ジュール(joule、記号J)は、SIにおけるエネルギー、仕事、熱量、電力量の単位である。その名前はジェームズ・プレスコット・ジュールに因む。
SIや日本の計量単位令では、1つ目に掲げた定義を用いて、「1ニュートンの力が力の方向に物体を1メートル動かすときの仕事」と定義している。
1ジュールは、地球上でおよそ102グラム(小さなリンゴくらいの重さ)の物体を1メートル持ち上げる時の仕事に相当する。
熱はエネルギーの移動形態の一つである。スコットランドの物理学者ジェームズ・クラーク・マクスウェルは1871年、「熱」の現代的定義を初めて発表した。
マックスウェルの熱の定義は4つの規定で概説される。1つ目は熱力学第二法則によるもので、「(熱とは)ある物体から別の物体へ伝達される何か」だという
規定である。2つ目は熱を数学的に扱うための「測定値」の規定である。3つ目は、熱が力学的仕事のような物質的でない何かに変換されることもあるため、
「(熱を)物質として扱うことが出来ない」という規定である。最後は、「(熱は)エネルギーの1つの形態である」という規定である。
ジェームズ・プレスコット・ジュール(James Prescott Joule, 1818年12月24日 - 1889年10月11日)はイギリスの物理学者。生涯、大学などの
研究職に就くことなく、家業の醸造業を営むかたわら研究を行った。ジュールの法則を発見し、熱の仕事当量の値を明らかにするなど、熱力学の発展に
重要な寄与をした。熱量の単位ジュールに、その名をとどめる。