観察レポ =謎のカマキリ= |
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当面の間、生息場所に関するご質問にはお答えできませんので、何卒ご了承願います 『オオハラビロ』 と呼ばれ、『ムネアカハラビロカマキリ』 という仮称が付きましたが 正体が判明するまでここでは 『謎のカマキリ』 と記載していきます |
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13.9.24 謎のカマキリ12〜13 の続き… ♂探しにかなり苦労したけど、なんとか見つけることができたので続けます。 ♂捕獲は、散策レポ417 の後半を参照。 23日… すでに♀の腹はパンパンで、今にも無精卵を産みそうな勢い。 しかし、エサをまだ食うので間に合うか? 室内に♀を放し、その後ろから♂を置いてみた。 |
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↑画像はわかりにくいけど、下の方に♂がいる。 このあと追いかけて行ったけど、数時間経っても進展がないのでとりあえず回収。 ちょっと時間を置き、♀の入っている広いケースに♂を投入してみた。 |
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万が一のために監視を強化していたけど、しばらくの間は変化なし。 カマキリの場合は慎重に進めないといけないし、交尾するまで時間がかかるらしい。 この♀はすでに腹がパンパンなので、もう産卵モードに入ってるかもしれない。 そうなってると一度産ませてからなのかもね。 とりあえず、寝るまでは気にしながら同居させておこうとそのままにしておいた。 24日午前2時頃、♂が少しずつ動き出す。 ゆーっくりと♀に近づいていく。 数十分動きが止まったと思ったら、突然バサバサっと音がした。 襲われた!? |
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いや、♀の背中に♂が飛び乗ったのでした。 こうなればもう安心かな。 数分後に見てみると、交尾の確認ができた。 |
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今パンパンのお腹の分も有精卵になるのかな? 間に合ってよかったと喜んでおく。 朝起きると、まだ仲良く合体していた。 いつまでくっついているんだろう? |
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♂探しに苦労したけど、なんとかなりそうでよかった。 散策レポにも書いているけど、リリース寸前での大どんでん返しだったから。 次回、山梨方面へ行く時に♂はリリースしてくる。 ♀はずっと面倒を見ていく。 3つは産んでほしい。 |
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13.9.28 本日未明、ようやく産卵の気配を見せ始めた。 ゆっくり歩きながらお尻を付けて… 気に入った場所で近々産むだろう。 刺激したくないので、ケース外からの撮影。 |
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13.9.29 昨晩は産卵場所を決めたのか、一ヶ所でジッとして時折お尻を動かしていた。 今朝起きると産卵していた。 ほぼ完成に近づいている。 |
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昼過ぎに産卵終了。 表で記念に撮影した。 過去に産んだこの種の卵って普通のハラビロよりも小さかったけど、この卵はだいぶ大きい。 最初に産む卵はこの大きさなのか? |
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夜、今回貢献してくれた♂くんも リリース前に撮っておこう。 |
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13.10.4 上の♂くん… 前回の撮影時からなんとなく違和感があった。 やたら脚をとられてぎこちない動きに見えた。 その後からエサを捕ることがなくなり、お腹はみるみるペッチャンコに。 口元に持っていっても全く食べることはなかった。 ただ、水はよく飲んでいたけど。 翌日からは落下することが多くなり、今日はもう登ることもできない状態。 掴むと元気そうに動くけど、歩かせるとまともではない。 交尾で燃え尽きちゃったのか? このまま逃がしてもすぐに死んでしまうのは目に見えている。 かといって、死ぬまで飼育しても、どんどん衰弱していくだけだろう。 今日も口元にエサを持っていったけどダメだった。 命を無駄にしないためにも、♀の栄養になってもらうことにした。 この♂にとってはきっと本望だろう… 夫を食する嫁の姿、なんとなく気が引けたので撮影はやめました。 この♂の性を授かり、また命までもいただくことになった。 ♂のためにも元気な卵をたくさん産んでもらいたい。 ちなみに♀は、産卵後も変わらず元気。 名ハンターと呼ぶにふさわしいほど狩りが上手だ。 蛾を中心にたくさん食ってるおかげか、すでに腹が大きくなってきている。 一回の交尾で、今後の卵は全部受精すると思っているけど、 念のためにもう一度交尾させた方がいいのかな? |
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13.10.6 エサとして蛾を中心に与えている。 先日、自宅前にホタルガがいた。 サイズ的にはちょうどいいけど… ホタルガは毒があるのか、食べても不味いらしく鳥も手を出さないと聞いたことがありスルー。 今日はユウマダラエダシャクっぽい少し小さめのヤツ。 これも食わなそうだなと思いつつも、一応捕獲して入れてみた。 しばらくしてカマキリがゲット。 一口齧ってすぐさまポイっと… やっぱりこいつらの仲間も美味しくないんだね。 ヒラヒラとゆったり飛んでいるけど、こういう作戦で身を守る… 改めて、虫は奥が深い。 お尻の産卵痕はなくなっている。 ちゃんとお掃除しているようだ。 久しぶりにお食事風景を撮影しておこう。 産卵から一週間経ったが、おなかはだいぶ膨らんできた。 二回目の産卵は近いかもしれない。 |
