例えば声優の三上枝織が自分のブログでスマートフォンが欲しいみたいな内容を書いている。「まぁそれが普通の感覚だな」。
その感覚をバカにしたりは絶対にしない。ではどうして話題にするのか。
「デジタルガジェット好きのオタク」だったらパソコンとスマートフォンの違いなんてすぐに分かるがそうした層ではない連中が今はターゲット。
……それを踏まえておきながら、あえて「普通の顧客が知らない様な事」を書いておかない事には俺のプライドが許さない。
それが理由。以下。
[ iPhone5をKDDIが11月にも発売? 日経ビジネス報道 ] 10月にも登場するとみられる「iPhone5」をKDDIが販売すると日経ビジネスが
9月22日付けで報じた。auショップなどで11月ごろから販売を開始する方向で準備に入っているという。(ITmedia 9月22日 01:10)
「devicePixelRatio(デバイスピクセルレシオ)」。何故この話がもっと公にならないのかが俺には分からない。「サイト制作者にしか分からない」と言う事で
これまであんまり話題には出して来なかったこの内容。しかし俺はこれの存在こそがスマートフォンを欲しがりたくない最大級の理由として鎮座させている。
簡単に説明するとレンダリングエンジンがWebKitのスマートフォンが内蔵ブラウザでインターネットにアクセスした際に獲得した画像を表示する場合
iOSやAndroid OSが入っている液晶だとかの表示デバイスが持っている解像度の縦横の長さの2倍、もしくは1.5倍の縮尺を持つ画像で無いと
スマートフォンの上で画像を綺麗に表示する事は出来ません。そう言う内容。
iPhone4は「2」。Androidは「1.5」。ちなみにパソコンは「1」。
Androidは仕様がバラバラなので1.5以外の数字も存在している。 例:Xperia arc(1.5)、LYNX SH-10B(1.0)
Androidは現在のスマートフォンの大半で「1.5」。それが携帯メーカー別のシェアで考えても最大の状況。
「縦200px、横200px」の画像。 iPhone4だとかのスマートフォン向けのホームページにも綺麗な状態として張り付けたいと思った場合。
「縦400px、横400px」の画像が必要になる。 縦横比率それぞれ2倍、面積比率4倍。 それがiPhone4での事例。
「縦300px、横300px」の画像が必要になる。 縦横比率それぞれ1.5倍、面積比率2.25倍。 それがAndroidでの事例。
iPhone4の場合。まずは縦400px、横400pxの画像を用意する事から始める。それを「縦200px、横200pxに縮めて表示してね」としたソースを書いておく。
つまり縦2分の1、横2分の1、面積比4分の1に縮めた状態で見せる事を行って初めて「iPhone4のブラウザ上で画像が綺麗に表示される」事になる。
…ここまで書いた時点で「ホームページなんて作った事もない、mixiとかtwitterとかに代表される『ネットはやるだけ見てるだけ〜』な大衆」には理解不能になる。
「それの一体何が問題になるの?」 …これが大衆の意見だろうな。 → 肥大化した画像をネットワークで流れる事により無駄に回線が詰まって混雑する。
「200x200:20,096bytes」、「300x300:38,592bytes」、「400x400:58,876bytes」 → 該当する解像度に圧縮率95%で圧縮を掛けた後のファイルサイズ。
「200x200の画像と比べて、400x400の画像の持つファイルサイズは200x200のおよそ3倍」。
簡単に書けば「3人掛けの新幹線の座席を独り占めする様な状態」。みんなで座れば3人分なのに、たった1人分にしかならないと言う状態。
新幹線の座席数を仮に600席とした場合、3人掛けを独り占めした場合には200人しか座れない事になる。
新幹線の乗員数を仮に600人とした場合、3人掛けを独り占めした場合には座席が3倍(1800席)必要になる。
1両辺りの定員が50人だった場合、12両で十分な所がその3倍の「36両」必要になってしまう。例えて言うならそう言う事になる。
まとめると「iPhone4はその仕様上大きな画像を用意しないと画像を綺麗に表示する事が出来ない。iPhone4が売れれば売れるほどそうした端末からの
アクセスも増え余計に大きな画像のダウンロード件数も増える。するとインターネット上の交通網では渋滞が始まり回線いとも簡単に詰まらせる」。
実質iPhone専業キャリアとなった駄犬会社の回線が糞詰まりになった便秘状態。資金を投入しても解決出来ない様相を生み出してしまった展開の一部始終。
まぁ元々の回線網からしてド貧弱でした、と言う概況もある事はあるんだが。
対応するにはCSSのメディアクエリを使ってiPhone3GSだったら小さい画像を表示させてiPhone4だったら大きい画像を縮小して表示させればいい。
しかし小さい画像と大きい画像の2種類の画像を用意しなければならない時点で相当に面倒くさい事になる。画像が10種類なら個数はその倍。「20個」。
だからな。KDDIが二の脚を踏むのは当然の事。
理由1:auは「Android au」としてやってきた。当然Android向けの画像は用意してあるも、それとは異なる「devicePixelRatio」になる事は容易に想像が出来る
iPhone5向けの画像をまた新規に作らなければならないと言う「苦労」。「100個 → 200個」。全く同じレイアウトでページを作ると言うのであればそうなる。
理由2:実質専業キャリアとなった駄犬会社の回線が糞詰まり。当然知っている。同じ穴の狢になりたいですか?
リークを掛けてみる事で顧客や市場の反応を見る。「導入して回線の状況がどう変化しそうなのか」を見る為の参考資料を二の脚を踏む事で獲得する。
理由3:KDDI社員から、auキャンペーンの末端を担っているバックスやジェイコムと言った派遣会社まで、それらを「再教育」しなければならないと言う徒労。
「理由1から理由3までの内容」を全て行ってでも「iPhone5を売った方が(コストを掛けたとしても)儲かる」と言うのであれば参入するし儲からなければしない。
今は「情報のリークでどれだけ市場が反応するか?」と言った様子見の方が強い。…俺の印象?「徒労が多い割には儲けが少ない」。
「平均ARPUを増やしたいと言うのであればプランZシンプルの方が対駄犬会社を潰すと言う目的ならまだ分かりやすい」。
参入するとしたらむしろコストの割に儲けが少なくKDDI終了とは言わないが親不知の1本や2本は抜く様なダメージにはなるだろうね。それが俺の結論。