観察レポ =ムネアカハラビロカマキリ=


さすがに謎ではなくなってきたので、今回からタイトルを変更しました


22.10.3


本日の夜中、突発的に出かけてきた。

ヒメカマキリの♀がいればな〜というのが本命だったが、昨年ほぼハリガネムシに寄生されていた

ポイントでムネアカハラビロカマキリが2個体いた。

1個体目は腹がパンパン、2個体目は少しスマートで小さめの個体。

発見時の画像は、散策レポ1003の後半、10月3日のところにあります。


両方確保し、現地でチェックできなかったので、帰り道でハリガネチェック。

どうせやられてるんじゃないかなって思っていたら、両方ともシロだった。

パンパンの方は問題ないけど、小さい方はハリガネムシ脱出後の可能性もある。

エサをやってちゃんと完食すれば、完全にシロの判定を下そう。


で、帰宅後に念のためもう一度ハリガネチェック。





とりあえず一安心といったところだ。



昼、エサを確保して2個体に与えてみた。

パンパンの方は想像通り完食した。





小さい方は、エサにカツンとやるけど捕まえず… 怪しい。

今回は、卵1つ産んだらリリースしてこようと考えているので、その時まではウチにいてもらう。





22.10.7


一昨日、捕獲場所付近へ小さい方はリリースしてきた。

ハリガネムシ脱出後でどうせ食べられないので、自然で息を引き取ってもらう。


もう1個体は、卵を一つ産むまで家にいてもらう。

食欲はすごく旺盛。

腹がパンパンだから、近く産卵で食欲がなくなるかと思いきや…

今日現在はまだ産卵モードに入っていないようだ。










22.10.9


食欲は旺盛で、蛾を中心にバッタなどもたまに与えている。

昨日から、上のケース蓋をちょくちょく歩き回る。

コーリングはしておらず、産卵行動もまだ見せていない。

狭いケース内でのストレスが原因かもしれない。

そんなことから、本日はかなり長めに部屋内を散歩させた。

変化が出てくるのは、もう数日経ってからかな。








22.10.10


本日、お尻を付ける産卵行動を始めた。

広いケースに移したけど、足場がしっかりしている狭いケースへ戻した。

1〜2日で産卵すると思われる。

画像は見にくいけど、開けるとやめちゃうのでケースの外から。








22.10.12


10日に産卵行動をしたが、結局産まず。

11日の朝、カーテンを開ける時はお尻を付けていたが、明るくなるとやめてしまった。

過去の観察を改めてチェックすると、夜間に産卵を始めて朝に産み終わっているね。

ということで、いつも遅くまで起きているので、夕方から外に出して真っ暗な場所へ設置。


本日朝5時半に確認してみると、目論み通り産卵していた。

まだ産卵中だったので、画像はケース外から。





昼、産卵は終了したので卵をじっくりと確認。

腹がパンパンだったもんね、けっこう大きめの卵嚢だ。







今晩、捕獲現場へリリースしに行く。





23.4.12


産卵からちょうど半年、北側の通路で管理している。

孵化は5月下旬頃と見込んでいる。

蓋に産卵したので、逃げ出す可能性があるため、剥がして紙にノリで貼り付けた。

見栄えは今イチだけど、外来種扱いなので安全性優先で。








23.5.22


本日、孵化しているのを確認。

午前の段階で、40くらいが出てきていた。

今年はイモムシ観察が多忙のため、ちょっとカマキリ観察のテンションが上がってきていなかったり…

一応6個体を個別ケースに確保したけど、今後3つくらいで面倒を見ていくかも。

エサ確保の際に、カマキリが挟まって…という事故が過去に何度かあったのでリスキーではあるけど。

ほぼ確実に外来種という判定となっているため、捕獲現場にリリースするかは慎重に判断したい。












23.5.24


結局、40個体ちょっとの孵化でストップしたようだ。

大きな卵嚢だったけど、案外出てこなかった印象。

6個体は一日一度エサを与えている。

40ほどはリリースを考えたけど、自治体によっては駆除をお願いしている所もある。

特定外来生物になっていないので、リリースもOKかなと思うけど、もう少し考えようか。

あと数日で生存率はだいぶ減ると思われるけど…








23.6.6


6個体のうち、1個体が今日落ちていた。

おそらく原因は脱水か?

