観察レポ =ミヤマカラスアゲハ-2=


※ 枚数がかなり多くなってしまったため、環境によってはだいぶ重いかもしれません…

20.8.27


初夏、ミヤマカラスアゲハ は、終齢までいったけど、力尽きてしまった。

リベンジしてくださいとご厚意で、gonkuma 様からミヤマカラスアゲハの卵を4つ送っていただいた。

本当にいつもありがとうございます。

親♀の写真を拝見したが、めちゃくちゃ綺麗な長野県北部産だった。

羽化は来年の春になると思うけど、蛹化させて無事に冬を越してもらって、親のような綺麗な姿を見てみたい。


到着してすぐに開封。

全て昨日の朝に産卵したとのことで、一つは早くも卵に斑模様が出始めている。

孵化は週明けくらいかな?












20.8.28


なんとなく、幼虫の形が出来上がってるように見える。

4つのうち、模様が出てきているのは1つだけ。










20.8.29


斑模様だった卵がだいぶ変化してきたので孵化は近いか?。

あとの2つはどうなんだろ?





3つと1つに分かれていて、1つの方の卵は白かったので撮っていなかったけど

今日になって急に激変していた。

これが一番孵化が早かったり?








20.8.30


ちょうど0時にチェック。







1つの方が少し割れてるね。

10分ほど凝視していたけど出ず、2〜3分おきに切り替えたら、0時半頃に出ていた。

この葉を小さく切り取り、新鮮な葉の上に乗せておいた。





午後、しょこたんが確認できたので無事にいきそうだ。





3つの方の黒かった卵も孵化していた。








20.8.31


2個体とも順調に葉っぱを食べている。

糞が大きくなったけど、過去画像と見比べてまだ初齢のようだ。










20.9.1


頭部の形が変わった。

頭の脱皮殻を確認できたので2齢になりました。








20.9.2


まだそんなに大きくなっていないけど、なんとなくしっかりしてきた印象。

今のところは順調に成長している。







20.9.3


昨日に比べてふっくらし、艶も出てきた印象。

明日には加齢しそうな雰囲気。








20.9.4


昨日撮影個体(今後1号と呼ぶ)は、頭の脱皮殻があり3齢となった。

薄い青点が見えるようになった。





もう1個体(今後は2号)も脱皮直前のようだ。

だいぶ緑っぽく見える。








20.9.5


1号は順調に少しずつ大きくなっている。





2号は本日午後になって脱皮した。

なんか2号は緑が強い感じ。








20.9.6


1号は、朝からずっとここに居座っている。

脱皮前っぽい雰囲気。







2号はバリバリ食っている。

1号よりも成長は遅いけど、順調なのは間違いなさそう。










20.9.7


本日未明、予定通り4齢に脱皮した。

4齢から良い顔になってきた。

お昼に撮影。










20.9.8


朝起きたらエサがなくなっていた…

1号ちゃん、そんなに食うようになったんかい。





夕方、2号も4齢に脱皮していた。








20.9.10


1号は昨晩からジッとしていたが、今朝確認すると無事に終齢になっていた。

ミヤマカラスアゲハは、終齢になるとすっごく怒りんぼになる。

今日もケース蓋を開けた際に角を出していた。





2号は大きさ的に終齢になるのは3日後かな?

だいぶ食欲は増している。








20.9.12


1号は食欲旺盛。

足りるだろうと多めに与えても、朝になるとほぼなくなっている。

とても順調ということだろう。





2号は徐々に大きくなり、昨晩遅くからこの態勢でジッとしている。

今晩か遅くても明日には終齢になるだろう。








20.9.13


本日ちょうど0時、2号が終齢に脱皮した。

脱皮前に激しく動いている時から気づいていたけど

邪魔したくないので全て脱ぎ終わってから撮影。








20.9.14


2号は順調そうだ。


今日は1号ちゃん。

ちょっと懸念事項ができてしまった。

昨日未明から本日夜まで外出した。

出かける前に、たっぷりと葉っぱを用意していった。

今日帰宅すると、あれ?そんなに食ってないの?と思うくらいに葉っぱが残っていた。

カミさんに聞いてみると、「足りなくなったら大変だから、外の葉っぱを入れておいたよ」と。

気が利く出来た奥ちゃまだ!と喜びたいところだったけど…

過去にマダラヤドリバエにやられた教訓から、今は葉っぱを入念に洗ってから与えている。

このヤドリバエは、幼虫に卵を産み付けず葉っぱに産んで、それを幼虫が食べて体内に侵入するヤツ。

今の我が家のカラスザンショウは、あまり状態が良いとはいえない。

洗ってる時も、怪しいな〜ってのが付いていたりする。

1号ちゃんは、洗ってない葉っぱを一枚弱食していた。

カミさんを責めるわけにはいかないので…

ヤドリバエの卵を食っていないことを切に願うばかりだ。








20.9.15


1号はぷんぷくりんでもうMAXに近い大きさ。

そろそろ蛹化準備に入りそうだ。





2号は成長が遅れているけど順調っぽい。

なんか前から色素が薄いけど、そろそろ解消されてくるかな?










20.9.16


1号はまだ食っている。

明日辺りには変化がありそうだけど…





2号は本当に色白さんだね。








20.9.17


本日未明、1号が蛹化態勢に入った。

カラスザンショウの葉裏で糸掛け… 葉っぱの裏なの?

