観察レポ =謎のカマキリ=


 『オオハラビロ』 と呼ばれることが多いみたいですが、

正体が判明するまで 『謎のカマキリ』 と記載します


  2013.3 追記 : まだ検証が必要も、『ムネアカハラビロカマキリ』 と仮の名前が付いたようです。
         私が調査を依頼している先生は、DNA鑑定をやっているようですけど連絡がまだ…

  2013.3.26 追記 : DNA検査は難航しているとのことです。 しばらくお時間をくださいとのことでした。





12.9.22


本日、謎カマのポイントへ行ってみた。

先日も夜中に見て回ったけど見つけられず、本日は明るい時間に。

すぐに見つかるかと思ったけど、2時間ほど歩いてやっとこ1個体だけ確保。

綺麗な♂だった。 ここで繁殖しているのは紛れもない事実。

未だに正体は判明していないので、どうであれ早く結論が出ることを望みたい。


カメラを持っていくのを忘れてしまったため、発見時の画像はありません。

同行者さんからカメラをお借りして捕獲後の姿を撮影。

画像のサイズはちょっと大きめに。

普通のハラビロ♂がいたので、比較のため一緒に写ってもらった。 でかいでしょ?







もう一度♀を捕獲して産卵させ、幼虫から観察してみたい。

カマキリの若齢幼虫管理が難しいのはよくわかった。

それなりの原因や対策もわかったつもり。

今日は♀を発見できなかったので、次回ポイントに行くまでこの♂を観察してみようと思う。














12.9.24


このカマキリ、昨年の♀はしなかったけど、時折大きな音を立てて全身ブルブル…っとやる。

これが普通ならばいいんだけど、ハリガネムシが入ってるとか?

現地でロードキルになっていたオオカマキリには、腹にいたハリガネムシも一緒に

干からびていたので気になる…

予定では遅くても再来週にはリリースするので、ハリガネチェックせずにこのまま見守りたい。





12.9.27


夜中、ストレス解消のためにケースから出したら元気に飛び回った。

飛翔シーンを撮りたい…

眼はオオカマほど黒くならないのも特徴か? これはこれでいい味が出ている。










12.10.2


本日、♂のリリースと♀の確保へポイントへ行ってきた。

♂は食が細かったけど、無事にリリースすることが出来て安心。 元気でな…







目が色付いていて、顔がトリノフンダマシに見える(笑)

リリースをやめてまた連れて帰りたくなっちゃった。

昨年のとほぼ同じ大きさだったので体長計測はしなかったけど、

データを残すのにやっぱりしておけばよかったかなと後悔。


♀はというと、散策レポ340 に記載の通り、苦労しながらもなんとか確保できた。







昨年の♀よりも小さく感じるのは気のせい?

それでも70o近くはあると思うけど。 後日計測してみる。

ちょうど産卵して間もないようで、お尻には産卵痕が付いていて腹がペッチャンコ。

良いように捉えれば、ハリガネムシの寄生はないということ。

少なくとも、1個産んでいるので無事ならこの地に子孫は残るはず。

ただ、さっき見た卵はすでに寄生(カマキリタマゴカツオブシムシ)されてそうになっていたけど…


この♀は我が家へ持ち帰ってしばらく観察する。 産卵したらたぶんリリースする。












12.10.7


この♀は産卵後ということもあるけど食欲旺盛すぎる。

連れて帰る途中の車内でも、小さめとはいえバッタを 5つ入れておいたけど、

帰宅したら全部いなくなっていた。 その後も毎日よく食べる。

卵を産んでもらいたいから超VIP待遇。


今晩のご飯は大きめのツチイナゴなので、昨晩蛾を 3つ与えてから20時間腹をすかせた。

ツチイナゴを投入すると、元気よく跳ねまくってカマキリに体当たり。

これにはカマキリさんご立腹!





お〜、かっこいい! 思わず蓋を開けて撮影。







いいものを見せてもらった。 この後心置きなくお食事を堪能した。








12.10.11


我が家に来て10日ほど。

産んだばかりと思われる腹だったけど、たくさん食って今にも産卵しそうなくらいまで大きくなった。

こりゃ、一週間後くらいには産卵するんじゃないか?

