観察レポ =クロメンガタスズメ=


20.10.12


4日に散策仲間のゆたかさんから画像付きのLINEが届く。

「ピーマンにこんなのが付いてるけど誰?」

家庭菜園のピーマンとナスに、クロメンガタスズメのでっかい幼虫が付いていたようだ。

「取りにこない?」 と言われたけど、翌日から石垣島遠征だったため、残念ながらお断りした。

クロメンガタスズメは、観察レポでやってみたかった種の一つ。

できれば卵か若齢幼虫からがよかったけど、せっかくのチャンスなのでやってみたかった。


本日、ゆたかさんから画像付きのLINEが届く。

先週、空き地にポイしたと言っていたクロメンガタの幼虫がまたいたようだ。

来週はまた遠征があるけど、6日間はお世話できるし、蛹化も近いだろうから取りに行った。


3個体いた。 でかっ!

空き地の場所を聞き、戻ってこれそうもないことから先週の見逃しと思える。

取りに行く前に調べたら、クサギでも大丈夫のようなので安心。

1号2号3号と名付ける。





1号が一番大きい 茶色の子




2号は鮮やかな緑色




3号はちょっと黒っぽい


1号はあと数日で蛹化態勢に入りそうかな。

我が家の下には、クサギの幼木がわんさかあったのだが

遠征中に草刈りをやったようでほぼ消滅していた。

なんとか見つけて確保したので、安心して観察できる。





20.10.13


クサギは食べてはいるけど、ずっとナスやピーマンを食っていたためか

好んで食べている感じではない。

動き回る時間がけっこうあるけど、最終的には食べているのでこのままいってみたい。

褐色タイプの幼虫は、細かい模様まであるようだ。

撮影は、1号2号3号の順。












20.10.16


1号、昨日の午後から全く食わず、ずっとこのエビぞり状態。

そろそろ蛹化と思えるんだけど、軟便もしていないし、時折お尻の辺りを舐めている。

予想はしているんだけど、もしかしたら寄生されているかもしれない。

これだけの体なので、どんだけ入ってるのかわからない。

そんなことも覚悟しながら見守っていきたい。





↑は未明。

午後、下を歩き回り始めた。

針葉樹マットを用意したら、あまり深くはなかったけどすぐに潜りこんだ。

あとはなるべくそっとしておく。








20.10.18


1号はそのまま潜ったままなので大丈夫そうだ。

あとは、寄生されていないことを願う。


2号3号は、共に昨晩から動きが止まった。

時折体を舐めるのは普通のことのようだ。

朝の段階では、まだ茎の部分でジッとしている。





夕方前、ほぼ同時に動き出した。

2号は若干の色の変化がわかる。

共に針葉樹マットへ潜っていった。










20.10.24


2号3号はまだ蛹化しておらず。

一足早く動きがあった1号だけ蛹になっていた。

クネクネと元気に動いているので、寄生の心配はなさそうだ。















↑は昼間。

夕方、2号が蛹化してるっぽいので取り出してみた。











まだ柔らかい。

ヘタに力を入れると潰れそうな感覚。


ということは、3号も蛹化してる?と、外から確認できなかったのでそっと暴いてみた。

こちらも蛹化してまだ時間が経っていなかった。

3個体並べて保管しておく。

左から1号2号3号。








20.10.29


すっかり固まった感じ。

2・3号は、触ってまだ少し動く。

蛹の大きさから、1号だけ♂かもしれない。








20.11.2


大きさから、1号は♂で2・3号は♀と決めつけた。

無理を承知で、羽化したら同居させて、うまくいけば交尾をと目論んでいる。

今更だけど、本日から1号だけ涼しい玄関で保管することにした。

♀の方が多少蛹日数は長いだろうし、一日ほど早く1号が蛹化したので

これでうまく羽化日が合ってくれることを願う。





20.11.8


初めに言っておきます。

人によっては
グロい と感じるかもしれませんので、この後の観覧にはお気を付けください


1号は玄関にて管理していた。

蛹になった時から、背中の辺りの凹みが気になっていた。

以前の画像でもわかるけど、翌日まで動いていたので気にしなくていいのかなって思っていた。

