観察レポ =何セセリ?→チャバネセセリ=


25.10.7


Papilioさんからナガサキアゲハの卵を送っていただいた際、セセリチョウの卵が同梱されていた。

歩いていたらちょうど産んでいたそうで、3つ入っていた。

基本的にセセリチョウの幼虫は、葉を綴り巣を作って成長していくので観察はしづらく

これまでも、ミヤマチャバネが産卵していた現場に遭遇していたけど持ち帰らなかった。

今回、これも何かの縁かなと、やってみることにする。

事前に近所を歩いて、よさげなイネ科があるか見てきたけど、引っこ抜けそうなのが見つかったので

孵化する前くらいに調達してこようと思う。

ちなみに、種類は不明とのことだけど、おそらくイチモンジセセリかチャバネセセリ辺りかなと思っておく。





25.10.9


見た目の変化はあまりないけど、左の卵が少し凹んできている。

孵化前は頭部の黒が透けて見えてくるだろうから、孵化はもう少し先かな。





↑は午前中の撮影。

右側の卵が、19時頃に黒くなってきた。

これは良い兆候なのか?





左の凹んだ卵は変化がない。

写してなかったけどもう1つ卵があるけど、色は白いものの幼虫の影が見えるような。








25.10.10


昨日追加で載せた黒くなった卵は、結局ダメになりそう。

もう一個は変化はないが、なんとなくいけそうな感じ。

午前に撮った凹んでいた卵は、間もなく孵化という段階に来ている。








25.10.11


殻が破れてきてる。

もう出る?





15分後に見てみると姿がない。

探すと、一緒に入れてあるナガサキアゲハの卵の所まで歩いていた。

その後、用意してあったベランダのイネ科の雑草へ移した。









夜見てみると、簡易的な巣を作っていた。

初齢でこういう巣を作るとなると、イチモンジせせりではないかも。

チャバネセセリもしくは、ミヤマチャバネセセリの可能性も?








25.10.12


まずいまずい…

起きたらイネ科の雑草が細々っていた。

根っこからとってきたけど、完全に萎れちゃっている。

とりあえず、もう一度とりにいって、大きめの容器で湿度高めで管理して

そこに投入して蓋をして様子を見る。

これだと葉っぱは持ったとしても、カビなどが発生すると思うんだよね。

ダメなら、野外の雑草へ移動しての管理にするかも。










25.10.14


昨日の昼、よく探してみたんだけど見つからず。

↑のケースに移したけど、まぁ探しづらい…

巣を作って見つからないのか、落ちちゃってるのかもわからず。


本日未明、葉を取り出すのはリスクが大きいので、もう一度老眼鏡をかけて探してみたら見つかった。

ただ、巣を作ってなかったので心配ではあるけど、とりあえずは無事でよかった。








25.10.15


加湿をしっかりしているので、葉は持っている。

そろそろカビには気を付けないとだけど。

野外の草に移動させて観察するか、もう少し葉をとってきての観察にするか悩んでいる。

今日見てみると、葉を綴って巣を作っているのを発見。

もう少しこのまま様子を見ていこうと、スタッフ一同確認した。
←スタッフは一名です(笑)








25.10.20


今のケースだと、葉を取り出して確認するのはちょっと面倒。

なので、目視で探していたんだけど、ここ5日ほど全く見当たらず…

葉を綴って巣の中にいるんだろうと、勝手に安心していた。


葉の状態は、若干枯れてきた部分はあるものの、カビなどはなくてもう少しいけそう。

しかし、そろそろ安否確認をという思いから、新しく葉をとってきて移動がてら探してみる。

無事に巣の中にいるのを確認できて、大丈夫だろうと思いつつもホッとした。

頭に模様が出てきてるので、3齢になっているようだ。

イチモンジセセリは、3齢で頭部が茶色くなるようなので、見立て通りチャバネセセリかな?








25.10.25


昨日から巣の近くに頭の脱皮殻がある。

本日未明、見てみたら頭だけは見えているので撮影。

これで4齢だと思われる。

イチモンジセセリだと、終齢になるとこんな感じになるけどまだ4齢だよね?

なので、イチモンジセセリの可能性はほとんどなくなった。

ミヤマチャバネセセリも違う感じなので、あるとすればオオチャバネセセリだけど

おそらく予想通りチャバネセセリだろうと思う。





昼見て見ると、全身姿を見せていた。

巣の周りを食したようで、いつもこうなら写真が増えるのに。

近いうちに葉っぱ交換しようと思う。








25.10.30


夜、巣を出てお食事をしていたので撮影。

終齢になっている。

この姿で、チャバネセセリということが確定した。








25.10.31


終齢になったから巣を作らないのか、葉っぱが少なくなってきたから仕方なくなのか

今日はずっと葉裏に陣取っている。

今晩は雨が強いので、明日おそらく最後になるでだろう葉っぱ交換をしようと思う。








25.11.1


葉っぱ交換の際に撮影。

30ミリちょっとくらいかな?

もう少し食ったら蛹化態勢に入ると思われる。








25.11.4


卵を送っていただいたPapilioさんから、更新のたびにメールを戴いている。

そんな中、自分では考えていなかったキーワードが飛び出してきた。

幼虫越冬』…

えっ、そうなの!? 全く頭になかった。

調べてみると、どうやら幼虫越冬で間違いなさそうだ。

あやや、ずっと室内で管理してるので外気温よりも高いし、照明がガンガン当たってる…

ここから屋外に置いてもうまくないよね。

とりあえず玄関へ置いて、もうすぐ冬だよ〜って感じてくれればいいけど。

しょうがない、この子は申し訳ないけどこのまま蛹になってもらうかも。


ケースの蓋にいたので体長を計測すると、だいたい36ミリくらいかな?

これでほぼMAXかな〜と思われる。

一応食草を追加して、このまま様子を見ていく。








25.11.8


パッと見た時、なんか不自然に感じたので、蛹化態勢に入っちゃった?と感じた。

撮影してみると、糸で固定してあるね。

どうやらその通りのようだ。








25.11.9


今日は朝から夕方まで出かけていたが、帰宅してチェックすると蛹化していた。

本来は幼虫越冬のようだけど、もうどうにもならないので無事に羽化してほしい。








25.11.20


夕日を浴びながらの撮影。

翅の部分(?)が白っぽくなってきた。

何か嫌〜なモノが入ってるとかじゃないよね?








25.11.27


ようやく目ん玉が色づいてきた。

よかった、寄生はなかったね。

今月中には羽化してくれるかな?








25.11.28


午前9時、上半身が完全に色づいてきた。





14時、全体的に色づいてきた。

今日中に羽化するかな?





20時前に何気なく確認すると…

出てきてるじゃん!







まだ出てきて間もないようだ。

よかったよかった、翅を伸ばす様子を観察しよう。













すんなりと翅は伸びた。

アゲハやタテハなど他の蝶のように、翅を少し開いて乾かすのかなと思っていたけどこのまま。

開かないんだ〜なんて思ったけど、30分ほどしてようやく徐々に開いていった。











無事に羽化できてよかった。

男の子っぽいね。

今晩はこのまま暗い部屋に置き、明日晴れるようなのでリリースする予定。





25.11.29


間もなく12月になるけれど、家のケースで過ごすよりは自然の中で生きていく方がいいだろう。

異常気象が続いているので、もしかしたら羽化しちゃってる個体がいるかもしれないし。

今日は15度予報も明後日は21度予報だし、17〜18度くらいの日もまだありそうだ。

ベランダで撮って、元気に素早く飛んでいった。

ということで、一ヶ月半ちょっとの観察は終了した。








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