VIP待遇でエサを多めに与えてるので、単におデブになっただけかも。





産んだらリリースと思ってきたけど、まだまだ元気なので2つ産むまで面倒を見ようかと考え中。

2つ産んだら一つは寄生防止の意味も込めて、来年になってから捕獲場所へ戻してこようと思う。


今日は大きなエサを食べたので、運動とストレス解消になればとしばらく部屋で放し飼いにした。

あと、ケース内に掴まれる場所を増やしてみた。 多少は快適になっただろう。








12.10.12


夜中に小さい蛾を入れておいて今朝食った。

夕方からイナゴを入れたけど、そばを通っても全く見向きもしない。

思ったよりも早く産卵しそうな気配。 2〜4日後には産むと思われる。





12.10.15


昨晩寝る前にチェックすると、ケース上で落ち着きなく動き回っていた。

時折お尻をケースに付けていたことから、産卵準備と思われた。


今朝起きると…











無事に産卵していた。 もう一個産むまで管理することに決定した。


ずっとジッとしていてまだ食わないかなと思ったけど、モンシロチョウを入れたら反応良く捕まえた。

ケース越しで見づらくすみません… しばらくはこのままのんびりしてもらう。





夕方、そのまま位置を変えていなかったが、卵を回収するため出てきてもらった。

おなかはぺっちゃんこだ。

もう一個産んでもらうので、VIPな扱いで管理を続けていく。














12.10.17


カマのお掃除をしている… と思ってた…






ん? 何をやってるんだい、おまいさん!?


















自切…


昨日、蓋を掴まりやすく新調したので、引っかかってしまい取れなくなったのかと

思ったけど、脚の破片はどこにもなかった。

その際、20分程ストレス解消のためお散歩させた。

歩いている姿は普通に見えたけど…

エサはちゃんと与えているのでやっぱりストレスなのか、何かの拍子で脚を痛めたので

食っちゃったのか… わからない。


中脚なのがまだ救いか。 これ以上自分を食わんでくれ!








12.10.22


昼にツユムシを食った後、夜にかけて何度か嘔吐… 体調悪いの? ツワリ?

