* 気ままにお絵描き掲示板 *
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かんとく
2009/08/02 (Sun)

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No. 211  TITLE   ■30のセリフの御題3:12.「どこにもいかないで」
「ちょ…ちょっと落ち着けよ」
ヴェルテはサチャをなだめようとした。
落ち着けと言って落ち着くような相手でもないが…

「何も、そんなにムキにならなくたって…」
「兄貴が心配だからよ!」

ここまで妹に心配されるのも情けない話だなあ…
溜め息をつきながら肩を落とす。
「じゃあ俺とティールが2人で行けば文句ないだろ?お前連れてくよりずっと安心だし」
うっかり本音が出てしまい、サチャがムッとした顔になる。

「ティールは兄貴が行くのも反対、あたしが行くのも反対。命に関わる事だから一緒には行けないって言ってたもん。だから兄貴がティールと行くって言っても断られるよ」
ドカッと剣を床に突き立て、サチャが続けた。
「だったらさ、ティール1人で行く前に、あたしと兄貴が2人で倒しちゃえばいいよね?」

最もだ。
1人で行くより2人で行く方が勝率は高い。
しかし、だからと言って妹を危険に巻き込むのは気が進まない。

「ティールを縛って倉庫に放り込んでその間に…」
「あのなあ」
言い終わる前にヴェルテが口を挟んだ。

「確かに2人で行けば倒せるかもしれない。でも2人揃って帰って来れなかったら親父とお袋はどう思う?」
「うっ…」と言葉に詰まるサチャ。
一瞬怯んだのを見てヴェルテは続けた。

「特に親父の親バカっぷりを見てみろよ。うちの姫様が〜って姫様扱いするくらいの可愛がりようだぜ?」
「そ、そんなの知らないわよ…父さんが勝手に言ってるだけだもん」
「お前がいなくなったら親父、ショックで倒れるんじゃねーか」

ムスッとして俯くサチャ。
暫く沈黙が続く。
「だから諦めて留守番してろ」と続けようとした時、サチャが先に口を開いた。
「だったら、行かないでよ。兄貴が行かないならあたしも行かない」

そう来るか。

「ティールだってもう一度説得するから…」
「説得ったって、あの石頭に通じるかよ」
「するもん!説得するから、どこにも行かないで!」

言い終わると同時に手に持っていた剣を放り出し、力一杯ヴェルテにしがみついて来た。

「お…おいっ?!」
「あたし、兄貴がいなくなっちゃうの絶対イヤ!」

自分の胸に顔を埋めて泣き喚く妹。
どうして良いかわからず、ヴェルテは困惑したまま立ち尽くすしかなかった。



 
かんとく
2009/08/01 (Sat)

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No. 210  TITLE   ■30のセリフの御題3:11.「俺はしつこいよ」
「ティールが…」
「ティールが、何だよ?」

キッとヴェルテを睨みつけてサチャが振り向いた。
「ティールから聞いたんだからね!兄貴、やっぱり一人で行く気なんでしょ」
「…行かねーよ」

あいつ、また余計な事を…
ヴェルテは小さく舌打ちした。

「うそ!兄貴が一人で行こうとしてるから止めてくれって言われたんだから!今だって剣持って出掛けようとしてるじゃない」
完全に開き直っている。
こうなるとサチャは口が止まらない。

「どうしても行くってんなら父さんと母さんにも言って止めてもらうんだからね!」
「親父とお袋は関係ねー…」
「行くならあたしを倒してからにしなさいよ!って言うか連れて行きなさいよー!!」
「うわっ?!」

ブンッ!

勢い良く目の前を横切る物体を、紙一重で避ける。
何とサチャは「これでもか!」と言わんばかりに剣を振り回し始めたのだ。

「お、おい!いい加減に…」
「こんな物へし折ってやるーー!!」

バキィッ!!

サチャは剣を壁に叩き付けた。
まずい、逆上している。
これは本気で破壊しかねない。

呆然と立ち尽くしていると、肩で息をしながらサチャが振り返る。
「あたしは、しつこいわよ…」
自分の妹ながら、若干恐怖を覚えた。

(※すみません、お題のセリフを「俺」→「あたし」に変更しました)



 
かんとく
2009/07/31 (Fri)

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No. 209  TITLE   ■30のセリフの御題3:10.「どうして隠してたんだ?」
問題はティールだ。
一度決めたら譲らない、頑固な彼を説得するのは至難の業だ。

