観察レポ =オカモトトゲエダシャク=


14.4.9


3月10日の散策中に、産卵直後のオカモトトゲエダシャクを発見 (散策レポ434参照)。

100個以上あったと思われる卵をいくつか持ち帰った。

毎日観察して、孵化しないな、ダメかな?と思っていたが、本日一斉に孵化していた。





全部で7個体いた。

食草は幅広いらしいので、とりあえずサクラとケヤキを準備した。

サクラは大丈夫と思うが、ケヤキの食いが悪かったらコナラに変更しようと思う。


この種は羽化させるのが難しいとか…

なので、なおさらやってみようと思ったわけだが、とりあえず一つでも羽化させるのが目標。










14.4.10


サクラチームもケヤキチームも葉に移らずうろちょろしてるのがいたので、

昨日夕方両方にコナラも追加した。

今日は、1個体だけまだ彷徨っていたけど、他のは食っている様子でどの葉にも食痕があった。

でも、一番人気はコナラかな? ひとまずは安心といったところ。








14.4.15


なんだかんだで、コナラはあまり人気がないようで、サクラとケヤキに食いが集中しているようだ。

コナラは芽吹いたばかりの葉だったから、食いづらかったのかもしれないけど、

とりあえずサクラとケヤキでいってみる。


もう2齢になっていると思われる。

普段は、こんなふうに体を丸めてジッとしている。





葉っぱ交換の際、歩きだしたので一枚。

ピンがお尻にいっちゃったのはご愛嬌…








14.4.16


昨日の撮影後に葉を交換。 その際、1個体落ちているのが確認できた。

とりあえず、食っている葉ごとにケース分け。

サクラ4、ケヤキ1、コナラ1で管理していく。

しかし、クネってよじれてるけど苦しくないのかな?

この段階では、カタツムリの糞に擬態してる?








14.4.17


なんかうまいこと写真が撮れてなかったので、今日も一枚撮っちゃった。








14.4.18


ケヤキで管理している個体が一番大きい。 これはもう4齢くらいなのかな?

白い模様が目立つようになってきた。





他はみんなこんな感じ。 3齢?

だいぶ葉を食うペースが速くなってきた。








14.4.19


昼の休憩で戻ってきた時、ちょうど脱皮していた。

刺激したくないのでそのまま観察し、次の休憩で戻ってきた際に撮影した。

終齢なのかな? 色は褐色型のようだ。








14.4.22


とりあえず、現在のところはみな順調そうだ。

まだ終齢は1個体だけなのかな? 残りは3齢〜4齢っぽい感じ。










14.4.23


今日は終齢と思われる個体が3つに増えていた。

そろそろ終盤かな。 無事にいってもらいたい。










14.4.25


最近、丸まってるとこの写真ばっかりだなと思ったので、お食事中の様子をパシャリ。








14.4.28


出演頻度が一番多かった褐色型の終齢、昨晩から葉を食わなくなり、

本日未明にはケース内を歩き回っていた。

蛹化態勢に入ったとみて、予め湿らせておいた土を用意していたので移動。







しばらく見ていたけど、潜る気配は全くない。

検索してみたけど、本種の蛹画像やどのように蛹化するのかの記述が見当たらない。

土中と思っていたけど、枯葉に繭を作るのかもしれないので、昨年別種で使ったケースへ移動させた。

見ていると、枯葉に興味がありそうな雰囲気だったけど、明日早いのでちょっと付き合ってられない…

一応、新聞紙を破ったものも入れ、これでしばらく様子を見ることにした。





起きたら姿は見えなくなっていたので、無事に潜ったのだろう。

しばらくしたら掘り返して、別所にて蛹を管理しようと思う。





14.5.1


29日に終齢1個体が土に潜った。 二週間ほどしらた掘り返してみよう。


他の4個体のうち、3つは終齢に。 1つは脱皮失敗(?)で落ちてしまった。

残りの終齢は全部黒いタイプ。

1つは蛹化の際、土を使わずティッシュで観察してみようかと思っている。





14.5.2


昨日の夜に1個体がうろうろしていたので、ティッシュを入れたケースに投入(下画像)。

しかし、丸一日経っても潜らないので、針葉樹マットを湿らせて入れたら潜ったようだ。


他の2個体も今晩動き回っていたので、土と針葉樹マットへそれぞれ移動。

どれも潜ったようなので、しばらくしたら取り出してオアシスにて管理しようと思う。








14.5.16


潜って二週間が経ったので、葉裏に繭を作った個体からオアシスへ移動させよう。





土をはらうとちっちゃな繭。 想像以上に頑丈だ。

慎重に剥いでいくと…





あれ? まだ前蛹だったの? 悪い事しちゃったね…

万全を期すため、あと二週間くらいしてからにしよう。





14.5.17


本日未明、チェックしたら繭から出ちゃってた。 あらら…

土の上で蛹化はうまくないだろうから、昨日作っておいたオアシスへ移動。

また出てきちゃいそうなので、紙を挟んで500円玉を上に乗せておいた。

これで落ち着いて蛹になってくれれば…










14.6.5


月末の段階で蛹化しておらず、なんかクタ〜ってしていたのでダメなのかと思った。

本日未明に確認すると、無事に蛹になっていた。

小さいけど、ツヤツヤでとっても綺麗だ。

他の繭4つのうち2つを回収。 繭を破らずに管理していく。








14.9.10


前回、繭を2つ回収と記載したが、その後に残りの2つも掘り起こした。

乾燥した土と、多少湿り気のある土へ2つずつ。


オアシスで管理している個体は、定期的に加水している。

本日3ヶ月ぶりに撮影。 腹の部分は黒くなってきている。

見た目は大丈夫そうに見えるけど、果たして生きてるのだろうか?








14.9.18


生きてるのかどうかは知らんけど、順調そうにきていたように思えたが…

湿気が多すぎた? 腹部にうっすらとカビが生えていた。

撮影する間もなく除去したが、ちょっと厳しそうかな…

観察を強化して、またカビが生えてきたら除去作業をしてみる。





15.3.10


羽化させるのは難しいというので、やってやろうと始めたオカモトトゲエダシャク。

そろそろシーズンなので、出てきてもいい頃だ。



オアシスで管理していた個体。

カビは除去しようとしたけど完全には取れず、ひどくなっていないのでそのままにしておいた。





カビは相変わらず残っている。 厳しいかな…




残る4つは、土と針葉樹マットで2個体ずつ眠っている。

カビが嫌なので、一切 加水・加湿はしなかった。

ある程度の水分はいるんだろうか? 乾燥しきってるとダメなのか?

カビも嫌だけど、そういう心配もあったのは事実だが、

他の蛾は加湿がいらないのが多かったのでそうした。


二月中旬くらいに掘り出して、ティッシュの上にて管理することに。

その際、繭を柔らかくする意味も込めて十日に一度くらいで水に浸した。

毎日チェックしてはいるけど… で、本日の様子。





あれ? シミがある…

ケースの上を見てみたら…







お〜っ、羽化してるじゃないか! 蛹期間の加湿はなくても大丈夫だったみたい。









♂だね。 時期も合っているので、明日にでも捕獲現場付近にリリースしてこよう。

我が家周辺ではオカモトさんは見たことがないし…

そうなると、残りの蛹も羽化するかもしれないので楽しみに待ちたい。





15.3.30


3月も終わろうとしている。 1個体のみ羽化という結論を出す時が来た。

当初の目的は、『1つでも羽化させる』 だったので、そういう意味では成功なのかな?


4月一杯はこのまま残しておいて、出てきた際にはアップするけど、一応これで終了とする。



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