ちょっと心配だけど、もうしばらくこのまま見守っていきたい。





12.10.24


未だに食欲は回復せず、産卵するには腹がまだ小さい。 原因不明。

外はだいぶ寒くなってきたけど、まだ動けるうちにリリースしてやった方が

いいかなとも思えてきた。

明日山梨へ行く予定なので、もしかしたらそうするかも。

それまでVIP扱いでエサを3つほど入れておいてあげよう。





12.10.25


急遽病院へ行くことになったので、リリースは来週と考えていたけど、

今日リリースしていたとしてもダメだった。

22日に嘔吐して以来何も食べなかった。

昨晩、エサが目の前を通っても見向きもしなかった。

この種は現地でも早めに落ちている印象があるので、他種に比べて

寿命は短めなのかもしれない。

残念だけど、息を引き取るまで見守ってやりたい。





12.11.14


書き忘れていたね…

確か上記事の翌日だったと思うので、26日頃に落ちてしまった。

できればもう一個産んでほしかったけど、少なくとも我が家に来る前に

一度は産卵していたのでしょうがないか。

来年、卵が孵化したら、ここに続きを記載していく予定。





13.5.24


まだ卵に変化はない。 昨年と全く同じ管理方法をしている。

昨年の孵化が6月5日だったので、6月に入ってからかなとも思うが、

今年は虫の出が早い種が多い。

オオカマキリはGWですでに確認しており、数日前も2齢と思われる幼虫がいたので

油断しないようにチェックを強化していく。





13.6.4


昨日、朝9時過ぎにチェックした時は孵化していなく、今日の朝までおでかけしていた。

帰ってきた際に見てみると、たくさんの幼虫の姿が… まだ孵化中の幼虫もいる。

昨日の昼前後から順次孵化してきたようだ。

画像は午前5時半なので、朝日に注がれた幼虫たち。







とりあえず、1個体だけ確保して室内で観察していく。

来週までに4つくらい室内に移し、残りは元気なうちに現地へリリース予定。









ちょうどコバエが大発生してしまったので、そのビンごと幼虫を移動したケースに収納。

早速捕食している個体もいた。 エサは豊富すぎるくらいあるので、すくすくと育ってほしい。








13.6.11


室内にて管理している個体。

9日に遠征から帰ってくると、エサを食っていない模様。

そろそろ脱皮をするものと思われた。

昨年の教訓から、脱皮失敗を防ぐために足場を作ってやるつもりったけど…


本日起きると2齢になっていた。

画像では後ろ脚が怪しく見えるけど、普通に歩いたり登ったりしているので大丈夫だったようだ。

屋外組からも3個体だけ室内に移動。 ウチでは計4個体を面倒見ていきたい。










13.6.18


やっぱりカマキリは難しいね…

新たに室内に移動した3個体は、脱皮に失敗していたり何故か落ちてたり…

結局、最初から室内で面倒を見ている1個体のみになってしまった。

他のは14日にカミさんがまとめてリリースしてきてくれた。

こんなことなら、もう少し残しておいてもよかったかな…


本日3齢に脱皮した。 当たり前だけど大きくなった。

画像はまだ脱皮して間もないので、刺激を与えないためにケース外から。

この1個体だけになったので大事にしてやりたい。 ♂ならいいな…








13.6.19


孵化日は昨年とほぼ変わらないのに、3齢になったスピードはかなり速い。

昨年は、7月に入ってから3齢になったもんね。

順調といえばそうなので、とりあえず喜んでおこう。


蚊はあまりお好みではないようで、今のところハエと蛾が好きなようだ。

体が大きくなってきた分、ちょっと大きいかなと感じていた蛾まで食っている。

シジミチョウなんかはもう食えるかもしれないね。

サイズが合えば、バッタ類なんかも与えてみたい。 クサカゲロウは食うのかな?

まだちょっと早いけど… いろいろと試したい。










13.6.25


23日夜から家を空けたが、24日に4齢となった(画像は本日)。 6日で脱皮は早いなぁ…

小さいプリンカップで保管しているけど、そろそろ大きめの入れ物に移動させなきゃ。

今日のお食事は初体験のバッタ。 美味しそうに食べていた。










13.6.30


本日ケースを大きめの物に変更。

ちょうどいい大きさの入れ物がないのが悩み。 とりあえず慣れてほしい。

まだ性別はわからないのかな? 現段階では、なんとなく♀っぽい気がしている。












13.7.3


昨日、5齢に脱皮した。

一回り大きくなって、だんだんらしい姿になってきた。 画像は本日撮影。

これで少し大きめのエサも食えるようになるかな?

ちょっと成長が早いような気がするけど、エサを与えすぎなのかな…












13.7.5


気が付けば、仮名の由来であるムネアカ、だいぶ目立つようになってきた。









13.7.7


ケースの掃除をした後、バッタを投入しようとしたら食いついた。

もう、間近で見ちゃうもんね。










13.7.10


やっぱり一週間くらいなんだね、今朝6齢になっていた。

これで終齢だろうか? 大きさ的に、まだ二回は脱皮するかな。

まだ成虫の1/3ほどの大きさだけど、5齢時に比べればだいぶパワーアップした。

腹を見るとやっぱり♀っぽいような…

お尻の縦割れ・横割れで区別するんだっけ? 今度撮ってみようか。












13.7.15


このおなか… 君、やっぱり♀でしょ? それともメタボ?





もう食欲旺盛でエサの確保に苦労する。

あまり与えすぎない方がいいんだろうとは思うけど。


体長は、体を伸ばせば5pくらいかな?

腹が減っていれば、自分と同じ大きさのショウリョウバッタはガッツリ食う。

意外だったのは、カノコガを食わなかったこと。

毒を持ってるとの記述は見たことがなく、そんな意識もなかったけど…

毒はないにしても、食べても不味いのは確かなようだ。

カマキリに限らず、鳥対策の戦略なのだろう。

あと、小さいゴミムシも口にするとすぐに 『オエ〜』 といった行動をとる。

以前、ゴミムシを捕まえてるカマキリを写真に撮ったけど、

『捕ったはいいけど臭くて食えないんじゃないの〜』 なんて書いたのを思い出す。

散策レポのどこかにありますので探してください(笑)


