観察レポ =ウスタビガ=


12.11.11


昨年持ち帰って観察したウスタビガは、なんとか成功と言える結果となった。

羽化した♀に交配させようと♂を探したが、どこを探しても見つからなかったので

元気なうちにリリースした。


道中、♀はいくつも姿がある。 最初に東京で♀を確保し、移動中に産卵することを期待していた。

東京産か… いいな。

しかし、山梨に着いても全く産卵せず、腹を見るとふっくら感があまりない。

すべて産みつくしたような気配。

この♀は一つも産まないまま、帰り道に捕獲現場へリリースし、

山梨にて綺麗でふっくらしたおなかの♀を確保した。









途中で見ればよかったんだけど、家に着いた頃には…









帰宅した時点で47個産んであった。 10日の朝見たら、70個ほどに増えている感じ。

昨年捕獲した♀が9個しか産まなかったので油断した。 やはり新鮮な個体はバリバリ産む。

産むだけ産ませて後日カウントする。 大多数は来春に現地へリリース決定。





12.11.14


13日に親は落ちた。 全部で114個! たくさん産んだね…

孵化したらほとんどはちゃんと現地にリリースしてくる。





13.4.3


昨年の孵化は、途中から室内に置いといた1個体が4月10日、残りは4月17頃からだった。

今年の3月前半は夏日もあったりで、少し早くなるかなとは思っていたけど、

なんで嵐のような寒い日に孵化しちゃうかなぁ…







昼の段階で5個体が孵化している。 卵は全部で114個だっけ…

コナラの新芽を入れておいた。





夕方、帰ってくると続々と孵化している。

PM3:30頃の段階で20個体ちょっと。 明日にはうじゃうじゃ状態になっているだろう。

よく見てみると、ちょうど孵化している個体が二ついたので撮影しておいた。











とりあえず、遅くとも再来週には捕獲現場付近へ行く予定なので、

それまではなんとか面倒をみよう。





13.4.7


うじゃうじゃ状態になっているが、明日捕獲現場付近にリリースしてくる予定。

とりあえず、手元には6個体残しておく。

本日選別して、コナラ・ケヤキ・サクラで2個体ずつ分けて管理していく。

繭の色が葉っぱごとに変わるか期待。





夜、仲良くしてるか見てみると、ここ(桜チーム)は成長度合いがだいぶ違う。 共にまだ初齢。

あまり仲良くはないみたいなので、近いうちに単独管理に切り替える予定。










13.4.10


今夜、1個体が2齢になった。 この子がやけに輝いて見える。

んでも、ちょっと成長が早すぎやしない? 真夏に羽化とかやめてよ〜…

夜は涼しい部屋に持っていくことにしよう。








13.4.12


サクラチームの成長が早そうに見えていたけど、2齢になっているのはコナラチームの2個体。

捕獲した現場付近では、まだ食草が芽吹いていないことから孵化していない、

もしくは孵化したかな〜くらいと思われる。

なるべく涼しい部屋に置いて、成長をゆっくりさせたい。

ただでさえ、昨年より二週早く孵化しちゃったんだから…





13.4.13


一番小さかった個体が脱皮できずに落ちた。

これはケヤキチームだが、もう1個体は問題なく成長しているので、

残念だけどそういう子だったということだろう。

他は、サクラチームの1個体(これも現在脱皮態勢)を除いて2齢。

あとは順調にいってもらいたい。





13.4.16


ケヤキチームのもう1個体は2齢になっていたが、今日色がおかしくなっており、

確認してみると落ちていた…

葉っぱを食ってはいたけど… 食草にケヤキと出ているサイトがけっこうあるけど…

薬を撒く場所ではないので原因がわからない。

私の経験値として、今後もウスタビガを飼育するにしても、ケヤキを与えることはもう有り得ない。


コナラチームの2個体が、本日相次いで3齢になった。 画像はそのうちの1個体。

名残惜しいのか、お気に入りなのか、しばらくの間2齢の頭を離さなかった。










13.4.19


サクラチームの1個体に異変… 脱皮に失敗して落ちてしまった。 早くも5割という現状…

もう1個体のサクラチームもコナラに切り替えていこうと思う。

葉っぱはコナラ多めに両方入れておいた。


3齢のコナラチーム、やけに大きくなった。 こうなるとどんどん成長していく。








13.4.22


1個体4齢になった(画像)。 見た目はあまり変わらない。

色が飛んじゃうので、近々昼間に撮影しよう。

まだ3齢の方のエサ交換した時にちょっと摘まむと、小さく 「チィ〜」。 可愛かった。










13.4.30


昨晩・本日と、大きい方(元々コナラチーム)の2個体が相次いで終齢になった。

1・2枚目の画像は本日加齢した個体。 皮がまだ下に残っている。


3枚目は元サクラチームの個体でまだ4齢。 この3個体は順調に育っている。












13.5.14