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13.10.11 前回の産卵からもうすぐ二週間。 たくさん食ってるおかげで腹がはち切れんばかりに。 そろそろ産卵モードに入るだろうと思っていたら、昨晩からエサを食わなくなり、 今日は産卵場所を探しているような仕草。 もしかしたら明日の朝に二つ目を産んでるかもしれない。 なんにしろ近々だろう。 最後まで面倒を見ようかと考えていたけど、今回産卵したらリリースしてこようかと思ったり… この種は、オオカマに比べると成虫期間が短いように感じる。 要するに短命なのかと。 最後は自然界で自由に生きてもらおうかなって。 もう一個現地で産卵するかもしれないし。 |
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13.10.14 昨晩になってようやく場所が決まったようで落ち着いた。 今朝産んでるかなと思ってみたら、ちょうど最後のひと踏ん張りという感じだった。 |
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朝から出かけ、夕方前に帰宅して撮影。 一個目より気持ち小さいくらいの卵嚢だ。 |
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明日リリースしようと思ったけど、明後日に大型の台風が直撃だとか… そこで死んじゃうのも運命だけど、次にリリースの機会があれば そこまで面倒見てあげようかなとも思ったり。 早くても月末か来月初めになっちゃうけど、ウチで看取ってやってもいいし、 もうしばらくいてもらおうか。 |
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13.10.24 前回の産卵から11日、順調に腹が膨れ上がってきた。 三度目の産卵は数日後だろうから、今はたっぷりエサを与えている。 最近は手渡しというか、手で近くまで持っていくと受け取ってくれるのでとても愛おしく感じる。 前脚の符節が取れてきたりしているが、元気でちゃんと踏ん張れている。 昨年の♀は、10月22日で嘔吐して26日頃に落ちた。 今年の子は頑張っている。 この種は長生きするイメージがないんだけど、野外の個体は今頃どうなんだろう? 捕獲現場はもうかなり寒い… 顔にスポットライトが当たってる風になったので、撮り直さず敢えてこの画像で掲載。 |
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13.10.26 昨晩から食欲がなくなってきたようで、三度目の産卵が迫ってきた様子。 画像は本日未明。 もうおなかはパンパン… 今晩、一応蛾を与えてみるけど、食わなかったら蛾はリリースして産卵に集中してもらう。 |
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13.10.30 食欲がなくなっても産卵行動せず、それじゃ食うのかとエサを入れると食ったり食わなかったり… しかし、ようやく今日から産卵行動(歩きながらお尻をあてがう)をするようになった。 明日か明後日には三回目の産卵をすると思われる。 |
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13.10.31 夕方から産卵を始めた。 夜、終了してから撮影。 |
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このまま元気ならもう一つ産むだろうけど、時期的にそろそろヤバい頃なので、 これ以上を望むのは酷だろう。 3つ産んでくれて頑張ったと思う。 産めるほど元気ならいいけど、あとはゆったり過ごしてもらいたい。 |
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13.11.1 産後丸一日が経過して食欲が復活。 狩りも健在でとても元気そうだ。 もう命はそう長くないはず… 愛情をたっぷり注ぎたい。 画像は、3つの卵嚢と共にお送りします。 |
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13.11.8 産後まだ十日も経ってないけど、この中間は仕事中に良いエサ場を見つけたので ガッツリ与えたためか、昨日からエサをとらなくなり、近く産卵態勢に入ると思われる。 すでに11月だけど、足腰はまだしっかりしているし元気。 もう一個産んでも大丈夫そうだ。 |
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13.11.20 8日のレポから、食欲はないけど産む気配もなく…という日々が続いていた。 18日からお尻を付け始め、19日の午前に産んだとの報告があった(私は遠征中だったため)。 4つ目の卵は、今までのよりも若干小さめ。 10日ほどあまり食わなかったためだろう。 画像は本日未明。 おなかで隠れている小さめのが4つ目の卵嚢。 |
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昼は小さめのトノサマバッタでランチ。 バッタの方が弱り気味だったため、手渡しでガシっと掴んでくれた。 |
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しかし、夜になると少し弱ってきた感じがしてきた。 落下はたまにあるんだけど、その後よじ登るのにだいぶ苦労している。 さすがに限界が近づいているかもしれない。 |
