観察レポ =ヤゴの観察=


12.6.26


本日の散策中、田んぼを覗くと目の前に大きめのヤゴがいた。

手にとってみると、翅がけっこう発達しているので羽化が近そう。

いつかは一度ヤゴの観察をしてみたいと思っていたのでお持ち帰りしてみた。







生息場所からマルタンヤンマだったらいいなとの希望があったけど、

調べてみるとなんとなくそれっぽい感じがする。

家に帰ってからさっそく簡易ルームを作成。

直径10㎝ほどのビンでいいでしょう。

あとは、いつ羽化してもいいように、布を巻いた長い棒を立て掛けた。 水深は3㎝ほど。

足場代わりにトイレットペーパーを

多めに敷いておいた。 見た目は良くないけど、管理は簡単で問題ないと思われる。







エサやりとかが大変かもしれないけど、試行錯誤しながら頑張ってみたい。





12.6.27


エサ… アカムシやミミズがいいんだろうけど、水質が悪くなるので躊躇する。

ミミズは切って与えるようだし… アカムシは冷凍でも可みたい。

でも、もうすぐ羽化すると思われるのでたくさん余るだろうし、冷凍庫を使わせてくれるか?


代用品をいろいろ考え、毛の少ないイモムシをとってきて入れてみた。

すぐに食いついたが吐き出してしまい、口をパクパクさせている。

少なくても毛は嫌だったようだ。 そうだよな。

アカムシもミミズも魚もオタマジャクシも、本来のエサはツルツルだもんな。


そこで、ツルツルで簡単に手に入るオンブバッタを入れてみると、

残さずしっかりと食べてくれました。 バッタが使えるならばかなり楽になる。

毎回だと飽きそうなので、カゲロウの幼虫や小さめのオタマも織り交ぜて与えてみたい。










12.6.28


今日はバッタを二つ与えた。 問題なくバリバリ食う。

しばらく休みがなくなるので、明日水辺に行ってエサを確保してこようと思う。








12.6.29


オンブバッタばかりでは飽きるかもしれないので、他のバッタとオタマジャクシをとってきた。

バッタは小さいのでおやつ程度かな… 一時間おいてオタマを与えるとすぐに食らいついた。

オタマジャクシは10ほどいるので、1日2回くらいで与えてみる。










12.7.1


昨日の昼にオタマを食べてから、その後はバッタやオタマに興味を示さなかった。

棒の下にしがみついていたのでそろそろかなと思っていたら、今夜には水面から出て静止している。

暗くなったら上に登って羽化するのかな? そこで羽化するとビンが邪魔になりそうなんだけど…

とりあえず、そのままにしておこうと思う。








12.7.2


今朝も状況は同じ。 やっぱり羽化不全が気になるので、ビンから出して静かな場所へ移動。

しかし、午後には下向きになってしまった。 (画像は今朝、水を捨てて移動している時に撮影)

下にうっすらと水を流しておいたけど入らない。

よく羽化寸前で落ちるという情報がある。 エサはもう入れてないけど…

明日の朝、変わり果てた大きな勇姿を期待したい。 このままあまり観察せずにそっとしておく。










12.7.4


昨日も水に入らず棒に掴まったままなので、もう水を抜いておいた。

昨晩チェックすると、棒には掴まっているけど下向きに変わっている。 ん?


今朝、棒から離れてケースに移動していたので、もう一度棒に掴まらせて

下に水とオタマジャクシを入れておいた。

午後に帰ってくると、水中で食後だった。 なんだよ、まだ羽化しないの?

とりあえず腹が減ってるだろうとバッタも入れたらすぐに食いついた。

もう少しヤゴでいたいみたいだね。 ただ、羽化するのはもう近いと思われる。

いろいろなパターンを考えて準備しなければ。

オタマジャクシがいなくなったので、あと数個体確保してこよう。








12.7.11


カワゲラの幼虫は食わず、オタマから陸に上がったばかりのカエルは捕まえられず。

最近食っていないが、また上向きで棒に掴まっている。 羽化が近いのか?

なんか、マルタンではなく、オオルリボシヤンマのような気がしてきた。

さて、何に変身するかはもう少し先のお楽しみ。



ヤゴは羽化時のトラブルが多いようなので、まずは無事にトンボになってほしい。





12.7.16


ここ5日ほど、水から出て棒に掴まっていた。 しかし、下向きに…

カエルを水に入れても、バッタが真横を通っても反応せず、一週間以上何も食わずの状態…

羽化間近は何も食わないとあったけど、こんなに長い間食わんのか? 拒食症?



なんとなく、羽化できずにこのまま落ちちゃうのかなと心配していたが、本日未明に変化が。





棒をつたって壁に静止していた。 これは羽化だろう。

一枚だけ撮影して、そのままそっとしておく。 朝起きたら無事に羽化していることを願いたい。





そして朝…



昨晩の場所から少し移動して…




羽化していた。




ただし…








無事ではなかった…



















翅が… どうしようもない状態。 夕方前にもう一度撮影。





カトリヤンマの♀だった。 今から思えば、ちょっぴり細見だったもんね。


羽化不全、考えられる原因は二つ。 エサが充分ではなかったか?

最後の一週間ちょっとは何も食べなかったし。

それともう一つ思い当たるのは、水温が低かったのかもしれない。

ネットでいろいろ調べた結果、どこも直射日光には当てないと書いてあったのでそのようにした。

しかし、このヤゴを確保した場所は田んぼで、思いっきり直射日光が当たっていて、

田んぼの水が生温かい状態だった。 それも影響があったのかなという気がしている。


初めてのヤゴの観察。 いろいろと難しかった。


この結果は残念だけど、もしまたチャンスがあるなら、今度は完璧に羽化させたい。




♂なら最後まで面倒をみようと思ったけど、この子は♀なので生息地の産卵できそうな

場所付近にリリースしようと思う。

厳しいかもしれないけど、もしかしたら♂とうまく出会えるかもしれないし…





12.7.17


今朝、ひっくり返っていた…

下にはいろいろと敷いておいたんだけど起きられなかったようだ。 ごめんよ…



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