとビクビクしていました。 髭編:わはははは! で、安心したのはいつなのですか? 色川:公式サイトの11月の
更新で、刊行予定のページに作品名と自分の名前が載ったのを見て安心しました。 バイトさん:受賞したときの感想を聞いたのですが、後日談になっていますが
許してあげますよ〜。 髭編:わはー。 色川:公式サイトのブログで受賞者発表のとき「いやー。筆名すごいですよね。一回聞いたら忘れられません。筆名も
すごいですけど、作品もすごい面白い!」と作品より筆名を褒められたとき初めて、自分のペンネームが普通でないことに気がつきました。 バイトさん:わあー。
格闘さんは特になにも考えていない残念な人なので、あまり気にしないでください〜。 髭編:もっと変わった筆名の人なんてもっといますしね!次の質問です。
『レーシング・ガールズ』を書くきっかけは? 色川:美少女レーサーを書いてみたかったんです……。そこは自分的に強力な萌えポイントなので!! 髭編:わあ、
たくましい!!笑 バイトさん:つまるところ自分の趣味におもいっきり走ってみたのですね〜。では、そんなこの作品で気に入っているシーンはどこですか? 

色川:絵梨佳がオートレース競走会本部の理事会に乗り込み、お偉方をやりこめてしまう場面です。ビシッとスーツで決めた美人に説教喰らう(しかも方言で)
っていうのは男の夢だと思うのですよ! 髭編:エロ秘書はいいいですね!スリットが大きめに入ったタイトスカート(ぱつんぱつん)をはいてノートパソコン片手に、
ちょっととんがった眼鏡にハイヒール!! バイトさん:エロいですね〜。私も憧れます〜。 色川:あと、涼葉がファーストキスを奪われるシーンも好きです。
本文ではそこまで書いてないですけど、直後に二度目、三度目があったはずなので、彼女がどのように成長を遂げたのか気になりますね。 髭編:おおっ!!
そうですね!笑 バイトさん:エロ要素ばかりの主張ですねぇ〜。 色川:あ、いや、バイクレースのシーンもきちんと書いたつもりなので、そちらもぜひご一読を。
髭編:おまけみたいに言わないでください。笑 むしろ個人的にはそこメインなんですけど。 バイトさん:ではお気に入りのキャラクターは? 色川:主人公の菜月です。
ショートヘアの体育会系美少女という属性が、自分の中で最強なので。 髭編:いいですよね!! 俺も好きです! んでスク水ですか。笑 バイトさん:自分の
好きなものをふんだんに詰め込んだ作品となったのですね〜。ではそんな『レーシング・ガールズ』の執筆にあたり苦心されたところは? 色川:超マイナー競技の
悲しさで、普通は「オートレース」と言われてもピンと来ないはず。 バイトさん:そうですね〜、特に女子は。 色川:ですね。で、オートレースの知識や興味がない
読者を想定したので、競技のルールや情景、レース場の雰囲気などをどう伝えればいいのかさっぱり分かりませんでした。 髭編:世間一般に知られていないものを
言葉で伝えるっていうのは難しいですけど、それが作家さんのお仕事であり、醍醐味ですよね。 バイトさん:そうですよね〜。受賞した原稿からいろいろ手直ししたと
思いますが、一番変わったとこはどこですか〜? 色川:自分の担当編集さんに「この小説はあんたの萌え成分で出来ているんだ。これだけで満足なのか、
もっとないのか、心のリミッターを外せ!」と気合いを入れられた結果、菜月たちが千本ノックで卒倒したり、涼葉が和服で床に転がったり、無理矢理レースクイーンの
コスチュームを着させられるシーンなどが追加になりました。 バイトさん:あ〜……。 色川:プロの編集者はすごいと思いました。 髭編:えっと、あいつは多分、
自分の好きに言っただけだと思いますよ……。 バイトさん:まぁ、それも含め男性は萌えポイントが増えてウハウハできるのではないでしょうか〜? 

