観察レポ =ヒメアカタテハ・2=


幼虫で届いた個体たちは、こちらでお伝えしていきます

21.11.9


いつもお世話になっている gonkumaさん から連絡をいただいた。

ヒメアカタテハはやったことないでしょうからいります?と。

幼虫は一度見たか見ないかで、産卵現場はこれまで遭遇していなかった。

せっかくの機会なので、お言葉に甘えて送っていただくことにした。

いつもありがとうございます。


昨日のうちに河川敷へ行き、ヨモギの若い茎をいくつか持って帰ってきていた。

我が家周辺ではヨモギのある場所がわからないんだよね…

本日夕方に到着し、さっそく開けてみると、孵化した幼虫が少なくとも4つ見えた。







発送までに何度かトラブってしまったようで、到着が数日遅れちゃったので孵化していた。

もう1つ幼虫っぽいのが見えるけど、別の葉の見えづらい場所なので無理せず。

とにかく幼虫の小さいこと…

あとは、卵がいくつかあるので、無事に孵化してくれるといいけど。


卵で到着したものは、ヒメアカタテハ21で報告していきます。





21.11.10


本日未明にチェック。

幼虫は裏面から葉を齧っていき、凹んだ隙間に入り、上を糸で覆って巣にしている感じ。

小さいうちはこうやっていくのだろう。

画像は見づらいけど、状況はなんとなくわかるかな。







午後はそっとしておいた。


夕方になり、古い葉にまだ移動してない幼虫がいたので撮影。

そのうちの一つが糸でブランブランしたので、新しい葉の上に移動させた。











21.11.13


先日は、凹んだ隙間に入って、上を糸で覆って巣にしている感じと書いたけど

糸は吐かずに綿毛と葉っぱの隙間に潜り込み、薄皮を残して巣状にしている

といった方が正解だろうか?


半数ほどに分けて、室内管理と屋外管理に分けてみようと思っていた。

成虫越冬との認識だったけど、幼虫越冬という話もあるので、その辺りを確認してみたい。

卵から孵化した幼虫は室内管理で、孵化して届いたチームを屋外管理することに。

このページでは、孵化して届いたチームをお送りしております。

昨日まで風が強かったので見送っていたが、本日は穏やかなので実行した。

確認出来ただけで5個体、すでに2齢になっているようだ。









外に開放後約一時間、幼虫たちは葉裏へ移動していない。

何か動いているのでよく見てみると…









一生懸命作業していた。

2齢から葉を丸めて巣を作るのか?

それとも、まだ簡易的に糸で覆うだけなのか?

入念に確認したら、屋外組は6つだった。





21.11.16


室内組は3齢になっているが、屋外管理の個体はどれも2齢のまま。

夜間の気温が一桁になっているので、成長が遅いようだ。

このまま屋外組は幼虫越冬の方向でいってもらいたい。










21.11.23


1個体が表に出ていた。 まだ2齢? 3齢かな?

室内組は、19日で4齢になっているので、気温で成長がだいぶ変わるようだ。








21.11.25


1個体が写しやすい場所にいた。 3齢だね。

おそらく全部が3齢だと思われる。

室内組がすでに終齢なので、とても小さく感じる。

越冬は3齢でかな? 4齢でするの?





全部が3齢と思われる…と書いたけど、巣から見える幼虫を見るとこれは2齢?

棘の感じは3齢に近いけど、色や大きさから2齢っぽい。

頭が小さいので、近く脱皮すると思われる。

若齢の段階で越冬すると、真冬の生存率は上がるという記述を見た。

ゆっくり成長してほしい。








21.11.29


天気予報で東京の気温は4度とかで、今季一番の冷え込みとか言っているが

ここ数日の我が家付近はすでに氷点下になっている。

ちなみに、今朝の最低気温は-0.9度だった。

6個体いるので、念のために半分は夜間だけ玄関に入れておこうかなと思ったけど

まとまってるしこの寒さで巣を壊すのも可哀想なので、過酷だけど自然に任せてみようかな。

たぶん真冬は-5度とか-6度とかになると思うけど、それでも冬を越せるのかという実験も込みで。

厳しいかなと思いつつも、これで1個体でも無事に行ったら感動ものだったり。








21.112.1


昨晩から今朝にかけて、凄い嵐だった東京地方。

強い雨、すごい強風…23〜7時の間に、70ミリ降ったようだ。

ちょっと心配だったけど、自然下でもこういうことはあるのでそのままにしていた。

天気が落ち着いてから見てみると、少なくとも3個体は無事のようだ。

他のも巣の中で耐えていると信じておく。





21.12.5


目視で4個体は確認できた。

日光浴なのかジッとしているもの、葉っぱを食べているもの、巣に籠っているもの。

終齢になっているのが少なくとも2個体。

体が半分くらいのも見えたけど、これは4齢なのかな?

このまま屋外で観察を継続する予定。










21.12.7


明日からまた大雨予報だけど…

パッと見たら、4個体がすぐ近くにいた。

どれも終齢っぽいな。

この大きさになったら群れないと思っていたけど、寒いからそばにいるの?








