観察レポ =ムラサキシャチホコ 15-(2)=


15.8.19


今年二度目のムラサキシャチホコの観察。

寄生率が高いので、♀を見つけて採卵させたいと思っていた。

そうしたら… なんということでしょう…

昨日の散策の最後に、♀らしき個体がいたので確保した(散策レポ520 最後の方を参照)。

本日…









よっしゃ! 12個の卵を産んでいた。 ちょっと多いけどね…

親の擦れ方からして、無精卵ではないだろう。

無事に孵化してくれることを祈ろう。





15.8.22


20日に親は落ちたけど、卵は50個ちょっとに増えていた。

頑張ったね、お母さん… っつーか、頑張りすぎ〜!

あちこち枯葉だらけというのも楽しそうだけど、小さい割によく食うし、個別管理しなきゃいけないだろう。

なので、5つくらい面倒をみて、いくつか里子に出してあとは現地にリリースする予定。


上は19日撮影の卵で、下は20日に産んであった分。 色の違いがわかる。

先に産んであった卵は近々孵化しそうだ。










15.8.24


前日の夜からおでかけしていたが、本日夜に帰宅すると5個体が孵化していた。

卵が真っ黒になったりしたので、まさかの無精卵!?などと心配したけどよかったよかった。

初齢からこんな容姿なんだね。


葉に産み付けられていた卵から孵化した1個体はそのままに、残り4個体はケースの卵から孵化したので

今日とってきた葉へまとめて移動させた。

野外では、一枚の葉に1個体しか見たことがないので喧嘩するかもしれない。

数日の間でも仲良くしてくれれば…












15.8.25


今日は孵化ラッシュになるかと思っていたが、思ったほど孵化しなかった。

2個体が事故でお亡くなりになってしまった…



まとめておいた4個体は、置いたその場で食っているのでしばらくは大丈夫そう。

端っこから食うのかと思っていたけど、こういう感じで食べるんだね。





ちょうど孵化のシーンにも立ち会えた。








15.8.26


孵化率が良くないみたい… 今のところ、生存しているのは5個体。

多すぎても困るんだけど、もう少しいてもよかったかな…

昨日カメラがぶっ壊れたので、借りたカメラで撮影したけど、小さい画像になってしまったため

少し幼虫は小さく写ってます。












15.8.27


結局孵化は打ち止めのようだ。 5個体と思っていたら 4個体だった。

里子だのリリースだのと言ってる場合ではなくなった。


今日、1個体が2齢になっていた。

1齢の幼虫(画像2枚目)と比べると、ずいぶんと頭でっかちだ。










15.8.30


未明、ジッとして動かなくなっていた。







午後、無事に3齢になっていた。 見た目は2齢時とあまり変わらない。

これからは食いも増すだろう。 無事にいってほしい。










15.8.31


だいぶしっかりしてきた。

けっこう食うけど、自宅近くで状態の良い木を数本見つけたのでバリバリ食ってほしい。





1個体里子に出て、現在3個体を管理中。

基本的に1個体をモデルとして載せていくが、時たま他の2個体も登場する予定。

今のところ、この子が一番成長が遅い。





15.9.2


頭の後ろが盛り上がってきたけど、顔が二つ並んでるように見える。

黒いお面をかぶってるみたいね。

脱皮は近そうだ。 このまま無事にいってほしい。








15.9.3


今朝、4齢に脱皮していた。

ガッシリとして、大きくなったように感じる。










15.9.5


でかい葉っぱがすぐに減る…

順調にきている。







残りの2個体のうち、1つが落ちていた…

原因が不明だけにちょっと不安。


もう1つは脱皮寸前。

先日も脱皮前にお面をかぶってるように見えると書いたけど、終齢前のはなんか怖い(苦笑)

頭だけ先に取れかかってるのか?







4時間後、無事に終齢になっていた。








15.9.6


モデル個体もいよいよ終齢になりそうだ。





クローズアップして掲載。







お面(古い頭)は空洞になってるっぽいね。

夜、無事に脱皮終了。

しばらく待って、自分の皮を食し始めた時にちょっとお邪魔して撮影。








15.9.9


ムラサキシャチホコは弱いんだろうか? それとも、若い木の葉っぱが合わないんだろうか?

今まで活躍してくれたモデル個体が昨日から全く食わず、嫌な予感がしていたが本日落ちた…

来年以降、もしまたやる機会があったら、昨年とってきていた大きい木から葉をとってこようと思う。


モデル個体よりも一日早く終齢になった子…

唯一の個体になってしまったが、本日昼の様子を。











雨天なので濡れちゃったけど… 変色が始まった。

この撮影時はまだ食っていたけど、夕方になって下でおとなしくなり、夜には蛹化準備に入った。

予期せぬ死がありこれが最後の個体なので、見づらいけど撮影はこれでご勘弁を…

蛹になったら取り出すかもしれない。










15.9.10


ケースの大きなシール面を下にしていたので、ちょうど重なっちゃってしまったのが残念…

お尻の部分しか見えませんが… 蛹になったら別の容器に移そう。








15.9.12


今朝、無事に蛹になっていた。

十日前後で羽化すると思われるので、綺麗な芸術作品を心待ちにしたい。












15.9.19


蛹化から一週間… 生きてるかな?

昨年の今頃は十日ほどで羽化していたので、そろそろ注意深く観察しようと思う。








15.9.23


今朝7時半前に羽化を確認。

そろそろだろうと、3時過ぎまで粘って観察してたのに…







カーテンを開けて明るくすると暴れて止まらないので、仕方なくストロボ撮影。

似た画像が多いですけど、ちょっと角度を変えて撮ってみたいのでご了承ください。































落ちついたので、そっとカーテンを開けて撮影。













午後、再度自然光で。

ストロボを使わない方が、立体感が損なわれないような気がしたため。

曇っていたので少々暗いのが残念。















昨年は羽化に気付かずかなり擦れてしまったけど、今年は羽化して間もない姿を撮影できた。

いつ見ても素晴らしい芸術作品。

♀なので、フェロモントラップ作戦を実行してみたいけど、この時期に野外で成虫がまだいるかな?



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