遂にこの話が来たか。「ごらく部の面々は今でこそ仲良くしているが実は幼少の頃に3人で遊んでいた所にちなつが悪ガキっぷりを見せて迫ってきての
てんやわんやの過去がありました」。 …その話をスタッフはここで持ってきたか。「京子の性格が大人しい引っ込み思案と言う今と違い過ぎる頃の話」を。
一応書いておくんだが「あかりは影薄い」みたいな事を言われているんだがいじられている分実は割と目立っていると言うのが現実で
何をするにもどう言う話の展開をするにしても実は「単体」としては扱われる事の少ないちなつが本当は1番影が薄い。如何にして「ちなつを救済するか」。
それがアニメ版ゆるゆりのひとつの見せ所なんで。そう言う意味では今回は見せ所であり「ちなつの影が濃くなる話」ではあるんだが。
…この話は上手い事扱わないとアンチちなつを大量に生み出すぞ?と言う風に俺が以前から危惧したこの話をとうとう今回に持ってきたゆるゆりスタッフ。
「ある意味ではお手並み拝見だな」と言う事で見てみた結論?「スターシステム」。
下手したら暗い影を落としかねないこのエピソードを、中学生のごらく部がそれぞれ自分の小さい頃の服を着てあたかも「演じている」様な雰囲気の
柔和な描写を用いる事で影を落とさない様にとする方向性を見せている。アンチちなつを大量に生み出さない工夫を凝らしてきた描写の方向性。
「喧嘩してるんだけど声優の演技などでそんな風にはあんまり思えない」描写を使ってる。 …特に三上枝織(あかり役)が上手い事立ち回ってるな。
小学校低学年の頃の話なのに声色が1人だけ中学生の今と殆ど同じで壮絶なる違和感。但しそうした柔らかなぽわぽわボイスがスターシステムの構築には
実は一役買っておりあたかも「演じている」様な雰囲気の柔和な描写を構築するのに役に立っている。毒を中和するあかりボイスで上手い事立ち回っている。
描写のおかげで過度にアンチちなつを生み出す事も少ない訳だがストーリーそのものに関して言えば「親は何をやってるんだ?親は」となる。
基本「悪い態度を取る子供を是正するには親の力が必要不可欠。子供が悪い事をしたならきちんと親がこう言う事はこれこれこう言う理由でしてはいけませんと
きちんと教え込む事こそが子育ての基本中の基本。ちなつの親がちなつを注意しなかった、と言う所に若干の後味の悪さが残ってしまう様なストーリー」。
と俺は評する訳なんですが。途中から参入してきたんで一部始終を見ている訳ではないと言うのも分かるがちなつの母親はきちんと自分の娘を注意しましょう。
展開1:ちなつの母親が「おばあちゃん呼んでるよー戻ってらっしゃーい」とちなつを呼び戻した
展開2:ちなつの水道攻撃でずぶ濡れになった京子の所に「なんだかみんな楽しそうね」と京子の母親が登場してきて「そうだ写真とってあげる」と撮影
展開3:その時撮影された写真を今の中学生になったごらく部の面々がアルバムとして眺めているのでした
展開1と展開2がバッティングしたらどうなっていたんだろうな。「ちなつの母親VS京子の母親」か。
子育て(教育的観点)から見た場合には、親同士の争いは極力避けて、あくまでも子供がよそ様に迷惑を掛けない様に、とした方向性での
「子供が悪い事をした時にはきちんと理由を以て感情論を排除した上で叱る」事が何よりも重要。教育的観点から見れば「ちなつの逃げ得」になってしまっている。
結論としては「ゆるゆりスタッフは上手く毒を中和してちなつアンチを大量に生み出しかねないこのエピソードを描写してきたな」とスタッフの手腕の評価をして
ストーリーそのものに関して言えば「逃げ得にはせず、悪い事をした子供にはきちんと論理的な注意を与える事こそが教育です」とした上で辛口の評価をして
声優に関して言えば「難しい内容での演技でしたが上手い事処理出来てましたよお疲れさまでした」と言う内容の評価を行う。
それらこそが俺の結論。今回のゆるゆりはあれこれ書くよりも見た方が早いな。前半パートだけでここまで文章量が増えるのもある意味では異常な展開だな。
そして後半パート。基本的には「階段から転げ落ちた京子の性格が淑女に変貌して超絶なる違和感」とした展開。…こんなの京子じゃない!と俺も思った。
良くも悪くも京子無双。前半の泣き虫京子に後半の淑女な京子と今回のゆるゆり「も」京子づくし。正直すげぇキャラだな…と唖然とする他にない展開と言う事で。
前半の殊勲声優が三上枝織なら後半の殊勲声優は津田美波。特に「泣き」の演技が良かったな。…但し、それはそれで評価する事は十分に可能なんだが
最後の最後の最後のオチは全部あかりが持っていくと言うこの目立ちっぷりに凄まじい物がありすぎて霞んでしまうと言う状態でもまたある訳で。
…あぁ。今回のオチはそう来たか。いきなりあかりが「アッカリーン☆」とか言って部室に入ってくるから何事かと思ったら「そう言う事」だった訳ですか。
もはやあかりが四面楚歌。って言うかあかりは本当にオチになる事が多いなぁとか思いながらそうやって終わらせるのかとゆるゆりスタッフに驚く俺が居る。
京子:両手にトンカチ 綾乃:木刀 千歳:ハリセン 結衣:バール ちなつ:木刀 → (テンションが上がりまくってきた)あかり:四面楚歌 …なんだこれ(笑)