観察レポ =クスサン=


21.4.13


昨日の散策の際、コンビニの壁にクスサンの卵が固まっていた。

ペキっと剥がしてみると、2つだけ取れたのでお持ち帰り。

2015年に一度挑戦したが、孵化してから全く食わずでダメだった。

今回はそのリベンジも込みでやってみたい。


で、早速本日、1個体が孵化した。





コナラの新芽を入れておいたけど、食いつく様子はない。

なんでだろう?

自然下では若齢幼虫は集団でいるので、1個体だけだとダメなのかな?

とりあえず、クスノキとウメの新芽があったので追加しておいた。

前回のことがあるので自信なくなってきた…





21.4.14


やっぱり食わないね…

ネットで調べると、クリが食いつき良いらしいので、未明にとってきた。

一応、クスノキはそのまま入れておく。

これでもダメならお手上げだ…





夕方…

食ってなさそうだなぁ。

もう1個体も孵化したようだけど、両方とも歩き回っている。








21.4.18


少なくとも、1個体は食っているようだ。

多少の糞が確認できる。

もう1個体はよく歩いてるので、このまま食わずに落ちるかも…

画像は角度が悪いけど、もうしばらくは落ち着かせたいので

あまり刺激しない程度に葉をどけて撮影。








21.4.23


やはり食わなかった個体はダメだった。


昨晩遅くに撮影。

もう1個体はクリの葉に食いついてくれたので安心。

だいぶぷっくりとしてきたけど、頭の大きさからまだ初齢か?








21.4.24


一日半以上ジッとしていたけど、今晩脱皮した。

これで2齢と思われる。

だいぶ毛が長くなってきた。








21.4.27


30ミリほどに成長。

さすがヤママユ科、よく食うわ。

クリがあまり日持ちしないので、他の葉っぱを食うようになってくれるといいんだけど…








21.4.29


思ったよりもペースが早いかな?

本日脱皮していた。 これで3齢かな?

一気に太郎っぷりを発揮してきた。








21.5.1


急に食欲が増した感じ。

今晩葉っぱをとりに行くが、少し多めにとってきて容器も大きくする。








21.5.5


意外と成長が早い。

昨晩からジッとしていたが、本日未明に脱皮して4齢になった。

これぞ白髪太郎!

4齢のうちにおけけを触りたい。










21.5.7


大きくなってきた。

脱皮後はカールしていた白髪は、ストレートパーマをかけて緑にカラーリング。








21.5.11


一気にバリバリ食うようになり、体がふっくらしてきた。

今日は動きがない。

頭が小さく感じるので、まもなく脱皮かもしれない。








21.5.12


今晩、無事に脱皮した。

これで終齢なのかな? 6齢はあるのかな?

クスサンの終齢といえば、白髪が短髪になっているイメージがあるけど。

だいぶ大きくなってきているので、やれることをやって気を緩めず見守っていきたい。










21.5.16


だいぶ大きくなってきている。

パッと測ったら70ミリちょっと。

もう数日は食いまくって、繭づくりが始まるだろう。










21.5.21


まだ食っている。

そろそろだとは思うので、観察を強化する。

計測したら、伸びたところで約110ミリ。 でっかいね〜。








21.5.27


いつ蛹化するの?って感じで毎日食いまくっていたけど

昨晩から動きが止まった。

本日、かなりざっぱちゃんながらも一応糸吐きをしているようだ。


1枚目、ケース外から

2枚目、上から

3枚目、葉を丸めてきっちり部屋を作っているみたい












21.5.30


繭作りが終わり落ち着いたようだ。

一部ケースに糸が張り付いていたので、引っ剥がして保管する。








21.6.3


早朝まではまだ前蛹だったが、昼に見ると蛹になっていた。

余計な葉っぱは取り除いてみたけど、繭は破かず管理予定なので

ちょっと見づらいのはご了承ください。








21.6.16


蛹化から数日は、けっこう激しく動いていたけど、最近は静かになっている。

向きが変わっているので、生存しているのは確認できる。

この撮影の際、ゆっくりだけど動いた。

時たま軽く霧吹きをして、暑さに気を付けて管理していく。








21.8.10


正直、生きてるのかな〜と心配している。

長い時は二週間ほど開いたけど、定期的に霧吹きしている。

特に暑い日は軽めに熱を取るイメージでするように心がけている。


今日の霧吹きの際に、キュっと素早く動いた。

よかったよかった、生存しているようだ。

あと1〜2ヶ月のうちに羽化するものと思われる。

よほどのことがない限り大丈夫そうなので、一層気を引き締めて管理していきたい。








21.8.30


同じような繭を撮影しても意味はないので画像はなし。

昨日の霧吹きでもキュっと動いたので、このまま羽化までいけそうだ。

昨年は、8月末でクスサン成虫を撮影している。

9月半ばでたくさんいたのを見ているので、この辺りかなと考えていたけど

念のためそろそろ気にしていく必要はありそうだ。

しかし、九州などでは一ヶ月ほど遅く出るイメージがある。

我が家の気温的には、夜もそんなに涼しくはないので、遅い羽化と想像はできるが。





21.10.2


まだ羽化していない。

そろそろかなと気を付けている。

ここ一ヶ月は、霧吹きしても動きがないので不安もあるけど…

多少色づいてきたような気はする。








21.10.4


今夜7時頃、散策の疲れで仮眠して起きた時にふと見たら、羽化してるじゃあ〜りませんか…









女の子でした。

手に乗せて開いてもらった時に、あれ?後翅は?

前翅にくっついちゃってるのかと思ったが…





見事にない。

繭に引っかかっていないし、下にも落ちていない。

元々片方の後翅がないまま羽化したようだ。

うまく飛べるのかわからないけど、近々クスサンの生息する地域へリリースしに行く予定。

無事にと言えるのかは?だけど、概ね無事に羽化してくれたのでよかった。








21.10.6


本日未明、クスサンを撮影したことのある地域へリリースしてきた。

木に付けて最後の一枚と思ったけど、イヤイヤして木に止まらないので地面で…

摘まんだので鱗粉が落ちちゃったけど、無精卵を産まず元気なうちにリリースできた。






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