観察レポ =シンジュキノカワガ-2=


24.8.23


今年もシンジュキノカワガの観察レポをやっているが、本日新たなステージに入る。

羽化したら交配させてみようと考えていたが、小さい幼虫が落ちて残り2個体に…

その2個体とも無事に羽化しても、両方♂だったり♀だったりの可能性があるので

あと2個体ほど追加しようと捕獲現場へ向かった。


目的を達成し、ちょっと離れた木を見に行くと、小さめの幼虫がけっこういたので2つだけ確保。

で、エサ用の葉っぱをハサミで切って、ゴミやハゴロモ幼虫などを除去していた時…







え〜!? これ、シンジュキノカワガの卵でしょ?

切った枝の葉っぱ三枚にこんな感じで付いていたので、お持ち帰りすることにした。


帰宅してから調べると、シンジュキノカワガの卵で間違いなかった。

羽化した子たちで交配させようと考えていたけど、卵が手に入ったのならその必要はなくなった。

見た目的には産卵してまだ間もない感じなので、5日後くらいに孵化かな。





24.8.25


予想よりも早く孵化した。

3つの卵塊のうち2つから。

若齢時は落ちそうなイメージがあるので、ある程度大きくなるまでは全部見守っていく。












24.8.26


昨晩、葉っぱを取りに行き、幼虫を移動させた。

下の方に多くいると思われ、撮りづらい上にいた1個体を撮影。

ケースには見当たらないので、全部元気なものと思われる。








24.8.27


まだ初齢かな?

背中に黒い点が見えるので、2齢になっているかも。








24.8.28


家の近くで食草を発見できればいいんだけどねぇ…

今のところ、片道30分ほどかけて、散策地二ヶ所で調達している。

ま、ついでに少し歩いてみればいいんだけど。


シンジュキノカワガ24の若い幼虫をリリースするのと、観察しにくいので小ケースで撮影できるよう

葉っぱの調達をしなくてはということなので、未明に捕獲現場へにわか雨の中行ってきた。


葉っぱは、現地で切りたてを収納したので新鮮。

帰宅して、とりあえず3個体をこちらへ移動させた。










24.8.29


本日、1個体が2齢になっていた。

初齢は脱皮が近くなると、点々が見えてくる感じだね。

2齢は黒点がハッキリし、毛がかなり長くなった。










24.8.31


別ケースでは、もう少し成長が進んでいるのがいるが、基本このケースの3個体をメインにお送りする。

1個体が脱皮した。

これで3齢だと思うけど、もしかしたら齢が進んでいる可能性も…

他の2個体は、すでに脱皮して模様がハッキリしている(2枚目)。










24.9.1


4齢っぽいかな?

落ちるのは一つもなしで順調。





順調すぎて、困ってきた。

いくつかお譲りしたけど、それでも30個体近くいる。

食草の減りが早くなってきた。

お譲りした分も順調にいっているようなので、ここいらで5〜6つだけ残して

今晩リリースしてこようと考えている。





24.9.2


大きいケースの約20個体を見ると、ほとんどが4齢になっていた。

これからは食いまくるので、エサの調達も管理ケースもきつくなる。

昨日書いたとおり、昨晩捕獲現場へ5つを残してリリースしてきた。


大きなシンジュの木が数本あり、ザっと見ただけで終齢から2齢くらいの幼虫がたくさんいた。

この幼虫たちが9月下旬〜10月に羽化してここに産卵するだろう。

もう一度大発生すると思われるので、秋は木が丸裸になっちゃうだろうね。


本日、1個体が終齢に脱皮した。








24.9.4


食いまくっております(汗)








24.9.5


どれも大きくなっている。

5個体全て終齢だと思われる。

黒の模様が濃いのと薄いのがいるけど、これは個体差か?








24.9.6


未明から明け方にかけて、立て続けに3個体が歩き出した。

1個体は家にあったゴツゴツしたクヌギを入れたら落ち着き、その後繭作りを始めた。


他の2個体は、家の周りを歩いて、よさげな枝を折って収納。

1個体はすぐに落ち着いたので、これで大丈夫だと思われる。

これでやっと寝れる…







午前、一生懸命繭作りしてます。








24.9.7


昨日の夜には全て繭を完成させた。


残り2つの幼虫は、1つが落ちていた…

本日未明、最後の幼虫が蛹化態勢に入り歩き回る。

昨日繭を作ったのと一緒の枝でいいでしょ?ということで設置。

すぐ隣に作り始め、夕方には完成していた。

あとは羽化を待つのみ。

早くて18日、19〜21日には、全部出ていると予想しておく。








24.9.11


せっかくの機会なので、一つの繭(クヌギで作った繭)を暴いてみた。

シャカシャカシャカシャカ…と音を立たせる中慎重に…









動きは早いけど、よくあんな大きな音を出せるもんだ。

羽化したら、繭の内部の構造を撮影してみたい。





24.9.12


昨日の蛹は、取り出して管理することにしたので、繭の内部を観察してみる。

画像右側が下の部分。

上の方は、幼虫時代の自分の長い毛を括り付けている感じ。

下の方は、10本ほど硬めの細い糸を作り、尾を素早く動かすとここで擦れて発音するようだ。

硬い糸部分は、なんとなく、魚の骨のような感じであった。

けっこうな音なので、何かが近づいてきた際には威力抜群だけど、よくこういう発想をしたもんだ。

試しに、爪楊枝で擦ってみたけど、ちゃんとシャカシャカ音が出た。








24.9.16


眼や触角部分などが黒くなってきた。

クネクネと動いているので、無事は確認できた。








24.9.17


翅の部分を中心に、だいぶ模様が出てきた。

羽化は近い。








24.9.18


微妙に昨日とは違うけど、ガラっとは変化していない。

早ければ今日かな〜と思っていたけど、予定通り明日か明後日羽化かな?

しかし、平べったい蛹だ。





19時、繭の蛹が羽化した。







22時半、今日はB.Dのお食事会だったが、帰宅するとさらに2個体が羽化していた。

もう1個体も近く出そうだ。










24.9.20


昨晩、ラストの4個体目も羽化した。

今晩辺りにリリースしに行こうと考えている。


玄関外にて管理していて、昼前に確認しに行くと…





あれ? 交尾してる!

棒を取り出して撮影し、戻した際に離れたが、これはもう交尾済でしょ。

ここで終了と思ったけど、第三章が始まるかもしれない。





24.9.21


どうしようか迷ったけど、卵からできたし今年二度もやっているので終了する。

本日未明にリリースしてきた。

樹高7〜8メートルほどを中心に、そこそこ大きなシンジュの木が数本あるんだけど

だいぶ食い荒らされてきてた。

パッと見でも終齢幼虫がいくつもいたので、晩秋までは発生を繰り返すだろうけど

葉っぱはいつまで持つだろうか…


第三章(採卵〜)で使おうと思ってた昨日の画像を貼って、今年のシンジュキノカワガは終了。








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