しかし、昨晩見たら穴っぽく感じた。

蛹を触ってみると、ぶにゅっと柔らかい…

本日昼に撮影してみると、完全に穴状になっていて、何かが出ていった感じに。

卵らしきものやダニが複数見えるので、中は大変なことになっているかもしれない。


カビ防止のために蓋を開けておいたので、寄生バチなら飛んでいっちゃっただろう。

寄生バエだとしても、マット内に姿が見つからない。

正体を暴きたい気持ちはあるけど、衛生的にも処分することにした。





2号3号も心配になって確認すると、触った時に動いたので問題はなさそうだ。

おそらく♀のみになりそうだけど、2個体の無事な羽化を待ちたい。





20.11.15


10月24日に蛹化を確認できたので、3週間が経過している。

似たような大きさのキョウチクトウスズメは、だいたい同時期に25日前後で羽化したので

クロメンガタもだいたい同じような感じだろうと思っている。

だとすれば、あと5日前後で羽化する見込みだけど…

今日霧吹きの際に、両個体とも動いたので生存は確認できた。








20.11.21


まだ翅部分に模様が出てきていないので、羽化はもう数日先になるのかな?

キョウチクトウスズメよりちょっと大きいしぶっといので、一ヶ月くらいかかるのかも。

両個体とも動いているので無事は確認できた。

写真ではわかりづらいけど、2号(左)の方が若干大きいので、うまく♂♀に分かれるかも。








20.11.22


蛹に変化はない。

加湿した際、ヤドリバエの蛹の抜け殻があった。

捜せばもっとあったかもしれないけど…

このマットは初め3個体で使っていたので、1号から出たヤツっぽい。





2号は相変わらず変化なし。





3号は頭から翅の辺りがだいぶ黒くなってきた。

明日か明後日には羽化しそうな雰囲気。








20.11.25


蛹化から1ヶ月が経過しているけど、まだ羽化していない。

画像は3号ちゃん。

だいぶ黒くなってきているので、そろそろとは思うけど…








20.11.27


そろそろだろうと観察を強化していたけど、全然出てこない。

買い物から帰ってきた夕方、ようやく本日羽化してくれた。







なんとなく、今まで見てきたのよりも一回り小さく感じる気が…

無理を承知で交配計画を立てているので、できればオスならいいけどね。




















20.11.30


ゆたかさんの家庭菜園でいただいた幼虫だし、まだ見たことがないとのことから

羽化したら持っていきますと約束していた。

本日の散策時に3号を連れて行き、無事に撮影された。

私が取りに行かなければ空き地にポイされていたので、私は飼育観察を楽しみ、ゆたかさんは撮影でき

ウィンウィンということでいいかな?


持って行った帰りに我が家で撮影しておいた。









2号がまだ羽化する気配がない。

色づかないので、あと一週間ほどかかりそう。

動いてはいるので、生存はしている。

交配計画しているけど、3号は2号の羽化までもつかなぁ…





20.12.2


2号は、頭と脚の部分が少し色づいてきたかな。








20.12.7


2号はだいぶ黒くなってきた。

太陽に当てると、まだ茶色部分があるので、もう数日かかるかな?





クロメンガタスズメは、基本的には蛹越冬とされているらしい。

羽化した3号はどうかというと、今のところはジッとして生存している。

2号は♀だろうから、羽化までもつか心配だったけど、なんとか大丈夫そうな気がする。








20.12.11


11月27日に3号が羽化してちょうど二週間。

本日、ようやく2号が羽化していた。

出てきたところを確認し、翅を伸ばす姿を観察したかったけど無理だった。







やっぱり大きいね。

背中の人面部分が白いことがオスとの判別方法?

それとも、たまたま個体差なのか?









おなかは3号とは違うね。

ちょっと一緒に撮ってみたけど、3号は少し弱ってきてるかも…

撮影後に同居させておくけど、交尾はしないかもな…










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