髭編:内容もさることながら、イラストも煩悩爆発ですな。 色川:キャラクター紹介用のイラストが上がってきたときは「これだ!」と思いました。 バイトさん:よくある
男性向けエロ系でもなく、萌え系でもなく清潔感のあるエロさですよね〜。私も好きです〜。 色川:そうなんですよ!!菜月は水着姿で、まるで彼女がアイドル
だったころに撮ったグラビア写真のように理想的な一枚となりました! 髭編:うわ! それは見たいー!! 色川:また、絵梨佳のキャラ紹介用イラストは「彼女の
魅力を伝えるためにはこれでしょう!」と編集さんとイラストレーターの瞭さんが相談して、私すら考えたこともないコスチュームを纏うことになりました。
髭編:何だ、それはー!! 色川:「この人たちすげえ」と脱帽しましたよ! バイトさん:著者も煩悩全開にしたのなら担当編集もイラストレーターさんも、
煩悩全開にしたのですね〜。 髭編:男ってやつは、ホントにしょうもない生き物なんですよ!(開き直り) 色川:この作品が売れたとしたら、イラスト担当の瞭さんに
よるところが大だと思います。逆に売れなかったら瞭さんに何とお詫びをしたら良いか……。 バイトさん:売れたらみんなのおかげで、売れなかったらみんなの
せいです〜。 髭編:うむ。そんなもんです! バイトさん:話は少し変わって、公式サイトはご覧になっているかと思いますが、気になるコーナーとかありますか? 

色川:格闘司書さんのマンガ「へべれけ編集部絵日記」は面白いです。特別編ということで私のことを取り上げていただき、感無量です。 髭編:特別編は
『レーシング・ガールズ』の対書店さんの販促用小冊子のために描下ししたみたいですが、せっかく描いたので載せたらしいです。本当にアホな内容なのですが、
そう言ってもらえましたら格闘も成仏できると思います。 バイトさん:あれ〜、まだ格闘さん死んでないですから〜。 色川:第6回の「バナナ食いすぎたときに出る
ウ○コみたいな色」というのを読んで以来、それがどういう色なのか気になって仕方ないです。 髭編:わははははは! そこですか!?笑 色川:うーん……
バナナだから黄色か? いや、食べるところは白……?いつか格闘司書さんにお会いすることがあったら正解を聞いてみたいです。 バイトさん:色を見れば
納得ですよ〜。うふふ〜。 髭編:では、色川さんの個人的なことに関してですが、好きな作品を教えてください。 色川:うーんと、ギャビン・ライアルさんの
『深夜プラス1』、大藪春彦さんの『野獣死すべし』『汚れた英雄』、阿佐田哲也さんの『麻雀放浪記』などが好きです。 バイトさん:エロ萌えとはかけ離れた
ハードボイルド系の作品ですね〜。 髭編:熱いものが好きなのですね! バイトさん:ああ〜、確かにその熱いものは『レーシング・ガール』にもたっぷり注がれて
いますもんね〜。では色川さんのお仕事以外の近況を教えてください〜。 色川:先日、某オートレース場に遊びに行ったとき、駐車場でクルマを当て逃げされました。
作中でレース運営者の悪口をけっこう書いてしまったので「口をつぐめ。これ以上業界をバカにするな。次は命が危ないぞ」なんていう警告メッセージかと思いました。
髭編:まだ刊行されていないですから。笑 でも当て逃げはひどいですね! 俺なら泣きます。 バイトさん:最後に読者へメッセージをお願いします〜。

色川:『レーシング・ガールズ』はオートレースを知らなくても読める小説(になっているはず)なので、ぜひ手に取ってみてください。
髭編:エロ要素もメカ要素もたっぷりあるので、特に男性はとっても楽しめる作品になっていますよー! バイトさん:今日はありがとうございましたー。

2010年04月28日(水)17時24分06秒