観察レポ =ヒオドシチョウ=


15.4.6


本日の散策で、念願(?)のヒオドシチョウの卵を発見。

幼虫はわりと見つけられるけど、寄生率が高いので一度卵からやってみたかった。

今回成功したら、ヒオドシチョウは当分やらないと思うのでしっかり頑張りたい。








100以上?の卵からいくつかを分けるのは難しいので、とりあえず全部孵化させて3つほど観察し、

残りの幼虫はここへ戻しに来る予定。


まだ産んでちょっとな感じなので、孵化するまで一週間はかかりそう。





15.4.16


この中間の卵の様子を…






4月9日撮影


4月15日撮影



4月16日撮影


15日から16日、一日でガラっと変化した。 孵化は時間の問題。

持って帰ってきたのが6日なので、十日ほどかかっている。

見つけた時点がちょうど産み立てだったと予想される。





15.4.17


そろそろ孵化が始まるだろうから、本日未明にエノキをスタンバイさせておこうと準備。

セッティング時に見てみると、すでに十数個体の孵化が始まっていた。













朝、ほとんどの幼虫が脱出していた。







夕方には一斉にお食事。

けっこう喰いが早いな… これだけいれば当然か。









明日から遠征に出るので、今日のうちに現地へ戻そうと考えていた。

しかし、若齢期を集団で過ごすヒオドシチョウ、ここでバラすのは得策ではないのかな…

もう少し大きくなるか、エサが古くなって自然にバラけてきた時に3つほど確保した方がよいと判断。

あと数日、このままみんなで生活してもらおう。





15.4.20


とりあえず無事に成長中。

自然下でこういうウジャウジャ系を見るのは苦手だけど、ヒオドシとわかっているからか大丈夫。


体色は変わってきているが、頭部の大きさからまだ初齢で、頭の下の感じからもうすぐ脱皮すると思われる。

巣をつくっている葉が若干萎れ加減だったので取り除いたけど、そのままにしておいた方がよかったかな…










15.4.21


半日でほとんどの個体が2齢になった。 色は黒っぽくなり、頭部が大きくなった。

昨晩入れた葉っぱをほとんど食い尽くしている。 食欲も旺盛になっているようだ。










15.4.22


2齢になったとはいえまだまだ小さい。

なんて言ってられない状況… 食欲が凄すぎ!

多めにとってきても、これだけいるとパワーは予想以上。

3齢になったらどうなるんだ!?


来週初めに3つほど残して現地へリリースしてこようと思う。

それまでは葉っぱとりを頑張らなきゃ…










15.4.23


せっかくの機会なので、もう少しの間 集団で面倒みようか考え中。

でも、来週初めにはもう大きくなってるかな…


本日午後、いくつかが3齢に加齢した。 今日中にはほとんどが脱皮するだろう。










15.4.24


ほとんどが3齢になった。 下の1枚目の画像では、1個体だけ2齢が写っている。

まだ体は小さいけど、3齢になり棘が出てきて、見た目はもうタテハっ子っぷりを発揮。







いくら体が小さいっていったって、寄って集られたらそりゃすぐになくなるわな…

葉をたっぷり持ってきても、数時間後には丸裸状態。







一応、火曜日まで面倒を見る予定。 その頃には4齢になっているだろう。

今日のうちに、3個体を別容器へ移動させた。






15.4.25


成長早っ! 本日、団体チームが次々と4齢になっていた。

昨晩はあまり食べず、ほとんどジッとしていたので、なんとなく察しはついていた。

棘が大きくなり、すっかりらしい姿になってきた。









個別に分けた3個体もジッと動かないので、もうすぐ加齢するだろう。





上の画像から15分後、もう2個体が脱皮していた。








15.4.26


今日、団体チームケースの掃除を兼ねて全個体を移動していたら、1個体だけやけに小さいのがいた。

ん? まだ2齢かい? 君だけだよ…

ということで、この子は3個体だけいる個別ルームへ移動して羽化まで面倒をみよう。





継ぎ足しても継ぎ足しても葉っぱは減る一方(苦笑)

