[ グランプリボス ドバイ回避…スプリングステークスへ ] 昨年の最優秀2歳牡馬に選ばれたグランプリボス(牡3=矢作)の次走がスプリングS(3月20日、中山)に
決まったことが9日、矢作師から発表された。鞍上は岩田。その後は皐月賞(4月17日・中山、鞍上未定)に向かうことが有力で、招待を受けていたUAEダービーは
回避する。矢作師は「マイラーだから厳しい戦いだが、クラシックは1度だけですから。スプリングSである程度の結果なら皐月賞へ。NHKマイルC(5月8日・東京)を
デムーロで使うことは変わりません」と話した。またNHKマイルCの後は安田記念を視野に、招待を受けているセントジェームズパレスS(6月14日、英国アスコット)への
遠征もプランに上がっている。矢作師は「輸送費は向こうが持ってくれる。パワーがある馬だから、アスコットの坂もいけると思います」と前向きな姿勢を示した。
「グロリアスノア転厩」で分かった通り「名誉に目が眩む矢作」と「現実を考慮すれば国内どさ回りで金を得る方が有り難いと考える馬主」との差。その「妥協案」がこれか。
1:スプリングステークス、皐月賞。共に中山コース。中山コースはマイラーでも2000メートルぐらいまでは対応可能な「カーブの多いコース」。
2:日本国内でのサラブレッドの生産頭数が少なくなればなるほど日本国内での種牡馬入りは難しくなる。「外国に売りつける」バイヤー矢作としての才覚。
3:馬主が海外遠征を渋るのは「出張費用」。それを「輸送費は向こうが持ってくれる」とマスゴミに情報を売りつける事で「デメリットを塞ぐ」と言う上意下達。その性質。
物事には表と裏がある。「裏の顔を隠したがる日本人の国民性」を考えれば尚更。そうした表と裏の対比がきちんと出来ている人間の情報にこそ高い価値がある。
矢作芳人(やはぎ よしと)は、JRAの栗東トレーニングセンターに所属している調教師。私立開成高校出身。調教助手時代から競馬雑誌などで執筆活動をしている。
調教師。開業時には「定年で厩舎を畳む調教師から譲り受ける事になる馬」を新しく預かってスタートする。「社台の馬が1頭も居ない」事を嘆いたのが矢作の本質。終了。