管理しにくくなるけどしょうがない、無事にいってくれればいいや。

そっとしておきたかったので撮影はなし。


で、今朝見てみると…







落下していた…

マジか、ここまで順調だったのに…


朝から出かける予定だったけど、事情により延期にして正解だったかな。

急遽とりあえずの対策をしてみた。





ティッシュを丸めて、ここに前蛹を入れる。

内側にツルツルのクッキングペーパーを巻いた方がいいのかなと思ったけど

隙間を広めにしたのでこれで大丈夫か?







おなかの黒いのは傷ついて体液が出たのではなく、軟便が付いちゃったものなので心配ない。

とりあえずこれで様子を見る。

蛹化は明日未明から午前と思うので、うまく蛹になってもらいたい。





20.9.18


午前1時過ぎ、思っていたよりも早く蛹になった。

無事に殻を脱げたようでよかった。

殻を取り除くのに、手の上にそっと出して元に戻しておいた。

数日したら、蛹用の固定できるものを作る予定。







2号はようやく大きくなってきた。

このままずっと色白のまんまみたいだね。








20.9.20


この2日でグーンと大きくなって、はち切れんばかりの体に。

我が家のカラスザンショウがもうほぼないので、初めてキハダを入れてみたところ

全く問題なく食していた。

これで安心して最後までいける。








20.9.21


体長はもうMAXかな? 昨日とほぼ変わらない。

明日くらいには動きがありそうな気配。








20.9.22


18日に蛹化した1号ちゃん。

頭部や腹部が少し変形しちゃっているように見えるけど

何度もピクピクと動いて元気なので、寄生の心配はなさそうだ。









本日、蛹固定装置を設置。

大袈裟なネーミングも、けっこうざっぱちゃんな出来上がり(笑)

ボンドで固定しようとしたけど、なんかうまいことくっつかなそうだったし

落下が怖いのでこんな感じに仕上がりました。

一応、滑り止めの意味を込めて、割りばしにティッシュを巻きつけておいた。







本来ならば越冬蛹になるんだろうけど、室内がけっこう暖かかったので

月末くらいに羽化しちゃうんだろうなと思っている。





20.9.24


ずいぶんと成長が遅かった2号ちゃん。

昨日からあまり食ってないなと感じていたけど、なんかダメそうな気配になってきた。

1号は一週間で蛹化態勢に入ったけど、2号は10日以上経っている。

初夏のミヤマカラスアゲハでも、まったく蛹化しようとしなかった。

異常がある場合は、このパターンなんだろうか?

食草変更は原因ではないと思う。

元から成長がだいぶ遅れていたので、何かしらの病気だったのかも。

そういえば、ミヤマカラスはすぐ怒るけど、2号は一度も威嚇に角を出さなかったっけ…


1号に無事羽化してもらうしかない。





↑から約1時間後、2号は下に落ちていた。

力尽きてきたのかなと見てみると…





ん? 前蛹?

さっきまで下向きになって微かに動いていたけど…

よく見たら、ほんの少しだけ軟便っぽいのがあった。

弱々しく見えたけど、なぜか下向きで蛹化態勢に入っていたんだろうか?

それか、夜中のうちに糸掛けしたけど、糸が外れて宙ぶらりんになっていたのかも。

なんにしても、少しだけ光が見えてきたので、1号の時と同じ処置をした。

一度はダメだろうと思ったので、覚悟をしながら見守っていく。








20.9.25


2号は今朝、蛹になっていた。

1号と違って、撮影中手にとっている間、全く動かなかったので

無事かどうかは今のところ不明。

数日このまま様子を見てみる。












20.9.27


2号を蛹固定装置(笑)へ移動させた。

色が褐色じみているけど、動いたので生存は確認できた。

腹部が短くなっているので、羽化した際に何かしらの異変はあるかもしれない。







1号もついでに…

こちらはピクピク元気に動いていた。








20.9.28


今朝出かける時は昨日と変わらなかったが、夜帰宅すると一変していた。

今夜出るかなと思っていたけど、背中がまだ黄色っぽいから明朝かな?

起きたら羽化してました〜のパターンもあるかも。








20.9.29


午前1時半。

TVを消していたので、微かなパキっという音に気が付いた。

































♂でした。

前蛹で落下していたので心配されたが、無事に完品で羽化することができた。

一時間ほどして、そろそろ固まりつつある頃なので、手に乗せて撮影してみた。





















角度によって光加減が違う。

ストロボだと、どうしても緑が強くなってしまう。

本当ならば日光で撮りたいけど、朝にはもう元気すぎてしまうので脱走の危機がある。

一応それっぽくは撮ってみようかな。




朝、室内で再度撮影。

多少は青さが出ていると思う。










20.10.2


綺麗なうちに、もう少し撮っておいた。







午後、ちょうどお食事中だったのでパシャリ。








20.10.4


このページは画像が多くて重くなっちゃうので画像はなし。

見た目は変化がないのでご了承ください。

2号はまだ羽化しなさそうだ。

あと3〜5日かな?

遠征に出かけるので、羽化には立ち会えないかもしれないなぁ…





20.10.10


1号は綺麗な姿のままでいてくれている。







遠征中、我が家へ確認したら、2号は7日に羽化したとのこと。

帰宅が未明だったので、本日の昼に出してみた。









残念な翅になってしまった。

いろいろあったからしょうがない、無事に羽化してくれただけでもよしとしなきゃ。

おなかの感じから♀っぽい。

とりあえず、1号と同居させておく。





20.10.11


今朝、1号がお亡くなりになっていた。

画像よりも実物の方が断然綺麗だったので、それを残したかったな。





20.10.17


本日、2号もお亡くなりになった。

綺麗な姿で羽化させてあげられなくてごめんね…



観察レポ トップへ