21.12.9


陽射しが暖かいのか、全個体見える所に出ていた。

6個体全部無事なのを確認できたんだけど…


キテます! キテます!

なんでだろぉ〜 なんでだろ〜?





7ついるんですけど〜!?

これが運命です!





21.12.15


1個体、二番目に小さかった幼虫が落ちた。

3日ほど前から、大きかった2個体が行方不明に…

以前はスズメがベランダにやってきて、アゲハの幼虫を食っていったことがあったので

そういうのかもしれないけど、蛹化で移動した可能性もある。

今日、ちょっと気合いを入れて探してみたら、1個体は隣のプランターの裏で前蛹に。

もう1個体は見つからなかったけど、どこか死角の場所で無事ならいいな。








21.12.18


16日に2個体がヨモギから移動していた。

1つはベランダを歩いており、もう1つはヨモギの脇で糸を吐いていた。

とりあえず、外出する時のチェックだったので、歩いていた子はヨモギへ戻しておいた。

三時間後に帰宅したが、薄暗い中かなり探したけど、2個体とも見つからなかった。

翌日と今日も思い当たるところは探したけど、結局行方不明に…

蛹化での移動だろうとほぼ判っていただけに、蛹化しやすい場所へ移しておけばよかったね。

前蛹でぶら下がれば多少見つけやすくなると思うので、明日もう一度入念に探してみたい。


15日に前蛹になっていた子は、昨晩数時間すごい暴風が吹いて心配していた。

昼にチェックすると、何やら動いている。





ちょうど蛹化している最中だった。

5分後に幼虫の殻が下にポトンと落ちた。

それから20分後に撮影。

無事に蛹化できたようだ。





前蛹から蛹化まで3日以上かかっている。

外は寒いのでしょうがないね。

この蛹が真冬に羽化するのか、春に羽化する休眠蛹なのか、はたまたダメになってしまうか…

見守っていきたい。





21.12.19


7ついた屋外組、1つは無事に蛹化、1つは落ち、4つの終齢は行方不明…

本日、時間をかけて探してみたけど見つからず、捜索は打ち切りとなった。

きっと近所のどこかで羽化してくれることだろう。


残り1個体は昨日4齢で、脱皮間近の状態だった。

今日見たら無事に終齢になっていた。

若齢での越冬は、寒さに耐えて春に羽化するとのことだけど

ここで終齢になったら蛹越冬になるだろう。

年末くらいまでゆっくり成長すると思うので、ラスト幼虫をじっくり観察してみたい。








21.12.26


寒い日が続いているけど、順調にゆっくり成長している。

そこそこ大きくなってきたので、蛹化は年内か年明けか微妙なところ。

最後の幼虫なので、なんとか行方不明にならないことを願いたい。

今晩から寒波の影響でかなり冷え込むようだけど、頑張って耐えてほしい。








21.12.31


幼虫で越年が決定。

年末年始は寒波でかなり寒いけど、何とか耐えてほしい。





蛹は見た感じでは大丈夫そう。

春までこのまま越冬なのかな?








22.1.3


昨日の夕方、ヨモギではなく鉢植えでジッとしていた。

翌日に動きがありそうだなと感じていた。

で、本日13時頃に確認すると姿が見えない。

やっぱり…と思いあちこち探すと、行方不明になる前に発見できた。





そこで蛹化は厳しそうだし、また移動しちゃいそうなので、小さいヨモギの鉢を持ってきた。

ごちゃごちゃしている場所へ移動したので、ヨモギ以外でもどこかで蛹化できるだろう。

移動後50分はこのままジッとしている。

夕方までには蛹化準備に入ってくれれば安心だけど…

こまめにチェックする。





19時半、同じ場所でジッとしている。

ここで決めたのだろうか?

寝るまでたまにチェックしてみる。





22.1.4


行方不明…





22.3.1


今年はかなりの厳冬だったが、ここ2〜3日でようやく春らしい陽気になってきた。

ベランダ一斉捜索も考えている。

今のところは唯一確認できている蛹はどうだろう?と、大晦日以来見てみた。





パッと見は変化ないね。

-7度台を記録した我が家なので心配もあるけど、4月には羽化してくれることを信じておきたい。





22.3.15


だいぶ暖かい日が増え、昨日は夏日一歩手前の陽気。

チェックしてみると、若干色づいてきているように見える。

翅の部分にうっすらと模様が見えてるような…

チェックを強化していきたい。








22.3.17


昨日はほとんど変化がなかったが、本日昼に見ると黒く変色していた。

ヒメアカタテハ21 の時の羽化前の蛹と比較すると、嫌な感じの黒ずみっぷりだけど…

越冬蛹だからこうなるのかもしれない。

23時半過ぎに確認するも、まだ羽化はしていない。

寒すぎる冬を超えたんだもん、無事に出てきてくれたら嬉しい。








22.3.20


う〜ん、羽化は厳しいかな…








22.3.30


↑から10日が経過したが、見た目などの状況は変わらず。

残念ながら、もう羽化はできないと判断する。

真冬の厳しい寒さが影響したのかな?

ヒメアカタテハ21 では羽化したので、全体的には成功しているけど

こちらでも結果を出したかった。



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