葉を入れる際に1個体彷徨っていたのがいたので、夕日を浴びて手乗り撮影。







ほぼ全個体が4齢だ。 大きさから、明日か明後日には終齢になりそう。

火曜日にリリースしようと考えていたけど、事情により月・火と出歩けない可能性が高まってきたので

本日仕事が終わってから捕獲現場へまとめて連れて行った。

その前に、最後の集団撮影を…










15.4.27


2齢っ子は3齢になったようで、4齢と一緒にいたので撮影。 大きさが全然違うね。








15.4.28


昨晩から4齢は3個体固まってジッとしていた。

今朝起きてもそのままで、午後ようやく脱皮を始めた。





観察を強化して、脱皮中も撮影。 上の個体はまだ脱皮前。





無事に脱皮完了。

左の個体も数十分後に無事終齢となった。








15.4.30


だいぶ大きくなってきた。 あと数日バリバリ食って、蛹化すると思われる。





今回は初めて卵から観察しているけど、飼育個体はやはり成長が早いようだ。

過去の観察では、4齢や終齢を持ってきてのものだったけど、どれも5月半ばで蛹化している。

やっぱり夜の冷え込みの差なんだろうか?

ヒオドシチョウは成虫越冬なので、十日くらいの差ならばそれほど影響はないと思うけど。





15.5.1


本日、2個体がケース内をうろついていた。 早くも蛹化態勢に入ったようだ。

別ケースに移すと、ケース蓋の部分で落ち着いた様子。

朝にはぶら下がっているだろうから、その時にまた撮影したい。


画像は、ケースに移動する前に手乗り撮影。










15.5.2


昨晩、蛹化場所がきまったようで撮影しておいた。









今晩、1個体が蛹化していた。

この子、枝が萎れて翅の部分に引っかかってしまったようで、反対側の翅が変形してしまった。

羽化の際に影響が出そうだ…





寝る前の時点で、他の2個体はまだ前蛹状態。

蛹化の瞬間を撮りたかったけど、残りの小さい個体(現在終齢になっている)に期待。





15.5.3


寝る前にチェックしたら、けっこう激しく動いている。

急いでカメラを持ってスタンバイ。





45分経っても蛹化せず… 動きは時々激しくなるんだけどね。

長い時間、立ちっぱなしで付き合ったのに、このまま寝るのはなんか悔しい…

もうすぐなのは確実だし、とことん付き合っちゃおうか…

と思い、30分程作業してきてまだ変わっていなければ付き合っちゃおうと。


で、約30分後に見に来るとまだだったので、意地でも待ってやろうと…



そこから20分後にようやく蛹化が始まった。























無事に蛹化完了。

蛹化の始まった時刻は3時40分だった。





15.5.7


撮影は昨日。 シュッとした蛹の姿を…





一番小さかった幼虫は、5日に蛹化した。

2齢遅れてたけど、二日遅れまで追い上げた形。





15.5.13


昨晩蛹を見たら、だいぶ黒くなっていたので起きたら羽化してるかもと感じていた。

起床して見に行くと案の定… 2個体が羽化していた。

蛹化の瞬間を観察できた個体はまだ蛹だったけど、羽化は時間の問題のようだ。





昼休憩で戻ってくるまで待ってくれればと思っていたけど…

















ま、しょうがないね…


翅の変形が心配された子は、若干小さいものの飛べるので安心。

遅れていた子はまだ蛹。 明後日くらいで羽化かな?


事情があって来週までリリースできないので、とりあえず昆虫ゼリーを入れて管理しておく。





15.5.20


もう1個体は16日に羽化したようだ(遠征中のため、報告を聞いた)。

予定では、22日に生息地へリリースする予定。 今日は昆虫ゼリーに集まるの図…








15.5.25


ちょっと遅れたけど、本日卵があった場所へリリース。

4個体とも元気に飛んで行った。



着いたよ〜







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