エサは三日に二度与えていて、たまに一日二回にしていた。

エサ切れや事故はなかったので、それしか考えられない。

急遽、5個体に霧吹きで水を与えた。

過去も水を手から飲んでいたことを考えると、今後は気を付けなければいけない。


残りの30数個体、正確には20個体ちょっとだった。

ということは、孵化したのは30ほど。

で、これらはどうしたかというと、いろいろ考えリリースをためらったのでそのまま放置していた。

当然のことながら、エサも水も与えなかったわけだから…

そんななか、2個体だけまだ生存していた。

孵化して15日、飲まず食わずで生きていることに感服。

敬意を表して、この2個体は面倒を見ることにした。

まずは水を与えると、すぐに吸い始めた。

少し元気になってエサ与えたら、1個体はすぐに完食した。

もう1個体は微妙かも…

これからは遅れを取り戻すべく、成長していってほしい。

画像は水を飲んでいるところ。








23.6.7


意外な展開…

昨日から管理を始めた2個体のうちの一つが2齢になっていた。

飲まず食わずだったんじゃないの!?

ムネアカハラビロは、若齢期の共食いは全く見たことがなかったんだけど

知らないところで食っていたのかな?

他のはまだ初齢だけど、孵化から二週間を経過しているのでそろそろだと思う。










23.6.12


本日未明、玄関前に小さな蛾がいたので、2齢に与えてみたら食べた。

もう1個体は、昨晩小さめのクサカゲロウを食べた。

少し大きいかなって思えるものもしっかり食している。


今の時点で、2齢になっているのは3個体。

初齢はコバエ類をメインに、2齢には少しずついろいろ与えてみたい。








23.6.19


脱皮がうまくいかなかったのがいたりして、現在5個体を管理中。

1個体が3齢になっていた。

このくらいになってくるとしっかりした印象だ。








23.6.27


とりあえず、一番早い子を中心にお送りしていく。

本日、4齢になった。

小さいコバエなんかは片手で捕まえ、20秒もあれば完食。

LEDになってからは、小さい蛾などの飛来が極端に減ってしまったので

ちょっとエサ確保に時間を割かなければいけなさそう。










23.6.30


やはり脱皮が一番の鬼門だな…

足場や乾燥は関係ないのか?

出来る限りの対応はしてみるけど、基本的にはそうなったら脱落という判断。

現在、4個体が順調にきている。

一つでも無事に羽化してくれたら成功と考えている。


一番大きい子は、そこそこ大きな蛾でもひるまず食いにいっている。








23.7.5


脱皮失敗が続いているが、一番大きいのが無事5齢になっていた。

全3個体となってしまい、他は4齢と3齢だ。








23.7.7


俺様の血を狙うなんざ、いい度胸してるじゃねーか…

優秀な護衛がついてるから怖くないんだじょ!








