観察レポ =ヤママユガ=


20.4.21


長野遠征で、ヤママユガの卵を見つけた。

10個付いていたけど、3つあればいいので枝を折ってみたら2つ…

2つで充分か。 過去に二度やってみたけど、孵化すらしなかったし。








20.4.23


過去2回は、秋に卵を持ち帰って孵化しなかった。

今回はそろそろ孵化する時期なので、きっと大丈夫だろう。

いつ孵化してもいいように、本日未明に容器の移し替えをしようとしたら…







出てるじゃないか! マジか…

もう1個体も出てるの?と探してみたら、葉っぱ部分に陣取っていた。





真夜中に慌ててコナラの葉をとりに行った。



朝、見てみると食っていなさそうでケースをウロウロしていた。





仕事休憩の昼前に新芽をとって帰るけど、全く食う気配がない。

新芽といっても固い部分が多い気がしたので、別の木の柔らかそうな葉をとりに行く。

しばらくすると、1個体はようやく食い始めた。


食ったと安心したけど、ちょっとするとまたウロウロ…

クスサンの時がそうだったけど、ヤママユガも食いつきが良くない印象。

でも、いろいろと工夫をして、その個体はちょこちょこ食ったりしているのを確認。

まだ危なっかしい部分もあるけど、もう少し食って体力がつけばなんとかなりそうかな。


もう1個体はどう工夫しても全く食ってくれないので、可哀そうだけど諦め気味…





20.4.25


↑の通り、1個体はほとんど食わず、まだ歩いているけどダメだろう。

もう1個体は葉裏でジッとしていることが多く、糞も確認できることからちゃんと食っていそうだ。

順調に成長してほしい。








20.4.27


順調な子は、糞が多くなってきている。

小さいしょこたんがあるので、もう大丈夫そうだ。





順調ではない子… 少しだけど糞がある。

もうダメかと思っていたので、これは嬉しい誤算。

今後この子は2号と呼ぶ。








20.4.29


まだ初齢なのかな? 順調にプックリしてきた。

そろそろ加齢するものと思われる。

2号も成長が1号に追い付いてきた感じ。

画像は、1号・2号の順。


 








20.5.1


昨日、丸一日眠に入っていて、今日もずっと変わらず…

初齢でこんなに時間かかるの?と心配していたけど、夕方に無事に脱皮した。

これで2齢と思われる。










20.5.5


1号2号共に順調で、同じ大きさになってきた。

たぶんまだ2齢だと思うけど、食欲は増してきた。










20.5.6


2号が午後、3齢に脱皮した。 頭が大きいね。

一枚目の下に、2齢時の頭が落ちているのがボヤけて写っている。

両個体とも、昨日の撮影後から動かないが、1号は夜になってもまだそのまま。

明日には3齢になっていると思われる。










20.5.7


1号も未明に3齢へと脱皮した。

まだ小さいけど、見た目はだんだんらしくなってきた。

午後に撮影した。










20.5.9


食欲が増し、だいぶ成長してきた。

今日はまず2号ちゃんから。







あれ? どこかで見たけど、4齢になると顔(頭?)が緑になるとか…

緑っぽいよね? 加齢が近いから透けてるのか?

ちなみに、1号ちゃんは?





ん〜… 緑といえば緑だよね。

加齢の見落としはないと思うんだけどな…

そのうち判明するでしょ。





20.5.12


10日の昼から2個体ともジッとした。

成長サイクルがピッタリなのは助かる。

11日の21時過ぎに脱皮が始まった。





↑は2号。 ケース外からの撮影なので、見づらいのはご了承ください。


本日未明、1号も無事に脱皮していたので、エサ交換の時に撮影しておいた。

まずは1号。





顔が緑ってのはこういうことなんだね、これならわかりやすい。

これで両個体とも4齢になりました。

続いて2号はお顔アップで。





4齢になった途端、体を揺すって威嚇し、カチカチと音を立てるようになった。





20.5.15


3齢までは、新芽など柔らかい葉しか食わなかったけど

4齢になりやっと固い葉も食うようになってくれて楽になった。

警戒心が強くてすぐに固まるので、そんな写真ばかりになってしまう。

のびのびと歩いている写真なども撮っておきたい。










20.5.16


1号が脱皮態勢に入った。

明日には終齢になりそう。








20.5.17


夜になって1号が脱皮を開始した。

観察を強化していたけど、気が付いた時にはお尻の方まで脱いでいた。

刺激させたくないので、ケース外からの撮影。







2号も脱皮態勢に入ったので、明日終齢になると思われる。





20.5.19


エサの時間が長くないうえに、ちょっとケースを空けるとすぐに固まってしまう。

一旦固まるとしばらく動かない。

今日はお食事中のところを、ケース外から撮影した。

画像がちょっと甘くなってしまうけどしょうがないね。







20.5.23


2個体ともにとても順調。

本日未明、エサが少なくなり歩き回っているところを取り出した。

いつもはすぐに固まるが、腹が減っているのだろう、手に乗せても歩き回っている。

たまにはこういう姿も撮らなきゃね。

この後、葉っぱをとってきて与えると食いまくっていた。

すごく大食感になっている。












20.5.24


最近はバカ喰いなので、けっこうモシャっと葉っぱをとってきているけど

なくなるのが早すぎ…

昨晩の様子から昼までもつと思っていたけど、朝見ると歩いていて…

こういう時は固まらずにすんなり乗ってくるから可愛い。

しかし、でっけーなぁ…










20.5.26


エサ追加とケース掃除の際に撮影。

いやいや、でっかいね。

終齢になって9日… もうMAXな大きさに思うけど、もっとでかくなるの?