こうなったらあいつが行く前に自分が倒して来よう。
面倒な事はさっさと終わらせて、いつも通り気楽な生活に戻ろう。

勢い良くベッドから起き上がり、ヴェルテは出掛ける支度に取りかかった。

倒しに行くと言っても、歩いて30分程度の森の中だ。
持ち物も応急処置の薬草や水、小腹が空いた時の干し肉くらいで良いだろう。
後は生きて帰れるか、運のみだ。

ただ心配なのは…
「サチャのやつ、俺が帰って来ないからって森まで探しに来やしねーだろな」
ボソッと言いながら剣を取ろうとした時ー…

いつもベッドの側に立て掛けてあるはずの剣が、そこにはなかった。
「おっかしーなー」
ベッドの下を覗き込んでも棚の隙間を覗いても剣は見つからない。
念のため絨毯も捲ってみたが、見つからなかった。

「酒場に忘れて来たかな。いや、でも今朝まではあったし…」
その時、部屋の外で「ガタッ」と物音がした。
飼い猫かと思ったが、何となく部屋の外を覗いてみると。

「あっ…あああ、あら兄貴、どうかした?」
不自然な笑顔を浮かべるサチャがいた。
派手な布に包まれた縦長の物体を、後ろに隠すように持っている。

「何やってるんだ、お前」
「ちょっと母さんから荷物預かってて…」
「へー。いい年こいて相変わらず派手なのきだなあ」
そう言いながらヴェルテは布を引っ張った。

「わっちょっと!やめてよー!」
慌てて逃げようとするサチャだったが、あっさり布は取られてしまった。
「…やっぱりな。何で隠してたんだよ?」

そこから出て来たのはヴェルテの剣だった。



 
かんとく
2009/07/30 (Thu)

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No. 208  TITLE   ■30のセリフの御題3:9.「きっと俺なんかよりあっちの方が大事なんだ」
ドサッ!

「全く、話のわかんねー男だよ」
ヴェルテはベッドの上で大の字になっていた。
ティールとの長い話し合いの結果、口論になってそのまま帰って来たのだ。
「だいたいあいつが魔物を倒すだの何だの言い出すから、こんな面倒な事になるんだよ。サチャの気持ちも考えろってんだ。サチャの―…」

サチャ。
ティールが好きだなんて気付かなかった。
「もうそんな年なんだな…」

複雑な気持ちだった。
時が経つ早さの驚きと、妹が幼馴染みに恋をしている事への焼きもちの様な感情。
自分の死とティールの死。
サチャにとってはどっちが辛いだろう。
頼りない兄より、恋する相手の方が―…

暫くぼーっと考えていた。
が、ブンブンと頭を振って溜め息をつく。
「……アホらし」

思えば昔から、サチャに何かあれば真っ先に助けに行くのがティールだった。
実の兄である自分よりもサチャの事を気にかけていた。
サチャもそんなティールを信頼し、頼っていた。
それがいつしか恋心に変わっていてもおかしくない。

「きっと俺なんかより、あいつの方が大事なんだ」

将来は結婚し、家庭を持ち、サチャを幸せに出来るのはティールだ。
自分ではない。

そう思うと何かが吹っ切れた。



かんとく
2009/07/30 (Thu)
一年以上放置状態だったお題を久々に更新!

途中でストーリーが思い浮かばなくなってました。
想像力の乏しい頭で頑張って続き考えてみた。

話の辻褄が合わなくなって来ても許して下さい(笑



 
かんとく
2009/07/29 (Wed)

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No. 207  TITLE   久々投稿
企画用の絵板ばかり更新してたので、こっちは去年からぱったり投稿が止まってました。
見てる人ほとんどいないと思うけど、これはまずい!

ちなみに企画用絵板はこちらです。
http://www.hayasoft.com/henyo/annex/pbs/bbsnote.cgi
参加してる人しかネタがわからないという…

そういやここ数年忘れてましたが、5月の末日はヴェルテの誕生日でした。
超今更だけどおめでとう!

何歳になったのか凄く曖昧なんですけど、多分今年で28歳くらいなんだと思います。
2001年に参加して20歳。

…だったはず。



かんとく
2009/07/23 (Thu)
スキンを変えてみるテスト。


 
かんとく
2008/12/23 (Tue)

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No. 206  TITLE   某所のLさん
キラキラの雪の女王。


 
かんとく
2008/12/22 (Mon)

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No. 205  TITLE   某所のKさん
アゲハ姫。


 
かんとく
2008/12/21 (Sun)

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No. 204  TITLE   某所のKさん
ツンデレ姫。

ちんたろうにもこうやって頭にリボンつけてみたい。



 
かんとく
2008/12/21 (Sun)

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No. 203  TITLE   某所のTさん
青いツーショット。


 
かんとく
2008/12/20 (Sat)

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No. 202  TITLE   某所のAさん
傷!葉巻き!ボリュームボブ!


 

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