あれれ、更新してたと思ってたらしばらく放ったらかしになっていたようで・・・

3個体とも順調に成長している。

一昨晩から1個体が繭を作り始めた。 一番小さかった子だったので意外。

昨日は早朝から一日出かけていたので、繭作りを定期的に撮れなかった。 それは残りの2個体で…

昨晩帰宅すると、外観はほぼ出来上がっていた(↓一枚目)。 上から少し体が見える。

本日の夕方には、上も閉じてほぼ完成状態になった。 夕陽の繭(↓二枚目)。

あと一日ちょっとかけて中を補強するだろう。


もう1個体がエサを食わなくなり歩き始めたので、繭作りの態勢に入ったと思われる。

終齢のでっかいのを手に乗せて明日にでも撮らなきゃ。










13.5.16


2個体目が繭作り開始。 朝8時、作りはじめの繭。 このスケスケな状態を撮りたかった。







正午過ぎ、休憩で帰るとだいぶ出来上がっていた。 休まず作るんだから大変だよね…








13.5.17


3個体目もエサをとらなくなり繭作りの気配。

2個体目の繭がある木に放したら、繭に向かってどんどん進んでいく。

怒られちゃうよ〜と見ていたら繭から 「チィ〜、チィ〜、チィ〜」 と連発。

同時に繭の中から体を揺すって威嚇。

しばらくしてバックで戻っていった。 別の枝で繭を作れば万事解決。

ちなみに、幼虫に付いている黒いのは糞のカスです…








13.5.21


18日、結局違う枝に行ったが、夜までジッとしていた。


19日の朝から繭作り行動をとっていたけど、ちっとも繭が出来ず…

振動があると、すでに繭の個体から 『チィ〜』 と威嚇されてるのかなと、

繭を枝を切って別の場所へ移動した。





20日、昨日から休まずに繭作りをしているが、一向に出来上がらない。

というか、糸を出せていない。 どうしたの?

こりゃいずれ下に落ちるだろうと、床部分を工夫しておいた。


本日の朝… やっぱり下に落ちていた。 なんで糸が出ない? 威嚇されてストレスになっちゃった?

繭が作れないんじゃしょうがないもんね。

ダメ元で一番小さいプリンカップにティッシュを敷いてそこに入れた。

これでうまくいけばいいけど、ちょっと羽化は厳しいかもしれない。

繭作りができない時点ですでに異常なわけだから。

もし蛹になれたら観察しやすいけどね。 これで見守っていくけど、どうなることやら…










13.5.23


少ししわくちゃになってきたかな? まだモゾモゾと動いている。

とりあえず、蛹になってくれれば一安心というか、光が見えてくるけど…








13.5.24


すっかり前蛹態勢に入って落ち着いた。 数日中に蛹になってくれるかな?








13.6.1


繭を作らなかった個体の30日の画像。 ケースの上からですみません。





本日午後、蛹化寸前の雰囲気。





そして、日付が変わるちょっと前に見ると… 元々ツートンなのだろうか?





繭を作れなかったからこそ観察できたわけだけど、無事に羽化できるのかは心配。

せっかくだから、元気な姿で羽化してきてほしい。





13.6.2


本日午後3時過ぎに撮影。 蛹化から半日ちょっとかな。

蛹らしく色付き、一見では問題はなさそうな感じ。

まぁ、繭を作れなかったという時点ですでに問題なわけだが… 秋までこのままそっとしておく。








13.10.10


昨年は、9月半ばと11月初めに羽化したっけ。

高標高では、すでにウスタビガが出ている所もある(7日に確認済み)。

室内管理なので、そろそろ羽化があるかもしれないと注意していた。

本日夕方、1個体が羽化しているのを確認。













♂だった。 山梨ではまだ羽化してないかな? 近々この子を連れて行ってみようか。


もう一つの繭と繭を作れなかった個体も近々羽化すると思われる。

繭を作れなかった方は不安もあるけど… チェックを怠らずに見守りたい。





13.11.7


本日未明、チェックすると下がドロドロに汚れていた。

羽化したなと思いチェック。 どっちだろうと思っていたら…





おっ、繭なしの方だった。 羽化できたねー!

足場は作っておいたけど、不完全だったかな… それとも、繭を作れなかった影響なのか?

ちょっと翅が伸びきらなかったけど、この子に限っては羽化できたことを喜びたい。











残りはもう一つ。 これも近々羽化するものと思われる。





13.11.13


本日夕方、「蛹がカリカリいってるよ〜」 と連絡があり、帰って見てみるとすでに羽化していた。















綺麗な♀が無事に羽化した。 明日の夜にリリースしに行けるかな…


蛹化した3個体は全て羽化できた。

繭なしは羽化不全だったけど、あの子は羽化できただけでもよくやった!だし。

2年続けて観察したので、来年以降は少しお休みしたい。

また機会があればやってみたい。



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