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13.11.23 今日になって、急激に弱ってきた印象… さすがにもうそろそろか。 落ちた後に上まで登れず、横に張り付いていたりするけど、やっとこ掴まっているような感じ。 エサをとれるような状況ではなくなり、水をやるとおいしそうに飲む。 弱ってくると水をよく飲むよな… この個体は、ある機関へ研究用に送ることが決まっている。 現在、鑑定依頼しているのとは別の所。 どうしようもなくなったと判断したら、安楽死の措置をとるかもしれない。 |
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13.11.28 あれからなんとか上に登ることはできたが、昨日はとうとう登ることが出来ず… 体の不自由はまだないけど、符節が一部欠損している個所もある。 どうしても上へ上へ行こうとするもんだから… しょうがないので、着ないトレーナーをケース内に敷き、腕の部分を上に被せるようにした。 引っかかりやすいので、これでへばりつくことはできるようになった。 けど、エサはもう捕らず、口元へ持っていっても食べないので時間の問題だろう。 毎日水を与えて延命措置はしてみる。 どうしようもなくなった時点で、研究用に送ることにする。 撮影は今回が最後かもしれない… 手の上ではゆっくりながらも普通に歩けている。 |
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13.12.1 トレーナー効果絶大? なんの違和感もなく上に陣取っている。 毎日水を与えていて少しは元気になったのもあるかな? 今日は蛾を2つダメ元で入れてみたら、2つともちゃんと食べたようだ。 エサを食えるならもう少し大丈夫だろう。 ただ、エサを探すのが大変な時期だけど… 仕事中でも、エサがいたらちゃんと確保しておく。 |
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13.12.6 2日からエサを入れても食わず、とりあえず水は毎日与えている。 カーテンの散歩も日課になっていたが、今日はほとんど歩けなくなった。 そろそろヤバそうだ。 もう明日か明後日でお別れかなぁ… |
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13.12.9 まだ衰弱は見られないけど、エサを食べることができないようだ。 捕ることはもちろん、口元へ持っていってもダメ。 もう水しか飲めないので時間の問題かな… |
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13.12.11 とうとう力尽き、虫の息状態… 虫だけど。 昨日は水も飲まなかった。 ここまでよく頑張ってくれた。 死を無駄にしないために、某研究機関へ発送することになっている。 産んでくれた4つの卵嚢は、孵化したらとりあえず捕獲現場へリリースする予定。 いくつかは手元に残して幼虫飼育にチャレンジしてみる。 今度こそ、完璧な羽化個体を! 幼虫観察の模様は、来年当ページにて報告する予定です。 |
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14.5.27 久々の更新となったが、卵嚢はまだ変化なし。 早く産んだからといっても、早く孵化してくるものではないようだ。 過去二年は 6月初旬に孵化しているので、そろそろなのは確実だろう。 外来種疑惑がかなり高まってきたようだけど、正式にはまだ判明していないようなので、 孵化したらとりあえず捕獲現場へ戻すことを考えている。 外来種と確定したらリリースできないけどね… |
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このままだと管理の面でとても不都合なので、蓋から卵嚢を剥がすことにした。 とりあえず、二つずつケースに入れておく。 |
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14.5.29 朝、チェックすると… |
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あやや… でも、無事に孵化してくれてよかった。 孵化は一つの卵嚢だけど、順次出てくるだろうから 本日仕事が終わってから山梨へリリースしてくる。 明日から長期遠征だってーのに。 しょうがないな… とりあえず、手元に2個体だけ残した。 どっちかが♀ならいいな。 |
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14.6.5 3日まで遠征だったが、その間に1個体が落ちた。 2個体しか確保しなかったので、残り1個体になってしまった。 慎重に管理していきたい。 これまでは問題なくエサをよく食べている。 |
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14.6.10 昨日は丸一日家を空けたが、カミさんから電話が入り、脱皮に失敗してしまったようだ。 帰宅して帰ると、予想を上回るひどさ… 片方の後ろ脚に殻が残ったままで、それだけならなんとかなりそうだったけど、 足場は多めに準備していたんだけど… もうどうしようもない状況。 おそらく自力でエサはとれないだろう。 残念だけど、謎カマ観察はここで終了。 ここ数年観察を続け、当初は謎だらけなカマキリだったけど、 外来種ということで話が進んでいる模様。 私が鑑定依頼をした先生は、他の研究で忙しいのかギブアップ状態なのか 全く音沙汰がないけど、別の機関へ個体を送ったり、当サイトでそこそこの情報を 発信したり、多少なりとも貢献はできたかな… とりあえず、しばらくはお休みしようと考えております。 機会があれば、また産卵させるところからやるかもしれません。 |
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結局やることになりました こちら からどうぞ |
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