水晶奇態
モノクロオムの結晶体で作られた無機質の少年
一つばかりの細胞すらも消え逝かんばかりにきらきらと
無色透明の其の身体に流れる
其の血晶の美しいことよ
空に帰る雛鳥の如くに
果てを見上げる其の瞳にこそ
儚くも消ゆる
雪晶を思わせる
全てをかちりと固めてしまった其の身体に
ひとは綺晶体の名を与えるだろう
硝子のショウケィスに閉じ込められた君
君はその小さな世界で
一体何を思い泣くのだろうか
其の涙こそ
只の一粒すら間違いの無い
水晶の一粒になってゆくのだろう