2011年05月13日(金)riz moon.

[ 東電供給力5620万キロワットに 電力融通は綱渡り ] 東京電力は、電力需要が高まる夏場に向けて供給力を上積みし、最大5620万キロワット用意する。
浜岡原子力発電所の停止で中部電力からの融通はなくなったが、関西電力などからの融通や、被災した火力発電所の復旧にめどをつけた。東電管内分を確保する
だけでなく、余裕に応じて東北電力に融通する。震災がもたらした電力不足は、全国の送電網を駆使して緩和される見通しだ。ただ、供給力は十分ではなく、
危機は去っていない。供給力の上積みで最も大きいのは、被災した広野火力発電所(福島県広野町、380万キロワット)の復旧で、7月から一部が立ち上がる。
また、既存の火力発電所でのガスタービン増設などで、7月末には当初計画よりも320万キロワット多い、5520万キロワットにする。このうち、他の電力会社からの
融通電力に関しては、浜岡原発の停止で中部電力からの融通75万キロワットがゼロになったことから、中部電経由で行われる関西電力などからの融通を増やす。
東西の周波数の違いにより、融通の上限になっている103万キロワットを受け取る。東北電経由の北海道電力からの融通30万キロワットなども維持し、
約140万キロワットを他社から受電する。8月には柏崎刈羽原発1、7号機が定期検査に入り、供給力は計190万キロワット落ちるものの、当初計画よりも
550万キロワット多い5620万キロワットにする。夏に想定する最大需要5500万キロワットをぎりぎり上回り、猛暑の日以外は需要をまかなえる見通し。このため、
余裕のある日は、電力不足に苦しむ東北電力に最大140万キロワットを融通することも決めた。東北電力の供給力は、8月で1230万キロワットと最大需要の
見込み1300万〜1380万キロワットを下回り、東北電は「いただけるものなら、ぜひ」と歓迎する。しかし、「計画停電は原則実施しない」とする東電の藤本孝
副社長は、「自社管内で需給が逼(ひっ)迫(ぱく)すれば、東北電には送れない」と強調する。東電管内では、気温が1度上がれば冷房需要が170万キロワット
増えると試算されており、毎日の気温をチェックしながら東北電と協議し、融通可能かどうか判断していく。東電は引き続き、企業の自家発電設備からの電力
買い上げやガスタービンの増設を進めるが、開拓の余地は少ない。関電などからの融通が、「各社が定期検査で停止している原発の再稼働が前提条件」
(藤本副社長)なうえ、中部電も西日本の電力会社からの融通を受けたい考えで、電力融通は綱渡りが続く。(ブサヨ産経 2011.5.13 20:51)

[ 福島原発事故「多くが人災」 原子力専門委員が指摘 ] 原子力委員会の青山繁晴専門委員は13日の参院予算委員会に参考人として出席し、東京電力福島第1
原発事故について「津波の直撃を受けた段階では、原子炉建屋はまだしっかりとしていたが、その後の判断ミス、対応の遅れによって水素爆発が起き、放射性物質が
漏えいした。全てではないが多くのものが人災だ」との見解を示した。自民党の衛藤晟一氏への答弁。青山氏は4月下旬に福島第1原発を視察し、吉田昌郎所長らから
聞き取り調査を行った。菅直人首相が東日本大震災発生翌日の3月12日に原発を視察したことに関し、青山氏は格納容器から気体を放出するベントの指示の9分前に
首相視察に関する指示が東電本社から現場にあったと説明。「(ベント)作業に加えて首相を迎える準備が必要だったことは間違いない」と述べた。(時事)

2011年05月13日(金)21時13分03秒