[ 売り上げ前年比14倍 マイルチャンピオンシップ南部杯 ] 10日の東京競馬は岩手県応援スペシャルデーとして開催。岩手県競馬に関するイベントが場内
各所で行われ、長蛇の列ができるなど盛況だった。フリーパスの日で入場無料だった東京競馬場の入場人員は5万9475人。同じダートGIのフェブラリーSが
施行された今年2月20日の5万3584人、GII毎日王冠が行われた前日の4万9617人を上回った。なお、盛岡競馬場で施行された昨年の入場人員は
9623人だった。南部杯の売り上げは70億2941万6200円で、昨年の5億32万3400円の約14倍にもなった。フェブラリーSの123億4239万5300円には
及ばなかったが、前日の毎日王冠52億365万6800円は大きく上回り、GI効果を見せた。また、この日は全レースの全ての式別(WIN5を除く)において、
払戻金に売り上げの5%相当が上乗せされた。岩手県競馬および被災地への拠出金については後日、発表される。(サンスポ 2011.10.11 05:04)
1:昨年の入場人員は9623人、今年の入場人員は5万9475人。 → 「59475/9623 = 6.18倍」
2:昨年の売り上げは5億32万3400円、今年の売り上げは70億2941万6200円 → 「7029416200/500323400 = 14.04倍」
通常、地方競馬で行われているGIレースが中央競馬に舞台を移して行われると言う事はまずあり得ない。
例えば10年前に時間移動して、10年前の競馬ファンに「未来ではマイルチャンピオンシップ南部杯を東京でやるんだぜ!?」と言った所で
果たして信用して貰えるのかと。まず信用されない。「ハァ?お前誰?って言うか何言ってんの?南部杯は盛岡だろ?」と返されるのが関の山でしかない。
基本、あり得ない事が起きた。
売り上げとはレースの質による物なのかそれともレース場の周辺環境による物なのか。「出走馬の知名度が豪華メンバーである事」は去年も今年も一緒。
であれば、あとは周辺環境などのその違いだけ。その違いによる売り上げ金の上昇の変容は果たしてどの程度存在しているのか。
…データとして。有用なデータとして今回の開催を拾い上げる事とする。
結論1:売り上げは大都市圏の方が高くなりやすく、場外馬券売り場やインターネット投票などの環境が充実している方が高くなりやすい。
逆に言えば「去年のマイルチャンピオンシップ南部杯も出走馬の質で言えば今年にも見劣りしていない」にも関わらずこうなった。従って
「レースの質によって売り上げが変わると言うよりも、このレースはいつ行われるのか?このレースはどこで買えるのか?」と言った「季節と場所」の方が
売り上げをアップさせる要素としては大きな割合を占めており、すなわち人間の感性は春夏秋冬に代表される季節と「場所」に左右される事が殆どである。
結論2:入場人員はレースの格が上がるに連れて増えては行くが、全体的には伸び悩みの傾向を見せている。
つまり「場外馬券売り場」、「インターネット投票」などによる売り上げの割合が相当大きな事になっている、と言う状況が伺える。
最近は競馬場での工事を行い、老若男女を問わずに快適な競馬観戦を、とした概念も根強く残ってはいるが、そもそも競馬場に「行かない」
連中の方が増えており、またそうした連中は付くのも簡単だが離れるのも簡単に行う渡り鳥である以上「過度な投資を行う対象でも無い」とした結論を出す。
結論1と結論2の内容をまとめると。
「売り上げは『季節商品』である事が知名度を呼び、購入しよう、とする意識に至る。従って『まずは季節を大切にする事』を優先する」。
「基本的には大都市圏であれば売り上げは伸びるが、大都市圏に割って入るだけのコストを考慮した場合、売り上げの上昇に応じてコストも上昇する。
どこまでのコスト上昇に耐えられるのか?と言った塩梅を考慮した場合、大都市圏だからと言ってむやみに進出をすると言う事に関しては感心しない。
従って『場所』の環境はある程度考慮した上でそれでも基本的には大都市圏、いや『都市圏』に進出した方がコストパフォーマンスの面では有用である」。
「如何にして生きた情報を提供する事が出来ているか。放送、新聞、インターネットにおける広告展開。レースが始まってからではなく、レースが始まる前が勝負。
すなわち『当日になる前までにどこまで宣伝広報出来るかどうか』。勝負は開戦する前から既に始まっている。と言った意識を従業員に流布しておく事が重要」。
そう言う事になる。これらが「腐った商業主義のボンクラどもによる顧客を全く見ていない様な悪しきやり方でしかない『こうすれば売れるだろう』と言った
腐った展開で目茶苦茶な売り上げ計画や無茶苦茶な販売方式の実行や非現実的なやり方による販売促進を奴隷でしかないマネキンに実行させる事や
顧客の側をまるで見ていない腐った商品開発など」に「結びつかないやり方」としてメルクマールとする。現代は悪しきメルクマール社会。魑魅魍魎。
地方競馬のヘタクソな売り方がこれで改まる事でもあれば、ある程度廃止を免れる様な展開を馬券の売り上げによってもたらす結果が福音として訪れれば。
そうした環境のパラダイムシフトの発生さえ起これば、それが中期的にはロックハンドスターへの手向けになると俺は考えている。以上。