ウスタビガは終齢期間が半月ほどだったけど、同じくらいなのかな?

だとしたら、ちょっとうまくないんだけどな…










20.5.28


食べるのは遅く、一度に食べる量はさほどでもないけど

たくさんとってくる葉は二日に一度くらいでなくなる。

ちょこちょこ食ってるんだろうね。








20.5.29


夜、1号が軟便をして歩き回っている。

繭を作れるように大きく枝をとってきて、大きいケースへ移動。

なかなか落ち着かないようなので、暗い外へ出して場所を決めてもらいたい。








20.5.30


今朝見ると、繭作りを開始していた。

刺激したくないので、ケース越しにて撮影。 見辛くてすみません…





午後、あまり作っていなかったのか?

でも、落下防止用に糸吐きしているようだ。





夕方見ると、だいぶ形になってきている。

体が大きい分、糸が丈夫なんだろう。

しっかりしているし、出来上がり方が早い。







夜、ほぼ出来上がりかけているので、もう大丈夫だろうとケースから出した。

綺麗な緑色だ。










20.5.31


繭が完成した。

あれだけでっかい幼虫だったもんね、繭がすごく重い。





夕方、2号が軟便をしていた。





夜見るともう食わなさそうなので、繭を作れるようにセッティングした。

すぐに場所を決めたようで、ここで落ち着いている。

画像はケース越しなので、見辛くてすみません…

1号はずっとケース越しだったので、綺麗に撮れるように一応スタンバっておいた。








20.6.1


今朝、まだほとんど繭は出来ていなかった。





昼過ぎには繭っぽくなってきたけど…

おいおい、せっかく綺麗に撮影できるようにしたのに、そんな作り方したら写らないじゃん…







そんなわけで、定期撮影は中止。

夜にはだいたい出来上がってきた。








20.6.24


1〜2週間おきに霧吹きしている。

カビ防止のため、できるだけ湿度が低い日にやっていきたい。








20.7.20


今晩、ガサガサっと音がした。 生きているようで安心。

今月下旬から来月上旬に羽化を見込んでいるので、そろそろ動きがあってもおかしくはない。


一つの繭を切って、中の蛹を取り出そうとしたけど、繭が頑丈すぎて断念…








20.8.5


過去に8月上旬にヤママユを撮っている。

8月1日に散策仲間さんが山梨でヤママユを撮影していた。

さすがに1日は早いよね。

全盛期は8月下旬からなのかな?


ヤママユは、涼しい地域ほど早く出ると考えている。

南の鹿児島では10月に見ている。

今年の関東は7月が雨ばかりで涼しい日が多かったので

こっち方面の山では早めに出始めているのだと思う。


さて、室内管理の我が家でも涼しい日ばかりだったけど

夜の気温は室外と比べるとかなり暖かかったはず。

ということは、8月中旬くらいになりそうか?

たまにガサガサと動いて、生存しているのは確か。

一応気を付けておきたい。








20.8.11


寝る前は出ていなかったけど、今朝起きてみると…







無事に♀が羽化していた。

ヤママユは、野外でもほとんど手に乗ってくれない。

この子もツンとしていた。 ちょっとはデレも欲しいところだけどね。


頑丈な繭は、人の手でも全く破くことはできない。

出てくる際に溶かす液を出すようなんだけど、こんな感じでうまく出てくるようだ。





薄茶色の地味めな色で出てきたけど、ヤママユは色彩豊かだよね。

同じ親の卵でもいろんな色で羽化すると思っている。

もう一つは違う色で出てきてほしい。





20.9.11


↑個体が羽化してからちょうど1ヶ月、もう一つの繭はまだ羽化していない。

かなりの時間差で羽化することはあることだし、今晩夜回りに行ったけど

東京の山では今がピーク?というくらいにヤママユがいた。

室温だと外気温よりもかなり高い。 特に夜の気温は。

九州では、10月半ばでヤママユが発生していた。

なので、遅れて羽化する可能性はあるので、まだ心配はせずこのまま見守る。





20.10.12


そろそろ心配する頃か?

1個体が羽化してから2か月が経過。

ここまでくると、厳しいと思わざるを得ない。

とりあえず、年内はこのまま置いておくけど…


 ちなみに、鈴は羽化した際にすぐに気づくように設置









20.12.1


1個体は8月11日に羽化した。

同じ場所の卵、同じように孵化し、同じように成長、同じように繭を作った。

同じように管理していって、片方は無事に羽化し、片方は未だに羽化せず…

う〜ん、わからないもんだね。

さすがにもう羽化は見込めなさそうなので、近々繭を解体してみようかと。





20.12.7


未だに羽化しないので、本日繭を切って中を確認。

羽化しないわけだ…

蛹になれず、幼虫の姿のまま固まっていた。

さすがに撮影はしないでおいた。


残念な真実を知ったが、1個体は無事に羽化してくれたので良しとしなきゃ。



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