観察レポ =キョウチクトウスズメ=


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12.10.22


鹿児島遠征で見つけていただいたキョウチクトウスズメの幼虫。

卵か若齢が希望だったが、これが一番小さい幼虫だった。

他にもいくつか幼虫がいたけど、どれも寄生されていたのでこの子もちょっと心配。

ただ、見た目には卵がなく、寄生バエの侵入痕も見当たらないので大丈夫なことを願いたい。


3〜4齢と思われる。 そんなに大きくないのに食欲のすごいこと…

画像の葉っぱ6枚を一日持たず食い尽くしたので、夜にガッサリとってきた。










12.10.24


ちょっと食い過ぎなんじゃ?と思うくらいの大食漢。 ここ2日で大きくなった。

終齢になったらどれだけ食うのか…

幸いにも、配達地域にキョウチクトウは何本かあり、

よさげな葉っぱがたくさん付いている所もある。

エサには困らないけど、エサ切れには気を付けたい。










12.10.25


超差別… いや、超VIP待遇!



左:アカボシゴマダラ幼虫   右:キョウチクトウスズメ幼虫


このくらいせんと足りん! 昨日は葉っぱを18枚食いまくった。

一本の木に10個体いたとしたら、そりゃ木は丸裸になるわ。

21日に見つけてからまだ4日、大きさが倍くらいになった。

一気に食べて一気に大きくなるタイプのようだ。





12.10.26


一夜にしてガラッとモデルチェンジ!

昨晩もガツガツ食べていたが、本日昼に確認すると変色している。

早くも蛹化態勢に入ったようだ。

もう少し観察していたかったのに… たくさん葉っぱをとってきたのに…

初めのあの大きさで終齢だったんだろうか?

まだジッとしているので、夕方にマットと枯れ葉を用意して準備する。







午後の一仕事を終え帰宅すると、ケース内を動き回っていた。

もうスイッチが入ったみたいだ。

蛹化ケースの準備をして、最後にもう一度撮影。

この宇宙人風ドアップのショット、緑の体で撮るつもりだったのに…







土には潜らないと思うのでこんな感じでいいだろう。

枯葉代わりにキョウチクトウの葉を切って置き、マットは針葉樹を使用。





しばらく歩き回っていたので、葉っぱを増量したらすぐに葉の下へ潜り込んだ。

糸を吐いて葉を繋いでいるのがわかる。





数日後、蛹になったら写真を撮るかもしれない。

年内に羽化させるつもりなので、部屋に置いて待つことにする。

寄生バエが出てくるとかいうオチは望んでいません。 いる可能性もあるよね…

無事な羽化を楽しみに待ちたい。





12.11.2


一週間が経ったので様子を見てみよう。

26日最後の画像で葉を糸で綴っているのがわかるけど、仕上がりは隙間なく蓋をしていて、

雨やゴミ避けの役割があるのだろう。

そっと葉を剥いでみると、見事に蛹室を薄い糸で繭っぽく覆っていた。





このままそっとしておこうかとも考えたけど、糸が爪楊枝で簡単に裂けることから、

蛹の全体像を撮影することに。





二枚の画像を見比べて、蛹の位置がズレているのがわかるけど、

二度ほどクイっと勢いよく動いた。

どうやら寄生はされていないようだ。 よかったよかった…

そうなると、蛹化から羽化までは20日前後という情報をいただいているので、

今月中旬にも成虫を拝めるかもしれない。

あとは室内で刺激を与えず待つのみ。 楽しみにしておきたい。





12.11.17


おそらく蛹化から20日近く経っていると思われる。

そろそろ準備だけはしておかなければと、羽化した際の足場を設置。

この撮影後にクイっと動いたので、生存していることは確認できた。

若干色付き始めているのがわかる。


羽化までは20日前後とか一ヶ月ほどという情報がある。

この時期なので、一ヶ月くらいかかるかなと考えている。

部屋の気温は、夜中でも15度以上はキープできているはず。

もう少しだ、楽しみに待ちたい。








12.11.18


前々回の画像(11.2更新)と同じ向きになっていたので撮影。 これで比較がしやすい。

翅の部分がかなり色付いてきている。

全体的にもっと色付くと思われるので、羽化はもう少し先になりそうだ。

少しずつ変化が出てきている。 さらに変化があったらまた撮影したい。





夜に見ると、またひっくり返っていて、昨日と同じ態勢になっていた。 うん、色付きが増している。

これなら近日中に羽化しそうな雰囲気だ。

もっと全体に黒っぽくなると思うけど… 観察を強化しなければ。








12.11.20


前回(18日)から見た目はあまり変わらないけど、若干色が濃くなった。

↓写真、上は午前に太陽光で。 下は夜の撮影。

もっと全体的に黒く色付くイメージがあるので、やっぱり羽化までは1ヶ月くらいかかるだろうか?

気を付けながら観察していく。










12.11.21


朝起きたら… 意外や意外! 羽化していた。





もっと蛹が黒くなると思っていたので、羽化はもう少し先になるかなと考えていた。

こちらにもいるウンモンスズメに似ているけど、より派手でエレガントな雰囲気が感じられる。

出勤前に綺麗な姿をたくさん撮っておこう。





手乗り〜












日陰でも2枚ほど撮っておく




後翅は見せてくれない。

ちょっと刺激を与えたら飛翔態勢に入った。











抜け殻 排泄物は中でしてきたようだ


こちらにはいない蛾なので、羽化が見られて感動した。

日陰で撮った方がピンクなど色が綺麗に出てよかったかな?

もう一度、今度は卵から観察してみたい。

来年、鹿児島へ遊びに行ったら探してみる。




このキョウチクトウスズメ、今晩散策仲間で蛾が好きな川北さんに受け取っていただいた。

綺麗な状態でお渡しできたので、良い標本ができると思います。

ちなみに、♀とご教授いただきました。


いくつかいたキョウチクトウスズメの幼虫。

寄生されていなかったこの子は、ひでさんが見つけたけど快く譲っていただいた。

ひでさんが持ち帰った卵付きの幼虫はどれも羽化できなかったようで… 申し訳ない気持ち。

今回無事に羽化させることができ、綺麗なキョウチクトウスズメを見ることができた。

ひでさんには感謝の気持ちでいっぱいです。



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