『星守る犬』のDVDを見て気分が落ち込んだかんとくです、こんばんは!
昨日だったか一昨日くらい、GEOがレンタル半額だったみたいで弟がDVDを借りて来たんです。
電話かかってきて何のDVDがいいかって聞かれて「犬系」と言ったら、『星守る犬』『犬と私の10の約束』『わさお』があると。
『星守る犬』と『犬と私の10の約束』は前々から見たいと思ってたんで迷わず「それで!」と言ったんですが、『わさお』も気になる…
でも『わさお』はどんなDVDなのかわかんないから次回ってことに。
延々とわさおの愛くるしいシーンが映ってるんだろうか。
わさおわさわさしてて可愛いよね。
で、『星守る犬』DVDを晩ご飯食べてから見てました。
これ、何となく本屋寄ってうろうろして、帰ろうかなーと思った時にふと目線を下にやると見つけた漫画なんですよ。
原作は漫画で去年映画になったやつ。
ちなみに映画の公式サイト。
http://hoshimamoru.com/index.html
漫画はこんな感じで、ひまわりの中で微笑むハッパー(犬)と「涙なしでは読めない」みたいな宣伝文句に惹かれて何となく買ったんですが、本当に泣いた…
http://www.amazon.co.jp/dp/4575301434
ちなみに映画は311の震災後に公開されたんですが、福島県いわき市での撮影があったのです。
海でお父さんやハッピーが楽しそうに泳ぐシーンもあって、東北の綺麗な砂浜と海岸でした。
撮影が東北や北海道で、その綺麗な風景が使われていたのも何かの縁なんだろうか。
簡単にまとめると、捨てられてた子犬を小さい娘が拾って来て家族で飼い始める。
最初は幸せな家庭だったものの娘はグレて、お父さんもリストラにあいハロワ通いで病気も発覚、妻はパートに出るがだんだん冷たい感じに。
娘はハッピーを可愛がることもしなくなり、面倒はお父さんが見ていた。
散歩もご飯もお父さん。
お父さんとハッピーの間には強い愛みたいなものを感じるものの、家庭は崩壊して妻と離婚。
家も売らねばならなくなり、お父さんはハッピーと共に車で放浪する。
途中で助けた子供に財布からお金取られたり、ハッピーが病気になって病院代でお金なくなったりで、最後はキャンプ場でガソリン切れ。
お父さんの病気の薬も切れて、ゴミを漁りながら生活するもお父さんは先に逝ってしまう。
お父さんが死んだのがわからないハッピーは、それからも毎日食べ物を探しに行ってお父さんの側に持って行く。
しかしハッピーも衰弱して行き、ある日バーベキューを楽しんでいた親子がかつての自分を可愛がってくれた家族に見える幻覚を見て駆け寄るが、石を投げられ負傷。
その後、お父さんの幻覚に見守られて息を引き取り、最後はお父さんと一緒になれて良かった…のかなあ…
うーん…
みたいな話。
上に貼ったアマゾンのレビューで賛否両論パックリ分かれる話です。
ちなみに私は最初漫画読んだ時はひたすら切なくて悲しくてボロボロ泣いてたんですが、何度か読んでるうちに「なんでお父さんは生活保護の申請をしなかったんだろう」と思った。
高齢だし病気もあるし、失業保険貰ってても仕事決まる前に切れるだろうし、まず決まらないんじゃないかなあと…
住む所もないし病気もあるし、離婚で家族もいなくなるわけですよ。
お父さんはそこでハッピー連れて車一台で放浪し、最後はお金が尽きて亡くなるわけです。
だけどこういう人こそ生活保護申請するべきだと思うんだよな。
何でお父さんは死に一直線だったんだろう。
途中で昔の友人に連絡取ったり援助して欲しいみたいなシーンもあったけど、ダメだった様子。
ペット飼ってたら生活保護無理なのかなーと思ったんだけど、感想書いたブログとかレビュー見てると、ペット飼ってても受けれるそうだし。
そう思うと、お父さんにちょっと腹が立った。
映画版は途中に寄ったレストランのご主人がハッピーを引き取るシーンがあったんです。
お父さんも自分の死を悟ったのか、ハッピーの面倒を見れないと思ったんだろう。
ハッピーだけでも生きて欲しいと思ったのか、犬好きなレストランのご主人にハッピーを預けて去ろうとするシーンがありました。
だけどお父さんが去ろうとするとハッピーが悲しい鳴き声を上げて、終いには吠えて追い掛けようとした。
それでお父さんは「ハッピー、お前ってやつは…」みたいな感じで、再び一緒に車で放浪するのです。
やっぱり犬は飼い主が一番なんだなあ。
置いて行かれると思ったハッピーの悲しそうな姿が、トリミングの時にお店に預ける時のちんたろうとかぶって見えたという…(´A`)
お父さん役は西田敏行さんなんですが、あの顔であの笑顔、ハッピーといる時の楽しそうな顔が、すんごくイイ!