ここまでは順調にきている。 もう羽化までは問題なくいくだろう。

♀だった場合、♂を連れてきて交尾させ、一度産卵させてから

リリースしてみたいなと思ったりもしている。





13.7.18


ここ二日、エサに全く興味を示さなかった。

もう一週間なので脱皮と思っていたけど、大きくなると脱皮するまで時間がかかるみたい。

ちょっと心配していたけど、夜に休憩で一旦帰宅している時に始まった。











ここまで何度か脱皮はあったけど、ようやく脱皮の瞬間を見ることができた。

ケースがクリアではないので見辛くてすみません。

刺激を与えたくなかったので、ケース外からの撮影となりました。


ぶら下がっているところで仕事に出かけ、帰ってくると↓の状態に。

けっこう大きくなった。 これで終齢のはず… 明日、手に乗せて撮影してみよう。








13.8.6


終齢になってからも順調だった。

31日くらいからエサの食いが悪くなり、羽化は近いかもと感じていた。

1〜5日は散策のため遠征していた。

3日、カミさんから連絡があり、「羽化したけど…」 と。

最後の最後で脱皮に失敗してしまったようだ。 前脚がうまく抜けず、変な形になってると。

水を付けて皮が捲れやすくするように指示しておいて、人の手も借りて

皮は取れたことは取れたようだ。 画像はカミさん撮影。









3枚目… 本能なんだろうね、地べたは嫌みたいで必死に横に張り付いたそうだ。


本日未明に帰ってきて状況を確認… 想像以上にひどい状態だ。

触角の部分にも少し殻が残ってるね。

両前脚は全く使うことが出来ず、自力でエサをとることはできない。

夜、バッタは食わなかったけど、小さめの蛾を口元へ持っていったら食べ始めて完食した。

もう自然界で生きていくことはできない。

短い命になりそうだけど、最後まで面倒を見ていこうと思う。


一応羽化はできたけど… もうちょいだったのにね。

あっ、予想に反して♂でした。 ↓の画像は本日未明撮影。










13.8.8


あれから毎日数匹ずつ、小さい蛾などをとってきてピンセットで与えているおかげで、

幾分元気を取り戻したようだ。

口元に持っていくと口だけで上手に食べる。

一旦食いだしたらピンセットを離しても大丈夫。 たまに落としちゃったりするけどね。

画像では脚を使ってるように見えるが、全く掴めず当てがっているような感じ。

あと、スポイトで水を口に出すと美味しそうに飲む。

一時はもうダメかなと思っていたけど、介護をすることによって多少は延命できそうだ。


自分で掴めなくなってから、バッタは食べなくなった。

これは樹上性のため、本来はあまりバッタを食うことがないためか?

草原性のオオカマキリは何でも食うけどね。

ちょっとエサの確保が大変だけど、できることは最後までやってやりたい。








13.8.22


毎日蛾を中心に与えている。 ちょっと大きめなら一つ、小さめなら3つ4つ与えている。

けど、蛾って探すと見つからないもんだ。

完全介護状態だけどとても元気なようだ。

普通に羽化できていたら、もう現地にリリースしていたんだけど…


今後の予定は、捕獲現場へ♀を探しに行ってなんとか交尾を試みたい。

鎌が使えなくて交尾できるのかが心配だけど。

もし交尾ができたとしたら、♀に食われても本望だろう。 交尾の前に食われそうだけど…





13.9.3


あれからも介護を続け、元気な状態は維持している。

27日に撮影した、水を与えている場面を…





さて、先日書いたように、この♂を無駄にしないよう♀を探しに二度行ったが、

どしゃ降りだったり♂しか見つからなかったり…

今日も行ってきて、苦労したけどようやく見つけたので我が家にお連れしてきた。









散策レポ415 の最後の方に掲載しているが、おそらく羽化したばかりの♀なので、

交尾はもう少し先にしたい。


で、家の近辺でエサ探しに出かけた際、ちょうどハラビロカマキリの♀がいたので、

捕獲して比較写真を撮る事に。

現地で見つけた時はちょっと小さめの個体だなーと感じていた謎カマも、

ハラビロと一緒に並んで撮ってみると…





やっぱでっかいわ! 羽化後、どのくらいで交尾できるんだろうか?

とりあえず、一週間ほどはこのままにしておき、その辺りを調べてみる。





13.9.9


カマキリの羽化後、交尾できるのは一週間くらいからのようだ。

約一週間と思われるので、無理を承知でハンドペアリング(?)してみた。

こうでもしないと素ではできないんだもん…







掴まれたら♀も交尾許可を下さないよね…

わかっちゃいるけどやるだけやってみた。 お尻をくっつけてみたけど同じく…


もうどうしようもない、食われたらしょうがないと一か八かで同居させてみた。

すぐに襲われるかもと思っていたけど、一応同種の♂とわかっているのか♀はジッとしている。

せめて♂が壁を登れれば…

♀が交尾モードに入ってフェロモンを出し、♂が本能で力を振り絞って歩いていくという

奇跡的な望みに託す。


現在AM2:35、朝起きて♂の姿があることを祈る…




朝…


ガサガサって音で目が覚めた。 その瞬間、ダメだったかーという気持ちになった。

見てみると、♀がガッチリと♂をホールド。 お尻はくっついていなかった。

交尾はしていない模様。

♂は♀の栄養源となってくれて、交尾ができない身としては本望だっただろう。

無駄な最後ではなかったはず。


これでこのコーナーは終了となります。

♀が未交尾のはずなので、早急に♂を確保しに行く予定。

確保できれば続編を新たにアップします。





13.9.16


続編に移行したかったけど♂探しに苦労しております。

ですので、もう少しこちらで…


12日に撮影。

エサをあげようとしてケースの蓋を開けたら触れてしまい、お怒りモードに入っちゃいました。





15日に撮影。

腹が… ヤバくなってきた。 早く♂を見つけないと…





♂を確保できましたので、続きは 謎のカマキリ13〜14 にて記載していきます。



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