2010年06月13日(日)おかえりなさい

[ 迷子−満身創痍−最後は燃え尽き… 「はやぶさ君」に共感広がる ] 太陽系のいにしえの姿を求めて7年、60億キロの宇宙の旅を続け、13日に地球へ帰還予定の
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」に共感の輪が広がっている。幾多のトラブルを乗り越え、最後は燃え尽きる姿に「元気づけられた」
「失われた日本人の美徳を見た」との声が絶えず、映画や帰還イベントは盛況。「はやぶさ君」というキャラクターも生まれ、単なる「機械」を超え、人格を持った
存在になりつつある。東京・丸の内にあるJAXAのPRルーム。帰還前日の12日、はやぶさコーナーには家族連れらが訪れ、備えつけのノートにメッセージをつづっていた。
はやぶさ君お帰りなさい。君に出会ったおかげで私の人生が変わりました みんなが君のことを待っています。カプセルに何も入っていなくても、戻ってきてくれただけで
金メダル100個です 打ち上げ時からのファンというさいたま市大宮区の会社員、松山和馬さん(26)は「ついに帰ってくる。7年間、長かったです」と感慨深げに話した。
はやぶさは平成15年5月9日、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた。17年11月に地球と火星の間にある小惑星「イトカワ」へ着陸、岩石試料の
採取に挑んだ。3年前から地球へ向け航行を始め、13日に豪州の砂漠へ回収カプセルを投下、機体は大気圏で燃え尽きる。人気にひと役買ったのは、JAXAの
未踏技術研究センター研究員、小野瀬直美さん(38)と会津大学の奥平恭子准教授(37)が描いたキャラクター「はやぶさ君」。エンジン4基のうち3基が
故障した上、姿勢を制御する装置3台のうち2台が故障。地球との通信が7週間途絶えながら乗り越えていく姿を描いた「はやぶさ君の冒険日誌」がJAXAの
ホームページに掲載され、人気を博した。小野瀬さんは「ここまで人気者になってうれしいし、驚いています。今は無事帰ってきてほしい気持ちと、燃え尽きてしまう
寂しさと、両方ですね」。動画サイトでは、はやぶさをテーマにした個人制作のアニメや楽曲が投稿され、JAXAのミニブログ「ツイッター」の登録読者は3万5千超。
JAXAがHPで「応援メッセージ」を募ったところ、4月15日から12日までに1900件が寄せられた。軌跡を全編CGで描いた映画は全国の科学館で上映延長が相次ぎ、
帰還祝賀イベントも仙台市や神奈川県など各地で開かれた。福井市の老舗酒造会社は「はやぶさ迎え酒」(720ミリリットル入り2本セットで5250円)をネット販売し、
同社の田島孝太郎さん(26)は「ほぼ完売で購入者の半分以上は40〜50代の男性。かつての技術立国・日本の姿と重ね合わせ、熱い気持ちになっているようです」。
“はやぶさ現象”ともいえる人気を、宇宙開発を人文・社会科学の視点から研究してきた京都大学の木下冨雄名誉教授(社会心理学)は「日本人は工場のラインの
ロボットにあだ名をつけて仲間意識を抱くという世界でも珍しい国民。そうした下地に加え、苦労を乗り越え最後は燃え尽きるけなげな姿が、リストラなど経済不況に
負けず頑張る日本人の琴線に触れたのではないか」と分析する。 動画で見て涙があふれてきました。満身創痍(そうい)で帰ってくるはやぶさ、最後はミッションを
果たし桜と散るその運命ですが、最後まで全力でがんばって 日本があらゆることに自信を失いつつある今、「はやぶさ」帰還が成功裏に終わることで、まだまだ
日本の技術や魂は強固に存在し、継続していることを示すことにもなります はやぶさはずっと頑張ってたのに自分は全く成長していないのがなんとも…
私ははやぶさ君が生まれた年に肝臓移植を受けました。私が生まれ変わってから7年間はいろんな合併症に悩まされ、はやぶさ君と同様に満身創痍でした。
でも現在健康を取り戻して元気に生活しています。はやぶさ君も無事地球に帰ってきてください

2010年06月13日(日)20時06分01秒