ハッピーが西田さんの顔をペロペロ舐めてるのには癒された。
ハッピー役の秋田犬も、白くて大きくてわさおみたいだった(笑
わさおほどわさわさしてないけど。
つぶらな瞳が可愛いんですわ〜。
それにしても犬の「キューン…」とか「クーンクーン…」みたいな鳴き声聞くと、何とも言えないキュンとした気持ちになる。
ちんたろうでもそうなんだけど、あれやられるとどんなに怒ってても「おう、なんだよ!ヨシヨシ」ってやりたくなるのは何故だ…
最後は泣ける話なんだけど、放浪中のシーン見てると気が重くてどうしょもない気分になりました。
娘がハッピーの面倒見なくなる辺りから家庭崩壊の予感がして「うわー…」ってなるんだけど、私はお父さんに感情移入しながら見てしまうんです。
だからリストラされた時とか、妻が怒ってやいのやいの言ってるシーン見てると何だか不安で心臓がキューっと…
ハロワ通いで仕事が見つからず病院にも通って薬を飲み、家に帰ると空気が悪い。
ハッピーだけが側に居てくれるのが救いなんだけど、この状況、自分なら立ち直れないというか、生きてるのがもう嫌で良からぬことを考えてしまうなあ…とか。
トドメに離婚と家も失うわけで、その後の放浪の旅を見てても、私なら所持金の心配で頭がいっぱいでそれどころではないだろうとか、でも犬は絶対手放したくないしうわあああ!!
って感じで自分に置き換えて見てしまうんですよ。
そしたらもー気が重いし暗い気持ちになるし、途中で見るのやめようかと思うくらい何か凹んだ。
人生何があるかわからんわけで、私もいつ路頭に迷うかわかんないし。
と言うか最近の自分の未来像がそんなのばっか考えてしまって(略
死んだお父さんがハッピーを迎えに来るシーンまでとにかく気が重かった…(´A`)
唯一ほのぼのしたのは、漫画にはなかったけど、役所の人がお父さんの骨を納骨した時にハッピーに似た子犬を見つけるんです。
その子犬と一緒にハッピーのお墓まで行ってお父さんの骨を一緒に埋めるという。
きっとその子犬はこの役所の人が飼うんだろうなーと思ってホッとした。
その役所の人は玉山鉄二さんなんですが、相変わらずの男前で最初から最後までとにかく素敵でした(*´∀`)
子犬抱き上げて優しく微笑みながら顔をくっつけるシーンなんて、んもー微笑ましい!!
そんな感じのDVDでした。
ハッピーが死ぬ辺りから結局ボロボロ泣いてしまったけど、気が重いのと悲しいのとで、見終わった後のやり切れない気分といったら…
鬱だ…
漫画だけで良かったかもしれない。
結婚して頑張って働いて娘も育てたお父さんの最後が、こんな救いようのない結末だなんて…
仕事を失って病気のお父さんを見放した妻と娘も腹が立つし、何か悲し過ぎるなあ。
もっとどうにかならんかったのかなあ…
感動を狙ったのかもしれないけど、私は絶望的な気分になりました。
ハッピーがずっと側に居てくれたのが唯一の救いだけど、お父さんが死んでからはハッピーが可哀想過ぎる。
お父さんも可哀想だけど、最後に残されたハッピーが一番可哀想なのかもしれない。
でもこの話見る度に、絶対ちんたろうより先に死んじゃダメだなって思います。
ちなみにこの話は続編もあって、ハッピーの双子の兄弟の話。
こっちは最後ホッとする。