23.7.9


一番大きいのは、ほぼ自分の体サイズの獲物も食す。

逞しくなったね〜。

脱皮失敗せず、このまま順調にいってほしい。








23.7.14


ヤバいな…

小さいのが脱皮失敗。

順調だった一番大きいのが超ピンチ…

体も大きくなったので、9日の画像のように足場がしっかりしている大きめケースに移した。

脱皮態勢の感じで、天井に張り付いていた。

日数的に早いなとは感じていたけど…

3日経っても脱皮せず、位置は変わらずでエサも捕らず…

おかしいなと開けてみると、なんか足が引っ掛かっていたようだ。

すでに弱っており、エサも捕る気配がない。

水分は舐めているけど、こうなるともう厳しいだろう。





23.7.20


そんなわけで、残り1個体となってしまった。

残ってるのは、2番目に大きかった個体で、現在5齢と思われる。

脱皮はあと二回はあるはずなので、うまく脱皮してくれるかが焦点。

順調にいってくれることを願うしかない。








23.7.31


24日、脱皮していたけど、後脚が脱皮失敗…

難しいね、カマキリの飼育は。

流水で皮は脱げたけど、左後脚はバカになっちゃってる。

この脚では次の脱皮はうまくいかないだろうけど

最後の1個体だし、もう少し観察を続けることにした。

後脚以外は全く問題なく、エサはちゃんととれている。








23.8.2


あれ? 脱皮した。

これで終齢なのかな?

心配していたけど、無事に脱ぎ捨てられたようだ。

左後脚は少し踏ん張りが利くようになったかも。








23.8.10


終齢なのかな?

サイズ的には、もう一回脱皮してから羽化っぽい気もする。

たぶん、あと一週間前後で脱皮して、8月末に羽化かと。

野外だと、8月下旬から9月上旬で成虫が見られるようになるので。

室内管理なので、少し早まるのかもしれないけど。


一昨日、ちょっと大きいかな〜と思いつつ、ツマキシャチホコを入れたら素早く捕まえた。

ずいぶんと逞しくなったもんだ。

本日は、モンクロシャチホコを平らげた。

LEDで虫が飛んでくるのが減ってるのと、今年は我が家付近でバッタ類が極端に少ない。

エサ確保に苦労しているけど、あと数週間で終わるので、無事に羽化させてあげたい。








23.8.16


前回の予想が大まか当たったようだ。

一昨日、蛾を与えたけど食べなかったので、脱皮は近いと思っていた。

本日、終齢に脱皮していた。








23.8.26


終齢になって10日が過ぎ、そろそろ羽化する頃。

エサは切らさず与えている。

心配された脚は治った?

めっちゃ高速に違和感なく走る。








23.9.5


3日から、エサを入れても齧るだけで食わないようになった。

そろそろ羽化だなとそっとしておいたけど、今夜ようやく…





無事に脚は抜けていて、お尻はくっついたままなので取れないのかとそっと剥がした。

結果的に、このお尻はそのままにしておいた方がよかったみたいね。

脚が踏ん張れる状態ではなかったので、そっと地べたに置いた。





けれど、なんか違うなと思い、踏ん張れるところまでケースを持ち上げて

この状態で様子を見ていくと…







徐々に翅を伸ばして、無事に羽化することができた。

翅が伸びきるまで、想像以上に時間はかかった。

今晩はこのままそっとし、明日改めて撮影しようと思う。





23.9.6


そんなわけで、無事に羽化して固まったので本日昼に撮影。

綺麗な女の子だ。

一旦は脱皮の際に脚がおかしくなったけど、後の脱皮で回復して今は普通に歩ける。

1個体だけになったけど、完品といっていいだろう。

ムネアカにしては若干小ぶりかなって気もしないでもないけど、違和感はないサイズだ。

今後は、現段階で特定外来生物ではないので、捕獲場所へリリースしようかなと考えている。

現地ではハリガネムシのリスクがそうとう高いので、あとは自然に任せたい。
















23.9.20


昨晩、捕獲場所へリリースしてきた。

最後に一時間ほどトラップで置いて、その後逃がす予定だったけど

想定外の先行者がいて、置きたい場所へ置くことが出来ず…

話したら、すでに5つほどを確保したらしいので、こりゃ♂は飛んでこないかな?

予想通り何も来ていなかった。

ちょっとイライラする事案があったので、撮影するのを忘れちゃった…

先日たくさん撮っておいたのが救いだ。


無事に羽化させることが出来たので、ムネアカハラビロは今後持ち帰ることはないだろう。



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